
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/155181/9/155181-9-70785bd3a339d970a76b151fb601c009-1920x1280.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
左:JCM 会長 川崎博巳様/右:当社 土木部 工務課 係長 早川剛史
萩原建設工業株式会社(本社:北海道帯広市、代表:萩原 一利)の土木部 工務課 係長 早川 剛史(はやかわ ごうし)が執筆した、建設現場における「RPAやAIを用いた資材管理のオートメーション化への取り組み」に関する論文が、一般社団法人 全国土木施工管理技士会連合会(JCM)主催の「第29回 土木施工管理 技術論文・技術報告」において高く評価され、「インフラDX」賞を拝受し、2025年6月6日に、当社札幌支店(北海道札幌市)にて表彰式を執り行いました。
取り組みの背景:「i-Construction 2.0」対応と、現場課題への気づき
本論文では、2024年度に北海道帯広市で実施した堤防保護工事にて、RPA(業務自動化ツール)とAI(人工知能)を活用し資材管理の取り組みを紹介しています。この工事では、約8,300個にもおよぶ根固めブロックや大型連接ブロックの資材管理業務が発生し、従来の手作業では大きな業務負荷が懸念されていました。
当社では、国土交通省が推進する「i-Construction 2.0」の考え方に基づき、独自にシステムを開発。現場の負担軽減と生産性向上を目指して、AI・RPAを用いた資材管理の自動化に取り組みました。
~論文のポイント~
・建設業とは一見無関係に思われがちなRPAやAI技術を、実際の資材管理業務に導入。現場の課題解決に結びつけることで、建設分野におけるデジタル技術の可能性を示した。
・単にデータを自動集計するだけでなく、従来の運用で使用されていた「図面」上に情報を反映することで、現場での実務フローに無理なく組み込み、スムーズな導入と実用性の確保を実現した。
紙からの脱却と、現場実務に即した設計で、28日分の作業削減へ。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/155181/9/155181-9-69dc24ebd06614faa7855a8ca6867b24-1920x1280.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]WEBカメラから分析、管理表・管理図への自動反映の流れ
業務効率化を検討した当初は、スプレッドシートによる自動集計を試みたものの、現場で用いられる管理図への情報反映は手作業になることで、十分な業務削減には繋がらないことが見えていました。
そこで着目したのが、図面上への情報自動反映や管理図の可視化など、実際の運用フローに即した自動化を目指すことで、AIやRPAを活用する仕組みへと発展しました。これにより、現場の運用フローに無理なく組み込むことが可能となり、スムーズな導入と現場実用性の両立を実現しました。
従来、紙で作成していたブロック割付図や管理図を用いた運用では、作業に約240時間を要していました。今回のシステム導入により、同業務は13.36時間に短縮され、28人分の省人化・時間削減を実現しました。
加えて、資材の動きがリアルタイムで「視える化」されることで、最新のデータを確認できるうえ、ペーパーレス化・ミスの削減といった効果を生み出しました。
建設業におけるAI・RPA活用の具体事例に
この取り組みは、今後の建設業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一助となるとともに、橋台工など現場内のコンクリート構造物における施工管理にも応用できる可能性を有しています。RPAやAIの活用に関心があるものの、導入の糸口が見えにくい建設現場にとって、本技術は具体的な活用モデルとして展開が期待されます。【選考講評:国土交通省技監/土木施工管理技術論文審査委員会 委員長 廣瀬 昌由氏】
「資材管理のオートメーション化を自社で開発したシステムにより実現されており、現場の技術者が課題と感じたことを自らの手で解決に導いたことが評価された」
【受賞社員 土木部 工務課 係長 早川 剛史(はやかわ ごうし)コメント】
今回の受賞は、純粋にとても嬉しく、今後の論文執筆へのモチベーションにもつながりました。
建設業は、人々の暮らしを支える重要な仕事である一方で、その実態がなかなか社会に伝わりづらいという課題があります。いわば「縁の下の力持ち」として、日常の中に溶け込んでいるからこそ、目に見えにくいのだと思います。
だからこそ、こうしたかたちで取り組みや成果をわかりやすく発信していくことに意味があると感じています。建設業は、まだまだ多くの人に魅力を伝えられる、アピールしがいのある業界です。
この活動を通じて、若い世代に「建設業ってかっこいい」と思ってもらえるきっかけになれば嬉しいです。
「土木施工管理 技術論文・技術報告」とは
「土木施工管理 技術論文・技術報告」は、土木施工管理技士会主催の論文募集ならびに表彰です。土木工事現場における課題解決のために、創意工夫や技術的改善等を行い、他の施工管理技士の参考になるようにまとめた論文を審査委員会に於いて審査し、優秀な原稿に対して表彰されるものです。「技術論文」と「技術報告」の2種類あり、「技術論文」では4つ、「技術報告」では3つの賞が表彰されます。本年の開催では、インフラDX賞の受賞は1社のみでした。【会社概要】
社名:萩原建設工業株式会社
本社所在地:〒080-0807 北海道帯広市東7条南8丁目2番地
代表取締役:萩原 一利
事業内容: 総合建設業
設立: 1918(大正7)年 5月
HP: https://www.hagiwara-inc.co.jp/
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/155181/9/155181-9-e2da14508251f7f694e1a8e794d1f2a3-2329x473.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]萩原建設工業株式会社
当社は、道路・橋梁・建築物の施工を通じて、人々の暮らしを支える総合建設業です。公共設備からホテルの設計施工に至るまで、社会インフラの整備に幅広く携わっています。
また、AIや3D技術を活用したデジタル施工管理など、新たな技術にも積極的に取り組み、建設業の未来を見据えた挑戦を続けております。安心して暮らせる環境づくり、「未来につながるものづくり」 を使命とし、これからも十勝の発展を支え続けてまいります。