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伯東とシャロニクスが協業、Ambarella社製SoC×AIモデルのファインチューニングで業界別カスタムAIをワンストップ提供

update:
伯東株式会社
現場データ起点で精度と運用を両立



 伯東株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長執行役員:宮下 環、証券コード 7433、以下「伯東」)と、株式会社シャロニクス(本社:東京都文京区、代表取締役:清水 雄介、以下「シャロニクス」)は、両社の協業により、米国Ambarella社製SoCを中心としたエッジAIハードウェアのAIモデルをユースケース別にファインチューニングする「産業向けAIサービス」の共同提供を開始します。
 本協業により、物流・製造・小売・インフラ・ヘルスケア・公共安全など、現場ごとに異なる判定基準や運用要件に合わせたAIモデルを継続改善できる体制を実現します。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/134933/73/134933-73-9c7e77fbacac032bcf31a1b6d9f8c1a6-1280x342.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


【背景】
生成AIやマルチモーダルAIの実用化が進む一方で、実際に現場で活用できるかどうかは、
1) カメラ・SoC・通信などハードウェアの適切な選定と保守
2) 現場固有のデータを活用したモデルの最適化
3) 継続的な運用を支えるMLOpsの仕組み
の三位一体が鍵となります。伯東は最先端SoCと調達・設置・保守網を、シャロニクスは現場データに沿ったCLIP(Contrastive Language-Image Pre-Training)/VLM(Vision Language Model)/YOLO等従来型AIモデルのファインチューニングと運用を担い、スピーディーに動く現場AIへ到達させます。
本サービスのエッジ実装には、Ambarella社製AIビジョンプロセッサCV72、N1-655(5nm、CVflow(R)第3世代)を搭載したAI BOXを中核に据えています。CVflow(R)はCNN/DNNに加えてTransformer向けアクセラレータを内蔵し、高性能×低消費電力の両立を実現します。これにより、サーバー依存を避けつつオンデバイスで高度なAI推論を完結でき、通信遅延の削減やプライバシー保護の強化に寄与します。
推論面では、YOLO等従来型AIモデルに加えて、CLIP、VLMや軽量LLM(Large Language Model)のエッジ動作に対応し、ユースケースに応じてゼロショット特性を生かした検知からファインチューニングによる特化まで柔軟に選択できます。これにより、現場データ起点のカスタムAIを少量データから短サイクルで立ち上げ、KPIに直結する改善を継続します。

【主なユースケース例】
物流・倉庫
・積み荷状態監視:荷崩れ / 積載過多 / はみ出し / 固定不良の自動検知、パレット割れ・ラップ剥がれの早期発見、ドック滞留の可視化。
・マルチラベル・バーコード補助:ラベル欠損時の代替判定、誤積み候補のアラート。
製造
・外観検査の言語化:作業標準書の文言(例:「エッジ欠け」「打痕」など)をCLIPのテキスト側へ表現し、ラインごとに異なる合否基準へ素早く追従。
・予防保全:摩耗・劣化の兆候を画像+メタ情報でスコア化。
小売り・店舗
・棚版オペレーション:品出し漏れ / フェイス乱れ / 売場ミスマッチの自動検出、期限間近品の棚替え提案。
・バックヤード最適化:入出庫のヒューマンエラー抑制。
建設・プラント・インフラ
・安全管理:ヘルメット未着用・高所無胴綱・立入禁止域侵入などの検知、危険行動の早期警告。
・設備点検:腐食・液漏れ・サーマル異常(外部センサ併用)を統合監視。
ヘルスケア・見守り
・高齢者見守り:転倒兆候・徘徊リスクなど行動変容の検知(施設ローカル環境での推論)。
・機微配慮:顔の匿名化 / 特徴量のみ保存等のプライバシー配置も設計可能。
公共安全・スマートシティ
・不法投棄・放置物、危険駐停車、路面異常の検出と通報フロー連携。
セキュリティーとプライバシー考慮
・エッジ推論を基本とし、個人情報を外部送信しない構成。
・学習時は顔ぼかし / マスキングや特徴量のみの保存により、匿名化・データ最小化を徹底。
・モデル更新や検出・アラート履歴を追跡 / 改ざん検知可能な形で保全し、監査可能性を担保。

 今回の協業は、両社が目指す「現場で価値を生むAI」の実装に向けた重要な一歩です。シャロニクスは、CLIPをはじめとするマルチモーダルAIのファインチューニングとMLOps基盤を強化し、少量データからの迅速な立ち上げと継続改善を推進します。一方、伯東は、Ambarella社製SoCを中心としたエッジデバイス群と調達・設置・保守の体制を拡充し、産業現場で求められる信頼性と拡張性を提供します。両社は「現場装置×AI」の普及を通じて、物流・製造・小売・インフラ・見守り等におけるKPI改善とDXの加速、さらには社会課題の解決と新たな価値創出に寄与してまいります。

■両社コメント
伯東株式会社 取締役執行役員 石下裕吾
 シャロニクス社との協業により、ハードウェア、ソフトウェア、保守・運用までのワンストップソリューションを提供することが可能になりました。EdgeAI分野では「プライバシーの保護」、「通信負荷の低減による負荷分散」、「リアルタイム処理」の3つが重要な要素として求められています。Ambarella社の高性能生成AI BOXに、シャロニクス社のファインチューニングを組み合わせて提案することで、お客様の多様なニーズに応える高度なソリューションを提供してまいります。

株式会社シャロニクス 代表取締役:清水 雄介
 私たちシャロニクスは、産業・社会インフラ分野におけるAI開発において、現場が抱えるさまざまな制約の下で継続的な改善を実現していくことが重要だと考えています。本協業では、シャロニクスが培ってきたマルチモーダルAIおよびMLOpsの知見と、伯東社が強みを持つAmbarella社製SoCをはじめとするエッジAIハードウェアを組み合わせることで、現場データを起点とした伴走型ソリューションの提供を目指します。今後も伯東社とともに、AIを活用した産業現場の生産性向上と社会課題の解決に取り組んでまいります。

伯東株式会社
https://www.hakuto.co.jp
 伯東は1953年の創業以来、最新の情報や最先端の技術をいち早くお客様へお届けする技術商社として、生産の効率化を図る工業薬品を生みだすメーカーとして、皆様のご愛顧とご支援により順調な発展を遂げてまいりました。
 伯東は、「人と技術で広く世界を結ぶ」をモットーとし、先進のテクノロジーで産業社会の未来を切り拓くため、最適なソリューションを提供してまいります。また、エレクトロニクス×ケミカル領域、商社×メーカーのハイブリッド企業としてのシナジーを発揮し、独自の価値を創出してまいります。

株式会社シャロニクス
https://sharonix.com/
 株式会社シャロニクスは、LLM/VLMやAIエージェント開発を中核技術とし、データ収集設計からAIモデルの構築・運用まで一貫して手がけるR&Dスタートアップです。最新の研究成果や論文を踏まえながら、業務効率化や現場DX、新サービス創出に向けたオーダーメイドのAIソリューションを提供し、企業の現場でのAI活用を支援します。PoCの企画段階から本番運用・内製化支援まで伴走し、アカデミックな知見と実装力を融合させて、社会に価値あるAI導入を実現しています。AI領域での協業のご相談をはじめ、知見共有・情報交換のお声がけまで、幅広く承っております。

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