ペットボトルをリサイクルしたプラスチック製品を様々な場所で見かけますが、個人単位での取り組みはまだまだ珍しいのではないでしょうか。
ペットボトルのキャップからギターの弦を弾く「ピック」を作ったという高校生ギタリストの書き込みがSNSで話題となりました。
「正真正銘のSDGsや!」という言葉とともに、ペットボトルのキャップを溶かして作ったギターピックの写真を掲載したのは、高校生ギタリストのかとかいさん。高校で「JRC(青年赤十字)部」の部長を務めており、活動の一環としてペットボトルキャップの回収を行っています。
ポストされた写真には、赤色と黄色のマーブル模様が光る、かっこいいピックが。なめらかな艶がかったその造形は、まるで染め上げたかのような淡い色に彩られており、「ペットボトルのキャップを溶かして作った」とはとても見えない、本格的な仕上がりになっています。
かとかいさんいわく、「ペットボトルギターピック」製作のきっかけとなったのは、高校の文化祭。部の展示としてペットボトルのキャップから作った本のしおりを出品していましたが、製作に取り組む中、手伝いに来てくれた友人と「ピックも作れるのでは?」という話になり、実際に試してみたところ「思いのほか上手く行った」のだそうです。
「ペットボトルキャップの側面が比較的柔らかいので、そこを細かく切ってクッキングシートで挟み、上からアイロンで溶かして、ハサミで形を整えました」(かとかいさん)
また、ペットボトルキャップは溶かした直後とても熱く、「手袋をつけて慎重に作業しました」とのこと。反面、少しでも冷えるとすぐ硬くなってしまうため、熱さや時間と戦いつつ、形を切って整える工程が大変だったということです。
製作にかかった時間は、トータルで約1時間。事前に好きな色のキャップを細かくしておくと、作業時間をさらに短縮できるそうです。
気になる弾きごこちですが、「普通のピックに比べてやや硬い音が出て、音の輪郭がハッキリしている」とのこと。ペットボトルキャップの思いがけない「特性」が明らかになったようです。
溶けたプラスチックの取り扱いには注意が必要ですが、家にある材料で簡単に実践できて、しかも美しい、SDGsな「エコピック」。その秀逸なアイデア、ちょっと試してみたくなりますね。
ペットボトルのキャップ溶かしてピック作ってみた。
正真正銘のSDGsや! pic.twitter.com/ile0xeEqzX— かとかい@圧倒的レスポール信者 (@katokai_Mllz) November 15, 2024
<記事化協力>
かとかいさん(@katokai_Mllz)
(天谷窓大)