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5人に1人の子どもが武力紛争下の国々で暮らす 「教育は命を守り、人生を変えるもの」 ユニセフ事務局長 【プレスリリース】

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公益財団法人日本ユニセフ協会


[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5176/2659/5176-2659-deff58530749758bf3905459a2273ff6-1536x1024.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
南キブ州の中学校で授業を受ける14歳のダニエルさん(仮名・左から2人目)。武装集団に誘拐され徴用されていたが、支援団体の助けで6週間後に解放され、学校に戻ることができた。夢は薬剤師になることだと話す(コンゴ民主共和国、2025年10月21日撮影) (C) UNICEF/UNI936467/Mirindi Johnson

【2026年2月24日 ニューヨーク発】
武力紛争下の子どもの徴兵・徴用に反対する「レッドハンド(血に染まった手)・デー」に際し、24日に開催された国連安保理非公式会合で、ユニセフ(国連児童基金)事務局長のキャサリン・ラッセルは以下の発言を行いました。

* * *
武力紛争における子どもの徴兵・徴用を防ぐ上で教育が果たすきわめて重要な役割について、皆さまと共に考えるこの機会を大変うれしく思います。

いま世界では、約5人に1人の子どもが、戦争や暴力的な紛争が起きている国々で生活しています。毎年、武力紛争で命を落としけがを負う子どもは何万人にも上り、その数は増加の一途をたどっています。さらに、多くの子どもが紛争の影響で栄養不良に陥り、学校にも通えていません。これらの影響が重なり、子どもたちの教育はますます直接的な攻撃にさらされています。


[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5176/2659/5176-2659-f236446b3479b5745e97055cbc265c49-3000x2000.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
国連安全保障理事会でスピーチを行うユニセフのキャサリン・ラッセル事務局長(米国、2026年2月24日撮影) (C) UNICEF


安全保障理事会が紛争下の子どもに関する決議第1612号を採択した2005年以降、国連は、学校への攻撃を1万4,000件以上、学校を軍事目的で使用した事例を3,000件以上確認しています。これは過去20年にわたりほぼ1日2件の攻撃があったことを意味します。こうした攻撃の頻度は高まっており、その半数以上がこの10年間に起きています。


ガザ地区だけでも、2023年以来、97%の学校が損傷または破壊の被害を受けました。コンゴ民主共和国、ミャンマー、ウクライナなどの国々では、何百もの学校が略奪され、焼き払われ、砲撃や空爆などによる爆発性兵器の攻撃を受けています。


こういった攻撃は子どもに対する重大な権利侵害であり、子どもの安全、尊厳、未来への正面からの攻撃です。


学校が攻撃されたり占拠されたりすると、子どもたちは学習の機会だけでなく、はるかに多くのものを失うのです。


- 子どもたちは、安全を確保できる場や、仲間と社会性を育む機会を失います。さらには、学校給食、保健医療、メンタルヘルスケアといった不可欠なサービスも利用できなくなります。また、爆発性戦争残存物がもたらす危険に関する、命を守るための重要な情報を得る機会まで奪われてしまうことがあります。

- 学校に通えない子どもたちは、搾取、児童労働、児童婚、人身取引の対象となる、また武装集団に勧誘されるといったリスクが著しく高くなります。武装勢力が学校を拠点や武器庫として利用するような状況では、子どもの徴兵・徴用が増加する傾向が多く見られます。

- 学校に通えない子どもたちは、戦闘員や運搬役になることを強いられる、また性的搾取や性的虐待に遭うおそれがあります。さらに、武装勢力が学校に居座れば、対立する勢力による攻撃を受け、生徒や教職員が死傷する危険にさらされる状況が生じます。



教育を守るということは、学校の安全を保ち、紛争当事者が学校を軍事目的で利用しないよう徹底することを意味します。


教育は命を守り、人生を変えるものであることは周知の事実です。教育は、徴兵を防ぐための強力な手段です。子どもたちが安全で包摂的かつ質の高い学習環境を得られるとき、彼らは生活の秩序や栄養のある食事、心理社会的支援、基礎的サービス、そして正常な感覚を取り戻すことができます。


ユニセフのこれまでの活動の経験から、教育、子どもの保護、和平構築を統合した取り組みが、子どもの徴兵防止にとりわけ効果があることがわかっています。これには、安全な学習空間の確保、学校に通えなかった子どものための補習授業、そしてリスクにさらされている子どもを支援する教員の能力強化が含まれます。さらに、教育にメンタルヘルスケアやコミュニティの関与、さらなる学習や技能習得につながる取り組みを組み合わせていくことをも意味します。


[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5176/2659/5176-2659-8a6fb8be85f1d5abd9783c729c388696-1536x1024.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ガダーレフ州にある小学校で英語を学ぶ子どもたち。ユニセフは、紛争で学習の機会を失った子どもたちが教育を受けられるように支援している(スーダン、2026年1月25日撮影) (C) UNICEF/UNI934833/Saif

- ユニセフは、紛争当事者に対し国際法の遵守を働き掛け、攻撃や軍事目的の利用から学校を守る取り組みを推進しています。また、加盟国に対して「安全な学校宣言」に賛同しそれを実施するよう提唱しています。紛争の影響を受けた子どもたちのために、公式教育と非公式教育の双方の学習機会の拡大に取り組んでいます。これには、避難を余儀なくされた子どもや難民として暮らす子どもも含まれます。

- コミュニティレベルでは、ユニセフは子どもが守られる環境を強化し、リスクにさらされている子どもたちを見つけ出すため、保護者や若者ネットワーク、コミュニティリーダーたちと連携して取り組んでいます。また、武装勢力に関与していた子どもたちが教育を通じて社会へ再統合されるよう支援しています。

- また、ユニセフは教育制度の強化や教員の能力向上を支援し、子どもたちが安全で包摂的な学習環境のもとで学べるようにするとともに、必要に応じて適切な支援サービスへつなげられるよう取り組んでいます。



安全な教育は、武装勢力による子どもの徴兵・徴用を効果的に防ぐ力を持っています。しかし、その実現には、私たちが力を合わせて取り組むことが不可欠です。


ユニセフは、すべての加盟国に対し、「安全な学校宣言」への賛同とその実施を求めるとともに、学校、生徒、教員を保護し、重大な権利侵害に対する説明責任を確保するよう働き掛けています。また、子どもと武力紛争に関する国家行動計画には、教育を体系的に組み入れるべきです。


加盟国はまた、紛争の影響を受けた地域で、安全で包摂的かつ質の高い教育を確保するために、持続的で柔軟性のある資金提供を行うべきです。


ユニセフは、教育への攻撃、学校の軍事目的での利用、そして子どもの徴兵と徴用を終わらせるよう、紛争当事者に対し引き続き強く求めています。また、事務総長の「子どもと武力紛争に関する報告書」の附属書に記載されている当事者は、子どもを保護し、これ以上の権利侵害を防ぐために、国連と速やかに協議し、行動計画を策定・実施すべきです。


ユニセフは、教育には「今日の子どもを守り、明日の平和の礎を築く力がある」と確信しています。


安全な教育は、単なる開発投資にとどまるものではありません。それは、子どもを守るための重要不可欠な保護手段であり、持続的な平和の礎でもあります。子どもたちが安全と尊厳の中で学べる環境を確保することで、ようやく暴力の連鎖を断ち切る一助となれるのです。

* * *

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。(https://www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する32の国と地域を含みます


■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、32の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、アドボカシーを担っています。(https://www.unicef.or.jp

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