消費税率の引き上げや外国人観光客への対応の動きもあり、日本でもキャッシュレス化が進んでいます。そんな動きに、硬貨を入れてハンドルを回すという、ある種プリミティブな仕組みのカプセルトイ自販機も対応する時がやってきました。株式会社バンダイは、キャッシュレス対応のカプセルトイ自販機「スマートガシャポン」を2019年4月から、国内で初めて本格稼働させました。

 この「スマートガシャポン」は、5面の商品販売機と操作用タッチパネル、そして交通系ICカード(Suica、ICOCA、PASMOなど電子マネー機能付き非接触型IC乗車カード)読み取り機がセットになったもの。現在は第1号として、JR池袋駅に導入されています。

 操作方法は次の通り。まず、筐体の中央上部にある操作用タッチパネルをタッチします。

 そして、タッチパネルに表示された取扱商品一覧から、購入したい商品をタッチして選びます。

 購入したい商品を確認したら、「決済にすすむ」ボタンをタッチ。

 次に決済方法で「交通系電子マネー」をタッチして選択します。

 金額を確認して「購入」ボタンをタッチしたら、読み取り機に交通系電子マネー(非接触型IC乗車券)をかざします。

 読み取り確認の音が鳴ったら、購入する商品の入った自販機のハンドルを回し、出てきたカプセルを取り出します。

 この「スマートガシャポン」はキャッシュレス決済専用機のため、現金は使えません。また、現在は交通系ICカードのみですが、将来的にスマホなどを使った二次元バーコード決済にも対応する予定だといいます。

 手持ちの硬貨がない時に便利な「スマートガシャポン」ですが、特長はそれだけではありません。キャッシュレス決済システムを搭載したことで、自販機の情報がリアルタイムでわかり、バンダイのガシャポン公式WEBサイト内のサービス「ガシャどこ?PLUS」で、お目当ての商品を販売している場所や商品の情報が入手できるようになったのです。お目当てのアイテムを探して、自分の足を使ってしらみつぶしに当たっていたファンからすると、このサービスはとても便利ですね。

 第1号としてJR池袋駅に設置された「スマートガシャポン」は、2019年5月末までに50セットを全国に導入予定。今後は、キャッシュレス決済の利点を生かした柔軟な価格設定や、設定によって商品購入後、タッチパネル上で抽選ゲームを表示するなど、さらなる進化を予定しているとのことです。

 もちろん、昔ながらの硬貨を入れて楽しむ従来型のものも稼働を続けるということなので、カプセルトイの世界が広がるというメリットが大きそうです。今後の導入場所など、最新情報はバンダイのガシャポン公式サイトでチェックしてください。

情報提供:株式会社バンダイ

(咲村珠樹)