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【いのち会議】~いのち宣言をつなぐ「103のアクション」~ 第5回「芸術作品が時代を超えて奏でる「いのちの声」にみんなが耳をそばだて、いのちの理解を深める場を構築しよう」

update:
いのち会議
みなさまとともにすべてのいのちが輝く世界を実現したく、ぜひお声とご協力を!



いのち会議は2025年10月11日に大阪・関西万博会場内にて「いのち宣言」および「アクションプラン集」を発表いたしました。本リリースは いのちを「かんじる」【宣言1-1】「アートを通じていのちを感じ、誰もがもつ慈しむ心を引きだそう」へのアクションプランの1つをご紹介するものです。ご興味ございましたら、ぜひお問い合わせください。

芸術作品が時代を超えて奏でる「いのちの声」にみんなが耳をそばだて、いのちの理解を深める場を構築しよう

現代は「いのちとは」という問いが大きな意味を持つ時代です。例えば、技術や医療の発展を考える時に対面する「いのちとは」という問いや、人工知能と人間について考える時の「いのちとは」という問いなどです。そして、様々な分野でこの問いへの答えを見つけるために試行錯誤がおこなわれています。

目に見えない、形のない「いのち」とは何かを知る方法の一つが「ミュージアムで耳をそばだてる」ことではないでしょうか。なぜなら、ミュージアムにはいのちの声や思いが形になったものが大切に展示されているからです。今回は世の中にあるたくさんのミュージアムの中から「美術館」を例に話を進めます。

「美術館で耳をそばだてる」とはどういうことでしょうか。そこに展示されている作品について調査・研究をするということです。美術館に展示されている作品は、「いのち」の声が、思いが、色になり形になり時には音になり言葉になり、私たちの目の前に登場したものです。そうであるならば、それらを調査・研究することで「いのち」が浮かび上がってくるはずです。

古くは数万年前の洞窟に描かれた絵画から、今この瞬間に創造される作品まで、まさに、いのちによって様々な作品が生み出されました。でも、数万年前に洞窟で絵を描いた人はもう生きていません。だから、「その作品を生み出すいのちの声」を直接聞くことはできませんが、あきらめる必要はありません。なぜなら、現在私たちが目にするその洞窟の絵画は、数万年前の、その絵画が描かれた時代そのものなのです。それならば、私たちが適切にその作品を調査・研究し理解することができれば、その作品は当時のことを私たちに雄弁に物語ってくれるはずです。まさに時代の生き証人のように。

だから、私たちはその作品の声を正しく聞くために、正確に調査・研究しなければなりません。これが「耳をそばだてる」ということです。

でも、作品のことを調査・研究するだけでは「いのちの声」を聞くのに十分ではありません。なぜなら、いのちはいのちだけで存在するのではなく、環境(自然、社会、制度など)の影響を多少の差はあっても受けているからです。私たちは環境要因を考慮して「いのちの声」に向き合わなくてはなりません。

たとえば、大原美術館ではアーティストに滞在制作の機会を提供しています。その制作場所は100年前に画家が使っていたアトリエです。アーティストはただそこで制作するだけでなく、その土地を知るために、様々な場所に出かけたり、土地の人と交流をしたり、書物などを調べたりします。そうやって制作された作品は、時間(この時)と場所(この場所)と人(そのアーティスト)のどれが欠けても成立しなかったはずです。もし将来、この時代もしくはこの土地もしくはそのアーティストを知りたいという人が出てきたら、今創り出された作品はきっとその人に雄弁に「今、この時」を伝えるでしょう。そのために、記録を残し、作品を残し、将来世代が「耳をそばだて」た時にきちんと声が聞こえるようにしています。

「いのちとは」という問いが大きな意味をもつ現代、いのち会議は、美術館をはじめとするさまざまな芸術文化機関とのつながりを深めながら、多くの人がミュージアムを訪れ、芸術・作品自体および周辺情報から得られる様々な知見に触れ、「いのちの声」に耳をそばだてられる、そのような場を構築します。

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/161447/72/161447-72-7484b907f34ca764b593d22123e23a14-855x844.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
対話を通して作品の声に耳をそばだてる



【参考情報】

・コートールド美術研究所
https://courtauld.ac.uk/about-us/
・アート・インスティテュート・オブ・シカゴ
https://www.artic.edu/about-us
・公益財団法人大原芸術財団・大原芸術研究所
https://ohara-art-foundation.jp/service_category/service_category1/

本記事に関する問い合わせ先

いのち会議 事務局、大阪大学 社会ソリューションイニシアティブ(SSI)
特任助教(常勤) 宮崎 貴芳(みやざき たかよし)、教授 伊藤 武志(いとう たけし)
TEL: 06-6105-6183
E-mail: ssi2@ml.office.osaka-u.ac.jp
※取材の申し込みにつきましてはお気軽にご連絡ください。

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