株式会社山田養蜂場（本社：岡山県苫田郡鏡野町、代表：山田英生）は、ネパールにおける森づくりプロジェクトを新たに始動し、2025年11月29日（現地時間）首都カトマンズ近郊のプタリダーダ地区の荒廃地に苗木を5,000本植える「山田養蜂場 宮脇式植樹祭」を開催いたしました。
当社では、未来の子供たちに豊かな自然環境を残すため、国内外で植樹活動を続けています。植樹活動のきっかけとなったのは、1998 年に当社代表の山田英生が「アジア養蜂会議」に参加するために初めてネパールを訪問した際、エベレスト登山者に薪を提供するために、ネパール全土の森林が大量に伐採されており、それに伴う大規模な土砂崩れが発生している実態を知ったことがきっかけです。
地元の強い要望を受け、1999 年から植樹活動を開始し、26 年をかけて豊かな森を創り上げてまいりました。2019年にチャカンドール地区で森づくりプロジェクトを立ち上げ、昨年の植樹祭でチャカンドール地区でのプロジェクトが完了。今年より新たにプタリダーダ地区でのプロジェクトが始まりました。
植樹祭では、当社代表や社員、現地の子どもたち、ボランティアなど約100名が集まる中、カトマンズ森林局長プスパラジ・バルタウラ氏より、当社代表へ感謝のメッセージが伝えられました。今後も、「自然との調和」を志し、未来の子どもたちに豊かな自然環境を受け渡すために、国内外での植樹活動を通して貢献してまいります。
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植樹祭での集合写真
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植樹中の様子
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植樹後の様子
■カトマンズ森林局長からの感謝のメッセージ（一部抜粋）
遠く日本から来訪いただき、地球環境、ひいては世界平和のために森林を守ることの重要性を教えてくれたことに大変感謝しています。
宮脇方式に出会ってから、森が非常に早く成長しており、現地の人も大事にしています。木が成長しやすく、短期間で森になる方法を教えていただき、大変嬉しく、また、非常に勉強になっています。この宮脇方式の植樹のやり方を、皆で一緒に植樹しながら学んでいきます。植樹祭に参加している若い世代の方々にも、これを学び、植樹を継承していってほしいと願っています。そして、宮脇方式によって、様々な荒廃した山を元の森林状態に戻していけることを期待しています。
■ネパールでの植樹活動について
1999年に開始し、今回含めネパール全体で植樹した本数は48万本以上。今回植樹した苗木は、現地の気候風土に合う在来種（オドラティシマタブノキ、クスノハカエデ、モクセイ等）を植えました。過去に植樹した場所では、すでに木々が大きく成長し、多くの生物が暮らす「ふるさとの森」として豊かな自然環境を形成しています。
また、毎年、植樹の実践と共に植樹の意義、ネパールの植生や植樹方法についての講演会を行っており、今回も、宮脇氏の後継者である横浜国立大学名誉教授の氏と、ネパールの植物生態学者で森林環境省植物資源室旧メンバーであるマヘンドラ・ナス・スベディ氏が、指導を行いました。
■植物本来の力を引き出し、成長を促す「宮脇式植樹」
当社の植樹方法は、世界的に高い評価を受けてきた植物生態学者、故・氏が提唱した「宮脇式植樹」を採用しています。宮脇式植樹は、その土地本来の植生に基づく多種類の樹種を、混ぜながら密植することで植物本来の力を引き出して成長を促し、自然災害に強い「ふるさとの森」を生み出す植樹方法です。宮脇式植樹の実践により、ネパールの植樹地では短期間で豊かな森が再生しています。
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2019 年の植樹の様子
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5 年後（2024 年）の植樹地の様子
＜プロフィール＞
宮脇 昭（みやわき あきら）氏
1928年～2021年。岡山県出身。横浜国立大学名誉教授、(財)地球環境戦略研究機関国際生態学センター終身名誉センター長。ドイツ国立植生図研究所で潜在自然植生理論を学び、世界を舞台に国内外1,700ヶ所以上に、合計4,000万本を超える植樹を行ってきた。その土地本来の樹種「潜在自然植生」に基づく植樹を実践、指導。また、東日本大震災を受けて、植樹による緑の堤防づくりを提唱。2006年には、地球環境への貢献が認められ、日本の研究者として初めてブループラネット賞を受賞。
藤原 一繪（ふじわら かずえ）氏
1944年生まれ。横浜国立大学卒業。フランス中央研究機関(CNRS)、給費研究員(リール大学)、横浜国立大学大学院環境情報研究院教授などの経歴をもつ。現在、横浜国立大学名誉教授、横浜市立大学特任教授。故・宮脇昭氏と共に、国内外での森づくりを指導。著書に「九千年の森をつくろう」(共著)、「湿原植物」、「環境問題を考える」(共著) 、「東南アジアの植物と農林業」(共著) 、「日本植生誌」 全10巻(共著)など。
