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3Dレイアウト×AIで「少人数でも映画品質」。stuがCafeGroupらとプロ現場対応のアニメ制作パイプラインを共同開発

update:
株式会社stu


株式会社stu(本社:東京都渋谷区、代表取締役:黒田貴泰)は、これまでよりも少人数でハイクオリティなアニメ映画製作を可能とする3DレイアウトベースのAIアニメ制作パイプラインの開発を開始しました。ハリウッドで豊富な制作経験を持つMegalisVFX FounderのDaniel Perez Ferreira、CG制作で国内トップクラスの実績と技術基盤を持つCafeGroupとともに、今後の日本のアニメ制作基盤になりうる次世代型パイプラインの開発を進めます。
■ アニメ制作現場の課題:人材不足とAI導入の壁
日本のアニメ業界は、アニメーターの高齢化・後継者不足・過密スケジュールにより、容易に制作ラインを増やせない状況が続いています。こうした課題を解決しようと、AI導入の動きは広がっていますが、作品ごとの絵柄やスタイルを安定して生成することが難しく、プロンプト依存では監督の細かな意図を反映できないといった課題が残っています。

stuは、この現状を理解した上で、プロの現場を前提としたAIパイプラインの構想に着手しています。
■ 両方の課題を解決する新しいワークフロー:3DレイアウトベースのAIアニメパイプライン

3Dレイアウトを基盤にAIが一貫したスタイルでアニメを生成するワークフローで、アニメ制作現場の人材不足と、多くのプロダクションが直面しているAI導入の壁の両方を解決します。3Dレイアウトは手書きの作画よりも制作ラインを拡張しやすく、かつ監督の意図を明確に反映できるため、AIと組み合わせることで少人数でもハイクオリティな制作が可能になります。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/47133/47/47133-47-1c40cd6a1659ce2fb4220024fa978e33-1920x1550.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


技術アプローチ
(1) 作品ごとのスタイル生成:LoRA・ファインチューニング
作品ごとにLoRA(Low-Rank Adaptation)やファインチューニングを用いてスタイルを作成。3Dレイアウトをアニメ映像に変換する基本設計により、作品固有の絵柄を長尺でも破綻なく維持。シニアアニメーターの知見をデータセットとして活用し、日本のアニメ表現の継承を実現します。

(2) 3Dレイアウトや画像情報を活用したワークフロー
3Dレイアウト作成段階で、AIに必要な情報も同時に出力。そのデータと様々なAIモジュールを組み合わせることで、プロンプトではなく画像情報から出力結果を精密にコントロールします。プロンプト依存を排除し、アーティストのこだわりを活かしたまま高品質なアウトプットを実現。監督の要望を反映した表現とスタイルの統一を実現し、従来のAI生成では難しかった細部まで制御された表現を可能にします。

(3) プロフェッショナルな現場対応:カットごとの最適化と柔軟なポストプロダクション
プロフェッショナルな現場で求められる細かいこだわりを実現するべく、カットごとに最適なワークフローを模索。一括で変換するのではなく、ポストプロダクション工程で柔軟に対応可能なワークフローを設計。例えば、キャラクターが画面に近い場合のアウトラインの太さの調整や、複数のキャラクターが存在する場合の個別処理(セグメンテーション、インペイント)など、シーンに応じた精密な制御を実現します。
■ 制作工程を3分の1に圧縮:クリエイターが"物語"に集中
AIによる自動化で、膨大な時間とコストを要していた制作工程を約3分の1まで圧縮することを目標に、ワークフローを再設計しています。従来、手作業で行われていた反復的な作業を自動化することで、制作期間の大幅短縮とコスト削減を実現します。

浮いたリソースをプリプロダクションへ再配分し、ストーリー構築・ルックデベロップメント・世界観設計など創造工程へ投資。クリエイターは"物語と世界観"に集中でき、より深い表現を追求できます。

小規模チームでも映画・長編制作が可能となり、これまで予算やスケジュールの制約で映像化が難しかった日本発IPの映像化を後押しします。少人数でもハイクオリティな制作が可能になることで、アニメ業界の多様性と表現の幅が広がります。
■ ハリウッド式ワークフロー×日本のアニメ技術:ハイエンドなプロ仕様のAIパイプライン構築
stuは初心者向けツールではなく、大規模なアニメ制作現場で使える3DレイアウトベースのAIアニメパイプラインの構築を目指します。単なる生成ツールではなく、制作現場のワークフローに組み込まれ、カットごとに最適化された処理が可能な、チーム全体で運用できる本格的なパイプラインです。

今回は、国内で長年アニメ製作を支えてきたシニアアニメーターらの協力のもと、ハリウッドでレイアウト/ストーリーボードを担っていたCGアーティストを交えて、実際に製作を行いながら開発。

ハリウッド規模の制作ノウハウと、日本のトップアニメーターの美学を融合した体制で、AI前提の新ワークフローと、日本的なアニメ表現を次世代へ継承する仕組みを構築しています。
■ AIと人間が共に創る、アニメーションの新しい時代へ
stuは、AIと人間の創造的協働による新しい映像表現を追求し、世界に向けて"AI時代のアニメーション制作スタンダード"を提案します。技術の進化とともに、日本のアニメ表現の本質を失わず、むしろより深い創造性を引き出すための基盤を提供します。次世代の制作パイプライン開発を通じて、アニメ制作の未来を切り拓き、業界全体の変革をリードしていきます。
■ CafeGroup株式会社について
CafeGroupは、CG制作・アニメーション・ゲーム開発・システム開発・IP企画・投資など、多岐にわたる領域を横断する「Creative Tech Company」です。
エンターテインメントで培った表現力と技術力を基盤に、クリエイティブとテクノロジーを統合し、産業の枠を超えた新しい価値を生み出しています。多様な分野を行き来する柔軟な開発力と企画力を強みに、次世代のコンテンツ創出から社会領域における課題解決まで、幅広い事業を展開しています。
お問合せ:https://cafegroup.net/ja/contact/
公式Web:https://cafegroup.net/ja/


■ 株式会社stuについて
stuは、「エンターテインメントの再発明」をミッションに掲げ、ボーダーレスなアイデアを創出するクリエイティブチームを中心に、AI、XR、5G領域のエッジテック事業と、ライターズルームやプレビズといった世界基準の映像制作ワークフローを導入したコンテンツ開発事業を掛け合わせ、エンターテインメントの新時代を創造する企業です。
お問合せ:contact@stu.inc
公式Web:https://stu.inc/
公式X(旧Twitter) :https://x.com/stuinc_

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