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間断灌漑技術を活用したJCMクレジットの普及拡大を目指すコンソーシアムの組成について

update:
出光興産株式会社


出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:酒井則明、以下「当社」)は、大阪ガス株式会社、兼松株式会社、Green Carbon株式会社、損害保険ジャパン株式会社、東邦ガス株式会社、芙蓉総合リース株式会社、三菱UFJ信託銀行株式会社と共に、二国間クレジット制度(以下「JCM」:Joint Crediting Mechanism)に基づく水田由来のクレジットの普及拡大を目指す「水田JCMコンソーシアム」(以下「本コンソーシアム」)を組成しました。
本コンソーシアムは、各社がフィリピンで推進する技術(Alternate Wetting and Drying)を活用したプロジェクトによって、米の収量がどの程度増加するか、天候が間断灌漑技術の実施にどの程度影響を与えるかを分析し、パートナー国※1との農業分野におけるJCMの普及拡大に貢献することを目指します。

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/23740/601/23740-601-aad0abf406cef93fbbc44f76608145ba-772x433.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
間断灌漑におけるメタン排出量削減の仕組み


JCMとは、日本とパートナー国が協力して温室効果ガスの削減に取り組み、その成果を両国で分け合う制度です。
日本とフィリピンは、間断灌漑技術がJCMクレジットの対象として両国間で正式に承認されており、フィリピンはパートナー国の中で、農業分野におけるJCMクレジット発行に向けた取り組みが最も進展している国の一つです。
間断灌漑技術とは、水稲の栽培期間中に一定期間、水田の水を抜き、土壌を乾燥させた後、再び水を張ることを繰り返す管理手法です。一般に水を張った水田はメタンが発生しやすいことから、水を抜く期間を設けることで、常時水を張った状態と比較してメタンの排出を減少させることができます。土壌の質によっては、メタンの排出を約30%削減するとともに、米の収量を向上させるという研究結果も報告されています※2。
一方で、間断灌漑技術の実施は天候の影響を受けやすく、その相関性については十分な分析がされていないという課題があります。

本コンソーシアムは、フィリピンにおける間断灌漑技術の各プロジェクトの情報を分析し、価値やリスクを発信することで、JCMに基づく水田由来のクレジットの普及拡大を目指すものです。
米の収量の増加などプロジェクトによる複合的な価値を、パートナー国の政府関係者や農家へ実データを基に伝えることで、さらなるJCMへの関心と期待を持っていただくことを目指します。
加えて、雨量や台風と間断灌漑技術の相関性の分析を通じて、これまで不透明であった天候リスクを可視化し、プロジェクトに対する予見性を高めることで、投資の促進につなげるとともに、クレジットの需要家が安心して取引できる情報開示を目指します。
また、組成企業の8社に加え、今後、本コンソーシアムの目的に賛同する会員企業の拡大を検討していく他、オブザーバーとして環境省と農林水産省が参画します。

当社はフィリピンのイザベラ州において、間断灌漑によるJCMクレジット創出の事業化検証に取り組んでいます。本コンソーシアムへの参画を通じ、各プロジェクトの知見やデータを相互に活用し、カーボンクレジット創出事業の検証を推進します。また、間断灌漑技術およびJCMクレジットの拡大を図り、パートナー国での温室効果ガスの排出削減に貢献します。

■環境省・農林水産省のコメント
JCMにおいて、間断灌漑技術は温室効果ガスの大幅な削減が期待できる技術分野であり、自然を活用した解決策の先行事例としても重要です。こうした分野において、民間企業が主体となり、企業同士がオープンに連携しながら共通課題の解決を図り、市場の形成・拡大を目指す取り組みは、非常に意義深く、政府としても心強く感じます。
この取り組みを通じて、パートナー国政府を含む関係ステークホルダーとのコミュニケーションを深め、間断灌漑技術案件のJCM化に向けた課題への対応が進むことを期待するとともに、当初の参画企業に限らず、今後新たに参加を希望する企業にも開かれた形でコンソーシアムが運営され、取り組みの持続的な発展につながることを願っています。
政府による資金支援を伴わずに案件が形成される、いわゆる「民間JCM」は、民間企業が主役であり、環境省・農林水産省をはじめとする日本政府全体としても、こうした民間主導のJCM案件がより多く形成されるよう、積極的に後押ししていきます。
 
※1:日本と二国間で協定を結び、温室効果ガス削減プロジェクトを共同で推進し、その削減効果をパリ協定に基づいて双方で活用する国を指す
※2:農林水産省「間断かんがい技術(AWD)による水田メタン削減について」(2025年6月)参照

【参考】
プレスリリース:出光興産、Green Carbon が二国間クレジット制度に基づくカーボンクレジット創出を推進(2025年8月5日)
https://www.idemitsu.com/jp/news/2025/250805.pdf

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