繊細優美な造形を生み出す超絶技法に魅了
長崎県佐世保市で約400年の歴史を持つ窯場「三川内(みかわち)焼」、天草陶石の中でも選りすぐりの陶石を使用し、白磁の美しさを活かした超絶技巧の作品を生み出しています。
美術画廊では、平戸藩御用窯として、代々献上陶磁器を作ってきた「平戸窯悦山」の一四代窯主、今村均氏の展覧会を開催します。白磁としての凛とした美しさの中に、手に触れると人の手が作った独特の温かみのある作品、逸品から用の器まで、約50点を展示、販売いたします。
加えて、一五代を継ぐ今村ひとみ氏の作品10点もご紹介いたします。
■タイトル:長崎県指定無形文化財 一四代 平戸悦山 白磁展
■会期:2025年2月14日(金)~25日(火)
■会場:西武池袋本店 8階=美術画廊
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白磁細工「虫かご」籠目 雌雄蟋蟀 茄子
一四代平戸悦山の手仕事
捻り細工技術は、白磁の土を手先やヘラなどの道具を用いて、あらゆるものを表現する伝統的な技巧。その難しさは土の特性から焼成技術まで全ての工程を理解し、技術と 経験で培った収縮を目算し、一体で焼き上げることにあります。一四代平戸悦山の今村均氏は、2021年に長崎県無形文化財「三川内細工技術」保持者に指定されました。 自ら図案・デ ザイン・轆轤(ろくろ)・ 細工・焼き上げまでの全ての工程を分業はせず一貫制作を行い、捻り細工技術の最盛期の 明治時代にもなかった新たな造形を生み出しています。
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白磁細工「虫かご」籠目、番い鈴虫、茄子
虫の鳴き声を楽しむ文化に着想。虫かごの中の
茄子、番いの鈴虫は捻り細工よって作られています。細さ約2ミリの竹ひご状にのばした粘土約60本で丸屋根の柱にします。轆轤、細工から焼き上げまでの全ての収縮を目算し一体で焼き上げた、超絶技巧の逸品です。
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白磁細工「白龍」
白龍は天上の神に仕えるとされ、五行説においては西方を守護する龍といわれています。宝玉は轆轤(ろくろ)により成形され、躰の造形は捻り細工によって制作されています。手足、角、牙、爪、睫毛の一本一本まで、手のひらと指先を使って部位がつくられ、置き上げ技術により数多の鱗が表現されています。鋭い牙や爪、逆立つ鱗、髭やまつげの描写がまるで生きているかのような迫力です。
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菊尽くしボンボン入れ
長寿を願う菊花を華やかに蓋に配置した白磁のボンボニエール。菊花は菊細工といわれる捻り細工の技法のひとつを駆使して制作。親指ほどの粘土の塊から竹べらを用い、花弁を一枚一枚起こして菊花を彫っていきます。慶事を祝う品として用いられる小さなお菓子を入れるための器です。
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神亀/亀形香炉、香合
古来より中国では亀は神亀、霊亀などと称され,その甲の文様(亀甲紋,亀背紋)は吉祥の意味をもって衣料,家具その他に多用されてきました。神の使いとも云われる縁起物の亀をモチーフにした香炉、香合です。亀たちの表情の豊かさに思わず頬があがります。
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菊摘み蓋付煎茶/5客揃、茶托付
大切なお客様をもてなす蓋付煎茶碗。蓋の摘みに長寿を願う菊花を用い、物事の安定の形とされる四方押しの茶托と合わせました。
一子相伝 舌出三番叟人形
1664年、平戸藩主は純白磁器の焼成に成功した三代目『今村弥次郎兵衛』に『如猿』名を与えましたが、容貌が色黒で猿に似ているとされ、承服できなかった弥次郎兵衛は猿が三番叟を躍り舌を出す人形を作って藩主に献上しました。首を廻し舌を出す、その面白さに藩主もとより長崎の出島に滞在していたオランダ人の間にも好評を得、1867年のパリ万博にも出品され、ナポレオン三世の皇后ウジェニー妃の目に留まり買い求められました。
くるくる首をまわし、ぺろりと舌を出すからくり人形、頭、舌、胴体の3つを組み合わせた状態で焼成するため、高い技術が必要で、その製法は一子相伝で一継承され、一四代今村均氏、一五代今村ひとみ氏が昔の儘の技法を守って作り続けています。今展では、均氏、ひとみ氏それぞれが手掛けた作品を展示します。
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一四代 平戸悦山 作 舌出三番叟人形
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一五代 平戸悦山嗣 今村ひとみ 作
白磁細工菊花飾花器
長寿を願う菊花を華やかに配した花器です。細工の菊花は磁土の塊から竹べらを用いて花弁一枚一枚を切り起こしていく、捻り細工という三川内焼伝統の装飾技法。菊細工82個を段階的に大きさを変化させ配した花器。
第120回有田国際陶磁展/オブジェ部門入選作品
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一五代 平戸悦山嗣 今村ひとみ 作
七宝透かし彫り茶香炉
お茶の葉を焙じて、漂うお茶の香りを楽しむ香炉です。ロウソクの光が白磁を通し、ほのかな明かりがお茶の香りと共に癒されます。、贈り物としても喜ばれています。
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一四代 平戸悦山 今村均
1942年 長崎県東彼杵郡折尾瀬村生まれ
1961年 陶技術向上のために陶芸家の高鶴夏山に師事。同時に一二代悦山 今村鹿男の指導を受ける。
2006年 イタリア・フィレンツェ「lotus」 Museo di Doccia(ジノリ美術館)収蔵
2010年 「14°Hirado Etuzan」/ イタリア・ ゲンメ サンロッコ教会にて個展
2013-16年 「白龍」「虫かご(鈴虫)」展示The Dolder Grand Hotel/ Zurich, Switzerland
2013-17年 「Kakufusa Porcelain 」 Boutique & Showroom/クルーズ客船「ワールド号」で個展
2014年「捻り細工技術」長崎県佐世保市指定無形文化財 指定
2017年「一四代平戸悦山展」 大阪 藤田美術館にて個展
2019年 天皇陛下御即位を祝し、長崎県から一四代平戸悦山謹製 白磁細工「菊花 虫かご」御献上
2021年 長崎県指定無形文化財「三川内焼細工技術」保持者に認定
2022年 京都・野村美術館にて個展
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一五代 平戸悦山嗣 今村ひとみ1976年 長崎県佐世保市三川内町生まれ
1995年 佐賀県立有田工業高校卒業
1997年 有田窯業大学校 本科卒業
1998年 有田窯業大学校 研究科卒
同大学 下絵付科終了
父、今村均に師事、及び家業に従事
2015年 第55回全国推奨観光土産品審査会
舌出三番叟(しただしさんばそう)
人形 推奨品認定
2024年 第120回有田国際陶磁展
白磁細工菊花飾花器 入選
2024年 第58回西部伝統工芸展用と美の部
白磁玩具「舌出し白猫」入選
西武池袋本店
住所:〒171-8569 東京都豊島区南池袋1-28-1
電話番号:03-3981-0111(大代表)
営業時間:10:00~20:00
*最新の営業案内はHPで確認ください。→ https://www.sogo-seibu.jp/ikebukuro/
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【西武池袋本店 美術画廊】一四代 平戸悦山 白磁展
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