少年サンデーで連載中の漫画「シテの花 ―能楽師・葉賀琥太朗の咲き方―」が、次話(第47話)よりデジタルマンガサービス「サンデーうぇぶり」へ移籍することが発表されました。
公式Xでは、少年サンデー編集部および作者・壱原ちぐささんからの連名メッセージが公開。紙からデジタルへステージを移し、より柔軟な制作スケジュールのもと連載が続いていくことになります。
■ 移籍は「より誠実な取材と監修を続けるための選択」
メッセージ冒頭にて、少年サンデー編集部は「壱原ちぐさ先生と相談を重ねた結果、次話より本作はサンデーうぇぶりに移籍となります」と案内。
「今後ともご愛顧のほど、よろしくお願いいたします」と、移籍後も引き続き作品への支援を呼び掛けました。
続けて、壱原ちぐささんは、読者への御礼の言葉とともに、移籍の理由を「本作は『能』という伝統芸能を誠実に描くために、綿密な取材を行っております。宝生流家元・宝生和英さまに毎話大変丁寧な監修をしていただいており、その制作体制を円滑に続けるため、スケジュールの融通が利くWEBへ移籍する運びとなりました」と説明。
週間連載というタイトな進行の中で、実在の能楽師監修を受けながら制作する本作。そのクオリティを維持するため、柔軟性の高いデジタル連載に移行した形であるようです。
さらに、「通常、お家元ほど立場のある方に週刊で監修していただけるという幸運はほとんどあり得ないことであり、和英さまに監修をしていただいているからこそ実現できたリアルでディープで面白い描写がたくさんあります」と、監修者への感謝を述べた壱原さん。
最後に「本誌を離れるのは心苦しいのですが、どうか皆様、変わらぬ応援のほどお願い申し上げます」と結びました。
■ 直前には、制作環境に関する投稿も
壱原さんは17日、X上で過去の前担当編集とのやり取りに触れ、原稿入稿後の扱いについてや、掲載順に関する不安などを吐露し注目を集めていました。
翌18日には補足投稿を行い、「編集部と直接話し合い、認識のずれが解消されたこと」「問題の背景には前担当とのコミュニケーション不全があったこと」「現在は新担当との制作が円滑に進んでいること」を説明。投稿を通して懸念を与えてしまった読者に向け、謝意とともに改めて状況を説明していました。
今回の移籍がそうした直前の出来事と関係するかについて、作者・編集部双方は触れておらず、因果関係は明らかではありません。ただ、両者が協議のうえで選択した形であることから、作品制作を安定させるための前向きな判断であることは確かでしょう。
■ 移籍による新たな広がりにも期待
デジタルマンガサービス「サンデーうぇぶり」への移籍により、読者はアプリで最新話を追いやすくなるほか、更新タイミングの柔軟化によって安定した連載も期待できます。特に、能楽という専門性の高い題材を扱う本作が、より多くの読者の目に触れやすくなる可能性もあります。
文化関係者からの評価も高い作品だけに、今回の移籍が新たな読者層の拡大につながる余地は十分にあると言えるでしょう。
シテの花 読者の皆様へ pic.twitter.com/BNWgMAxmPx
— シテの花 ー能楽師・葉賀琥太朗の咲き方ー【公式】 (@shitenohanaPR) November 19, 2025
<参考・引用>
シテの花 ー能楽師・葉賀琥太朗の咲き方ー【公式】(@shitenohanaPR)
壱原ちぐささん(@ichichigu)
(山口弘剛)







































