おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

リリースプラス

IBM、AIアクセラレーター「IBM Spyreアクセラレーター」を提供開始

update:
日本IBM
今秋よりIBM Z、LinuxONE、IBM Power向けに提供開始し、企業の生成AIやエージェント型AIワークロードの拡張を支援



[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/46783/671/46783-671-7dfe46387360f28474ec7bbaff2640c0-1920x720.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


【米国ニューヨーク州アーモンク - 2025年10月7日(現地時間)発 】
IBMは本日、基幹業務のセキュリティーとレジリエンスを重視しながら、生成AIおよびエージェント型AIのユースケースを支える低レイテンシー推論を可能にするAIアクセラレーター「IBM Spyreアクセラレーター」を提供開始することを発表しました。IBMは、2025年初めに、IBM SpyreアクセラレーターがIBM z17、LinuxONE 5、Power11で利用可能になる計画を発表していました。IBM z17およびLinuxONE 5向けには10月28日から、Power11向けには12月上旬から提供開始する予定です。


現在のIT環境は、従来の論理ベースのワークフローから、エージェント型AI推論へと急速に変化しています。AIエージェントには、低レイテンシーの推論とリアルタイムのシステム応答性が求められます。IBMは、メインフレームやサーバー上で、最も要求の厳しい基幹業務のワークロードを処理すると同時に、スループットを損なうことなくAIモデルを実行できることが必要だと認識しました。このような需要に対応するためには、基幹データやトランザクション、アプリケーションのセキュリティーとレジリエンスを維持しつつ、生成AIおよびエージェント型AIに対応できるAI推論用ハードウェアが求められます。また、IBM Spyreアクセラレーターは、リスク軽減のためにミッション・クリティカルなデータをオンプレミスで保持できるとともに、運用効率やエネルギー効率にも配慮した設計となっています。


IBM Spyreアクセラレーターは、IBM Research のAI ハードウェア・センターによる革新的なイノベーションと、IBM インフラストラクチャーによるエンタープライズ・グレードの開発を融合した、IBMの研究開発から製品化までのパイプラインの強みを体現するものです。IBM Spyreアクセラレーターは当初、プロトタイプ・チップとして発表され、IBMヨークタウン・ハイツの研究所でのクラスター展開や、アルバニー大学の先端AIシステム・センター等との協業を通じて、迅速な反復型開発により改良されました。


IBM Researchのプロトタイプは、IBM Z、LinuxONE、IBM Powerシステム向けのエンタープライズ・グレード製品へと進化を遂げました。IBM Spyreアクセラレーターは、32個のアクセラレーター・コアと256億個のトランジスターを搭載した商用のシステム・オン・チップ(SoC)として提供されます。5nmプロセス技術を用いて製造され、各IBM Spyreアクセラレーターは75ワットのPCIeカードに実装されており、IBM ZまたはLinuxONEシステムでは最大48枚まで、IBM Powerシステムでは最大16枚までカードをクラスター化して、AI処理能力を拡張できます。


IBM Infrastructure 最高執行責任者(COO)兼IBM Systems担当ゼネラル・マネージャーのバリー・ベイカー(Barry Baker)は、次のように述べています。「私たちの重要な優先事項の1つは、新たなAIワークロードのニーズに対応するインフラストラクチャーを進化させることです。IBM Spyreアクセラレーターにより、生成AIやエージェント型AIを含むマルチモデルAIに対応できるよう、システムの機能を拡張します。このイノベーションにより、セキュリティーやレジリエンス、効率性を一切妥協することなく維持しながら、AI対応のミッション・クリティカルなワークロードを拡張し、企業データの価値を最大限に引き出すことが可能になります」


IBM Semiconductorsのゼネラル・マネージャー 兼IBM ハイブリッドクラウド担当バイス・プレジデントであるムケシュ・カレ(Mukesh Khare)は、次のように述べています。「2019年に、AIの計算需要の高まりに対応することを使命として、IBM Research AI ハードウェア・センターを設立しました。これは、近年目にしているLLMやAIモデルの急増が起こる前のことです。現在、高度なAI機能への需要が高まる中、同センターのチップが初めて商用化され、IBMのメインフレームやサーバーを利用しているお客様に、性能と生産性の向上を提供できることを嬉しく思います」


IBM Spyreアクセラレーターは、IBMのお客様に、オンプレミスでのAIアクセラレーション技術による高速かつ安全な処理を提供します。これは、IBM Z、LinuxONE、IBM Powerシステム上にデータを保持しながら、AIを大規模に活用できるという重要なマイルストーンです。IBM ZおよびLinuxONEでは、IBM Telum IIプロセッサーとの組み合わせにより、セキュリティーの強化、低レイテンシー、高トランザクション処理能力を実現します。この高度なハードウェアおよびソフトウェア・スタックを活用することで、企業はIBM Spyreアクセラレーターを使用して複数のAIモデルをスケーラブルに展開し、高度な不正検知や小売業の自動化といった予測型ユースケースを強化できます。


