
国際NGOプラン・インターナショナル(所在地:東京都世田谷区 理事長:池上清子 以下、プラン)は、2025年8月20日に横浜で開催される第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)に合わせ、テーマ別イベント「危機状況下における教育支援とジェンダー平等」を共同主催いたします。本イベントでは、長引く紛争や気候変動により教育機会を奪われたアフリカの子どもたち、特に女の子の教育保障とジェンダー平等の実現に向けた喫緊の課題に焦点を当て、日本とアフリカ諸国の「共創」の可能性を探ります。
本イベントには、ナイジェリアからプラン・インターナショナル・ナイジェリアの教育・緊急時担当官であるマーシー・チェチェットと、Education Cannot Wait(ECW)の多年度レジリエンスプログラム(MYRP)の支援を受け、複数回の教育中断を乗り越えて学校に戻ることができた14歳の女子生徒、ファルマタさんが来日し、その貴重な経験と変化の物語を共有します。
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d12939-266-14aa6be684da789317a632601ae3c9b6.pdfイベント概要
テーマ: 危機状況下における教育支援とジェンダー平等
日時: 2025年8月20日(水)15:20~16:50 (TICAD 9本会合開催時)
会場: 横浜 TICAD 9会場(パシフィコ横浜) 展示ホールD
主催: Education Cannot Wait (ECW)、プラン・インターナショナル、教育協力NGOネットワーク (JNNE)
<登壇者と内容(予定)>
◆基調講演 ナセル・ファキ氏(ECW戦略的パートナーシップ チーフ)
◆ユースによるスピーチ、提言書の提出
◆ECWのプログラム視察報告 ECWプログラム視察をした国会議員による報告(調整中)
◆パネルディスカッション
テーマ:「人道危機における教育支援の連携を模索する
~教育によってジェンダー平等を目指す意義とは~」
モデレーター: 西村幹子氏(国際基督教大学教授)
登壇者:ナセル・ファキ氏(ECW)
クエンティン・ウォドン氏(UNESCO IICBA 所長)
アブドゥル カリム スベイガ氏(神戸大学・ECWインターン)
ファティマ (プラン・インターナショナル・ナイジェリア ユース)
マーシー・シェシェ(プラン・インターナショナル・ナイジェリア)
言語: 日本語・英語(同時通訳あり)
詳細URL: https://www.plan-international.jp/eventcalendar/202508ticad9/
参加申込フォーム: https://ngo.plan-international.jp/250820_ticad
背景と目的
サブサハラアフリカ地域では、紛争や気候変動の影響により、多くの女の子が学校に通うことができず、教育機会が著しく不足しています。2022年の国連教育変革サミット(TES)でもジェンダー平等を教育の中心に据えるべきだと提言されており、教育を通じたジェンダー平等を目指す機運が国際的に高まっています。Education Cannot Wait (ECW) は、このような背景から2016年に設立された人道危機における教育支援に特化した国連基金であり、ジェンダー変革的なアプローチを採用し、教育とジェンダー平等を同時に支援しています。本テーマ別イベントでは、ECWや日本政府が拠出するUNESCO IICBAによる具体的な支援事例を参考に、危機状況下における教育機会の保障と、教育を通じたジェンダー平等の実現に向けた取り組みを深化させます。TICAD 9において人材育成が大きな柱の一つである中、基礎教育の拡充、特に女子教育の推進は、アフリカ連合(AU)が最優先課題とする「アジェンダ2030」、「アフリカ2063」の達成に不可欠であることを訴え、政府関係者、国会議員、国際機関、市民社会が協働して何ができるかを議論する機会を提供します。
来日ゲストの紹介
マーシー・チェチェット - プラン・インターナショナル・ナイジェリア 教育・緊急時担当官[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12939/266/12939-266-2bdc1f1e1ebdbcd5bd5c01281a179f5a-586x853.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
マーシー・チェチェットは、紛争の影響を受ける子どもたちのための安全で包摂的、質の高い学習環境の構築に情熱を注いでいます。特に、女子や障がいのある子どもたちが教育にアクセスし、その潜在能力を最大限に発揮できるよう支援することに深くコミットしており、教師の能力育成、子どもの保護、地域主導の学校安全イニシアティブ、ジェンダー平等の推進などに従事しています。2021年から2024年8月まで、ECWナイジェリア多年度レジリエンスプログラム(MYRP)において教育・緊急時担当官として、ファティマさんのような子どもたちの教育支援に密接に関わってきました。
ファティマさん - ECWプログラムの支援を受けた18歳の女子生徒
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12939/266/12939-266-c9ea83c347d513408b445587ade0ab76-498x710.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ナイジェリア出身のファティマさんが暮らすボルノ州は、紛争が絶えず、イスラム系反政府組織 ボコ・ハラムの拠点となったこともありました。そのため、彼女の家族は引っ越しを繰り返し、幼少期から度重なる教育の中断を経験してきました。学校が家から遠かったこと、家族からの教育支援の不足、そして女子教育に対する地域社会の認識の低さなども、彼女が何度も退学せざるを得なかった要因となっています。しかし、ECWの「学校に戻ろうキャンペーン」を通じてアウトオブスクール(就学していない)児童として特定され、復学することができました。学用品や尊厳キットの提供、識字・計算能力の向上支援、そしてECWが訓練した教師による温かく支援的な学習環境を通じて、彼女の学習環境は劇的に改善しました。彼女は自信を取り戻し、現在は中学校3年生として勉学に励んでいます。
ファティマさんの物語は、人道危機下における教育支援が与える「人生を変える」ような影響を明確に示しており、彼女の回復力と成長は、地域社会における他の女の子や保護者たちに教育の重要性を再認識させる「ベスト・プラクティス」として機能しています。彼女は本イベントで「教育によって私は変わった」と題したスピーチを行う予定です。
メディアの皆様へ
本イベントは、紛争影響下のアフリカにおける教育とジェンダー平等の課題、そして国際社会と日本の貢献について深く理解する貴重な機会となります。特に、幾度もの教育中断を乗り越え、現在は中学校で学ぶファルマタさんと、その教育支援に尽力したチェチェット担当官は、困難な状況下での教育の重要性と希望を伝えることができる当事者です。イベントへの取材、および来日ゲストへの個別インタビューをぜひご検討ください。
国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに世界80カ国以上で活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。
https://www.plan-international.jp/