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〈中南米最大のスラム街・ファヴェーラの現実〉ブラジルの新鋭、ジョヴァーニ・マルチンスの鮮烈デビュー作に世界が震撼! 『太陽に撃ち抜かれて』1月22日発売

update:
河出書房新社
「映画『シティ・オブ・ゴッド』以後の最も重要な想像力」(アイリッシュ・タイムズ)――世界10カ国で話題沸騰の傑作小説がついに日本上陸



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株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)は、「世界三大スラム街」の一つとされるブラジル・リオデジャネイロの〈ファヴェーラ〉で育った新進気鋭の作家、ジョヴァーニ・マルチンスによるデビュー小説『太陽に撃ち抜かれて』を、2026年1月22日に刊行いたします。

なんとなく吸うと、ひどい味だった。質の悪い、古くて乾ききった、アンモニア臭のする大麻を吸い続ける価値があるか、考えることがよくあった。でもいつも結局は吸い続けた。
吸わないよりは吸うほうがいいと人生が教えてくれてるみたいだったから。
――「パドリ・ミゲル駅」より

新世代による衝撃の〈ファヴェーラ〉小説『太陽に撃ち抜かれて』
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左:『太陽に撃ち抜かれて』カバー/右:同書表紙

2002年に制作され世界的大ヒットを記録した映画『シティ・オブ・ゴッド』の舞台として知られる、ブラジル・リオデジャネイロのスラム街〈ファヴェーラ〉。日々、マフィアと警察が抗争を繰り広げるなか、コカイン、LSD、クラック、大麻……あらゆる麻薬中毒者たちが路上をさまよい、子どもたちが本物の銃を玩具のように振り回して遊ぶこの地域では、現在も行政の手は行き届くことなく、治安の悪化が深刻化しているという。
小径を出て、何本もの配管がある階段を降りて、むき出しの排水溝の上を渡って、ネズミたちと目を合わせて、垂れ下がってる電線をくぐって、銃を持ってる幼なじみを横目にして、15分後
には、格子が立つ道を飾る植物のある豪華な集合住宅を前にしてて、10代の子たちがテニスの個人レッスンを受けてるのを目の当たりにする。
すべてが、すごく近くてすごく遠い。おれたちが大きくなるにつれて、壁は大きくなってく。
――「螺旋」より


1991年に生まれたジョヴァーニ・マルチンスは、リオ南部の〈ファヴェーラ〉で育ち、10代前半から、飲食店のウェイターや路上のサンドイッチマン、ビーチテントの販売員などの仕事で生活の糧を得ていました。2013年、22歳の時に、とある文学ワークショップへ参加したことがきっかけとなり創作の道へと進み、2018年にデビュー作『O Sol na cabeça』(本書原書)を発表。現代の〈ファヴェーラ〉に生きる人々の言葉を駆使し、様々な視点、角度から若者たちの日常、心の機微、苛烈な現実を活写したこの4~18ページほどの短い物語13編は、瞬く間にブラジル国内の話題をさらい、各紙誌から「今世紀最高のブラジル文学」とも称されるベストセラーとなりました。

その後、本書は世界10カ国で翻訳出版され、英語版は「スペクテイター」誌や「フィナンシャル・タイムズ」紙の年間ベストブックに選ばれるなど、世界的な評価を獲得。錚々たる作家、ジャーナリスト、ミュージシャンより熱烈な賛辞が贈られています。
 おれが100レアル札をサツの手に置くと、やつは言った。
「おまえバカか。リュックに手を入れろ。そうだ。カネはその中で受け取る」
 札を渡し、リュックを受け取る。
「葉っぱはこの中ですか?」
「そうだ。おれが嘘つくような顔してるか?」
 やつらの目の前でバッグを開けてみると大麻が入ってた。リュックを閉めた。もう一つ思い出した。
「それが有り金全部なんです。中央駅からレブロンまでの運賃がいるんです」
 警察が近づいてきて2レアル札を2枚くれて、仲間といっしょに立ち去った。おれは怒りのあまり、できることなら4人まとめて躊躇なく殺してやりたいとさえ思った。あの虫けらどもにふさわしく、じわじわと痛くて苦しい思いをさせながら。
――「週終わり」より