IBM PowerベースのサーバーでIBM Spyreアクセラレーターを利用するお客様は、AIサービスのカタログを活用してエンタープライズ・ワークフロー全体にAIを統合することで、エンドツーエンドの業務最適化を実現できます。カタログに掲載されたAIサービスは、ワンクリックで導入可能です¹。IBM Power向けのIBM Spyre アクセラレーターは、オンチップ・アクセラレーター(MMA)と組み合わせることで、生成AIのデータ変換を高速化し、企業内の複数の業務プロセスやシステムを、より密接かつ効率的に連携させる高スループットを実現します。さらに、128のプロンプト・サイズに対応し、1時間に800万件以上の文書を取り込むことが可能となり、ナレッジベースへの統合を大規模かつ迅速に実現します²。この性能は、IBMのソフトウェア・スタック、セキュリティー、スケーラビリティー、エネルギー効率と組み合わせることで、企業が生成AIフレームワークを業務に統合する取り組みを強力に支援します。


IBM Spyreアクセラレーターの詳細については、以下をご覧ください。
http://www.ibm.com/solutions/ai-accelerator (英語)


関連情報(英語):
- IBM LinuxONE blog
- IBM Power blog
- IBM Research blog
- IBM Z blog



¹ IBMが提供するAIサービスは、単一または複数のコンテナとして提供され、1回のデプロイメント・コマンドで導入可能です。カタログのUI上でのワンクリック操作により、バックエンドでコマンドが実行されます。
² IBMの社内テスト結果に基づく。プロンプト・サイズ128、バッチ・サイズ128、1枚のカード・コンテナを使用し、100万ユニットのデータ・セットを処理。実際の結果は、ワークロードの規模、ストレージ・サブシステムの使用状況、その他の条件により異なる場合があります。
出典:IBM


当報道資料は、2025年10月7日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳をもとにしています。原文はこちらを参照ください。


IBM、IBMロゴ、ibm.com、IBM Z、Power、IBM Spyreは、米国やその他の国におけるInternational Business Machines Corporationの商標または登録商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、ibm.com/trademarkをご覧ください。

最近の企業リリース

トピックス

  1. ガシャポンの魅力&世界観を全身で体感!「ガシャポンに超夢中展2025」内覧会レポ

    ガシャポンの魅力&世界観を全身で体感!「ガシャポンに超夢中展2025」内覧会レポ

    10月31日から11月2日までの3日間、池袋・サンシャインシティにて「ガシャポンに超夢中展2025」…
  2. 缶コーヒーの「#マーク」に隠された意味 コカ・コーラ社に聞いた“色が変わる理由”

    缶コーヒーの「#マーク」に隠された意味 コカ・コーラ社に聞いた“色が変わる理由”

    徐々に寒さが増し、そろそろ温かい飲み物が恋しくなってくる季節。近ごろSNS上で、「ホットコーヒー缶に…
  3. イーロン・マスク氏、Xの不具合を報告 「フォローしている人の投稿が少ない」原因はバグだった

    イーロン・マスク氏、Xの不具合を報告 「フォローしている人の投稿が少ない」原因はバグだった

    SNS「X(旧Twitter)」のオーナーであるイーロン・マスク氏が、日本時間10月27日深夜、自身…

編集部おすすめ

  1. 集英社、生成AIによる権利侵害へ厳正対応を表明 Sora2公開後の「類似映像大量発生」を受け

    集英社、生成AIによる権利侵害へ厳正対応を表明 Sora2公開後の「類似映像大量発生」を受け

    集英社は10月31日、生成AIを利用した権利侵害への対応について声明を発表しました。今秋、OpenAI社の生成AIサービス「Sora2」が公…
  2. 菊水産業「お菊社長」なりすましに接触 ウザ絡みして目的を探ってみた

    菊水産業「お菊社長」なりすましに接触 ウザ絡みして目的を探ってみた

    10月14日、国産つまようじ製造を手掛ける「菊水産業株式会社」の公式Xアカウントが、同社代表取締役・末延秋恵さんのなりすましアカウントが出現…
  3. 職員室を自由に物色! 体験型展示「あの職員室」が11月15日より開催

    職員室を自由に物色! 体験型展示「あの職員室」が11月15日より開催

    株式会社チョコレイト(CHOCOLATE Inc.)は、あの頃入りたくても入れなかった職員室を体験できる展示企画「あの職員室」を、11月15…
  4. カービィのエアライダー、桜井政博こだわりの「酔い対策」が話題 アクセシビリティ配慮に称賛の声

    カービィのエアライダー、桜井政博こだわりの「酔い対策」が話題 アクセシビリティ配慮に称賛の声

    2025年10月23日22時より配信されたNintendo公式番組「カービィのエアライダー Direct 2」にて、ゲームクリエイター・桜井…
  5. 「なぜ誹謗中傷は起きたのか」 にじさんじ運営が加害者心理を公表

    「なぜ誹謗中傷は起きたのか」 にじさんじ運営が加害者心理を公表

    ANYCOLOR株式会社は10月22日、所属ライバーである甲斐田晴さんをめぐる極めて悪質な誹謗中傷・荒らし行為への対応結果を、加害者側の意識…
Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

提携メディア

Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト