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「ゴルフ人気」回復へ ゴルフ場市場、4年連続増 6年ぶり8000億円台 若年層の「ゴルフ」参入も追い風 ビギナーの定着が今後の課題

update:
株式会社帝国データバンク
「ゴルフ場業界」動向調査(2024年度)



[画像1: https://prtimes.jp/i/43465/1202/resize/d43465-1202-723983-pixta_85793989-0.jpg ]


株式会社帝国データバンクは、全国の「ゴルフ場」市場について調査・分析を行った。


SUMMARY
2024年度のゴルフ場市場規模は8100億円で、前年度比3.0%増となり、4年連続で増加した。コロナ禍でプレーを控えていたゴルファーの復帰や訪日客の回復に加え、プレー料金の値上げが功を奏した。また、若年層の新規プレーヤーを取り込むためのマーケティング戦略や設備改善を行い、リピーターとして定着するケースも多くみられた。


[調査対象] 主に「ゴルフ場」を運営する事業者が対象
[注] 業績等のデータについては、2025年10月時点における帝国データバンクが保有する企業概要ファイル(COSMOS2、約149万社収録)、および企業信用調査報告書(CCR、約200万社収録)、外部情報などを基に集計した。
「ゴルフ人気」回復へ 市場4年連続増、6年ぶり8000億円台
コロナ禍で冷え込んだ「ゴルフ人気」が再燃の兆しを見せている。2024年度(2024年4月~2025年3月期決算)における「ゴルフ場」業界の市場規模(事業者売上高ベース)は、前年(7896億円)を3.0%上回る8100億円となった。前年からの伸び率は2023年度(6.7%増)を下回ったものの、4年連続で増加した。また、市場規模で8000億円を超えたのは、2018年度(8042億円)以来、6年ぶり。ゴルフ場市場はコロナ禍を底に緩やかな回復傾向が続いている。


[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43465/1202/43465-1202-de5c6d5eb3339b913f424b4438956295-780x687.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


2024年度のゴルフ場市場は、コロナ禍で一時的にプレーを控えていたゴルファーの復帰、訪日客の回復、若年層や女性など新規層のリピーター化が進んだことが追い風となった。なかでも、ゴルフは他のプレーヤーとの物理的距離を保ちやすく、「感染リスクが低いスポーツ」として注目され、外出制限下でも比較的安心して楽しめるレジャーとして支持を集めたことで、特に若年層などビギナープレーヤーの参加が増加した。従前から、プレーヤーの高齢化に課題を抱えていたゴルフ場では、こうした新規顧客の獲得と定着を目指して、初心者向けレッスンプログラムやお得なパッケージプランの提供など、積極的なマーケティング戦略を展開。これにより、若年層のゴルフ参加が促進され、定期的な利用者として定着するケースが増加した。また、来場数が回復したことで、値上げを躊躇していたゴルフ場でもコスト増を転嫁しやすくなり、プレー料金の戦略的な値上げも多かったことも、市場規模を押し上げる要因となった。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43465/1202/43465-1202-438ca3cb755148af569f858e7a02e8d6-715x680.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


業績動向では、「増収」(39.8%)が最も多く、「前年並み」(34.1%)が続いた。損益面では、「増益」となった企業が38.1%と最も多く、2021年度をピークに3年連続で低下したものの、高い水準で推移した。一方、「赤字」(24.7%)は前年度から上昇したものの、4年連続で20%台と低水準で推移した。赤字割合が50%を超えた2011年度(52.0%)や、コロナ禍で多くのゴルフ場が来場者や飲食機会の減少で苦戦した2020年度(47.5%)に比べると大幅に低下した。特に人手不足が深刻化し、従業員のベースアップや賞与の増加、派遣キャディの人件費上昇などにより、販売管理費が増加したゴルフ場は多かった。キャディ不足を背景とした「カート化」や、老朽化したクラブハウスの建て替えといった設備投資も発生した。

2024年度のゴルフ場は総じて、円安を背景としたインバウンド(訪日客)需要の急回復や、若年層のゴルフ人気再燃という「追い風」が吹いた一方、エネルギー関連費用や資材価格、人件費の上昇といったコスト高への対応が課題となった。


若年層の「新規ゴルファー」、囲い込みがカギに
プレーヤーの中心である団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる時期を迎えるなかで、現状よりもさらにプレーヤー数が減少する可能性は高い。既に、メンバー会員数の減少に直面し、年会費などの手数料収入が伸び悩むケースもみられ、既存会員を中心とした運営は限界感がみられる。ゴルフ場運営でも、若手スタッフの確保が難しく、キャディを中心に既存スタッフの高齢化も進んでおり、さらなるプレーのセルフ化といった改革も迫られている。


他方で、若年層や女性など新規層の囲い込みがゴルフ場の収益拡大に大きく貢献している点は、長期的なゴルフ人口減少が課題だったゴルフ場経営にとって明るい材料となりそうだ。高齢プレーヤー層の減少分をすべて代替することは難しいものの、マーケティング戦略やゴルフ仲間のコミュニティ形成支援を通じて、新規プレー客の取り込みに注力するゴルフ場は多く、こうしたプレーヤーの定着に向けた取り組みが重要となるだろう。コロナ禍でプレーを控えた高齢客などの休眠ゴルファーの復帰、訪日客の利用増も背景に利用客が堅調なゴルフ場は多く、市場全体では緩やかな上昇基調が続くとみられる。

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