古くは、1930年代にリオを訪問した建築家ル・コルビュジエがその街並みの美しさを称え、人類学者レヴィ=ストロースが著書『悲しき熱帯』(1955年刊行)でこの街に住む人々の貧しくも陽気に暮らす様子を書き残した〈ファヴェーラ〉。ブラジルの誇る名詩人ヴィニシウス・ヂ・モライスの戯曲を原案に、20世紀を代表する作曲家アントニオ・カルロス・ジョビンが音楽を担当した1959年の映画『黒いオルフェ』をはじめ、『シティ・オブ・ゴッド』関連作など数々の映像作品の舞台となり、サンバ、ボサ・ノヴァ、近年のバイリファンキ、ヒップホップといったブラジル音楽で今もなお歌われるこの地区は、メガシティ・リオデジャネイロの光と影を常に映し出し、ブラジルの人々の逞しさ、その豊饒な文化を象徴し続けています。

〈ファヴェーラ〉特有の情景を独自の感性で描き出し、その表現を更新し続ける「並外れた作家」ジョヴァーニ・マルチンスによる「ブラジル発、新リアリズム(ノーヴォ・ヘアリズモ)」、世界を震撼させた珠玉のデビュー作を、ぜひご堪能ください。

『太陽に撃ち抜かれて』目次
ひと回り/螺旋/ロシアンルーレット/蝶の一件/ペリキートとマカーコの話/登校初日/グラフィティ/旅行/パドリ・ミゲル駅/盲人/集落の謎/週終わり/横断
訳者あとがき


世界各国の新聞・雑誌が絶賛! 伝説的ミュージシャンたちが熱烈レコメンド
映画『シティ・オブ・ゴッド』以後の最も重要な想像力
――アイリッシュ・タイムズ(アイルランド・日刊紙)

人生とはこんなにも容易く狂ってしまう
――ガーディアン(イギリス・日刊紙)

リオデジャネイロのスラム〈ファヴェーラ〉の生活を、タフで優しい文体で、驚くほど力強く描いた
――カーカス・レビュー(アメリカ・書評誌)

ブラジルの大作家ローザに匹敵する美しさ、さらに高みへと向かう才能
――カエターノ・ヴェローゾ(ミュージシャン)

ぶっ飛ばされた
――シコ・ブアルキ(ミュージシャン・詩人)

大胆な口語から正統ポルトガル語へ、呼吸するように飛び移る。かつてない力で、ブラジルの新たな言語が文学にやってきた
――ジョアン・モレイラ・サレス(映画監督)



著者紹介
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12754/1163/12754-1163-cf406f6adf72fc73ee7e1223b65a620d-1814x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


【著者】ジョヴァーニ・マルチンス Geovani Martins
1991年、ブラジル・リオデジャネイロ北の郊外バングーで生まれ、南部にあるリオ最大のファヴェーラ、ロシーニャで育つ。サンドイッチマン、飲食店のウェイター、ビーチテントの販売員などで働く。2018年にデビュー作となる本書を発表し、ブラジル本国や英語圏をはじめ高い評価を得る。2022年、長篇小説『Via Apia(アピア通り)』を刊行。
Instagram:https://www.instagram.com/ogeovanimartins/

【訳者】福嶋伸洋 ふくしま・のぶひろ
1978年、新潟県生まれ。共立女子大学文芸学部教授。クラリッセ・リスペクトル『星の時』で第8回日本翻訳大賞を受賞。他の訳書に、マリオ・ヂ・アントラーヂ『マクナイーマ』、クラリッセ・リスペクトル『ソフィアの災難』(共訳)、『水の流れ』など。著書に『魔法使いの国の掟』、『リオデジャネイロに振る雪』、『ニコの海』など。


書誌情報
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12754/1163/12754-1163-8514cd2ee2c710b7b3147210c6cf22af-1861x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

書名:太陽に撃ち抜かれて
著者:ジョヴァーニ・マルチンス
訳者:福嶋伸洋
仕様:46判/上装/176ページ
発売日:2026年1月22日
税込定価:2,420円(本体2,200円)
ISBN:978-4-309-20942-5
装丁:大倉真一郎
装画:マナベレオ
書誌URL:
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309209425/

※電子書籍も近日中に発売予定です。
詳細は各電子書籍ストアにてご確認ください。

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