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東大・佐藤淳准教授と共同研究で「アースバッグハウス」国内初の建築確認に挑戦

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貴凛庁株式会社
災害に強く世界で認められる土の家、日本で正式認証へ



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/42714/18/42714-18-dbb1ba39b8c8ed81870de67248ad299c-3900x2600.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


地域の土を活かしたエコ建築「アースバッグハウス」が、日本で初めて正式に建築認証を得るための研究プロジェクトとして始動します。
これは東京大学・佐藤淳准教授と連携する共同研究であり、国土交通省の大臣認定を目指す国内初の試みです。すでに世界各国で地震・洪水・ハリケーンに耐えた実績を持つアースバッグ建築が、日本で制度的にどのように認められるか。その歴史的な一歩となります。
■ 東京大学・佐藤淳准教授との協業
佐藤淳氏は東京大学大学院准教授、スタンフォード大学客員教授で構造設計と構造デザインを専門とする構造設計の専門家です。
木材・鉄・コンクリートなど多様な素材を扱い、建築の表現と構造を融合させる研究を続けており、国内外の著名建築家との協業実績も多数。代表作には「公立はこだて未来大学研究棟」「Sunny Hills Japan」などがあり、構造的合理性と造形美を両立させる設計で高い評価を受けています。
今回のプロジェクトでは、佐藤准教授の構造解析・最適化の知見をもとに、アースバッグハウスが持つ自然素材と曲面形状の強みを科学的に立証し、建築基準に適合させることを目指します。
■ 国内初、アースバッグ建築の「建築確認」へ
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/42714/18/42714-18-c7b78488151a3706324fc2ed04fc14a8-1024x1024.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
建築予定のアースバッグハウスのイメージ画像

アースバッグハウスは、土を袋に詰め積み上げるシンプルかつ強靭な工法で、環境負荷が低く、防災性にも優れています。
しかし日本では、建築基準法に想定されていない工法であるため、これまで正式な建築確認が下りることはありませんでした。
今回、東京大学との共同研究により構造計算・性能検証を行い、大臣認定と建築確認に挑むことで、日本で初めて制度的に認められるアースバッグハウスが現実のものとなります。
■ 世界で認められた「災害耐性」
アースバッグ建築は、世界各地でその耐災性を証明してきました。
・2015年 ネパール大地震(M7.8)
国内に存在した55棟のアースバッグ建物が全て無傷。孤児院のドーム群は外装に微細なひびが入ったのみで、震災後はネパール政府の公式再建カタログに採用されました。

・2010年 ハイチ地震(M7.0)
孤児院の小型アースバッグ住宅「サンハウス」が構造損傷ゼロで残存。周囲のブロック造が大破する中、安全な拠点として注目を集めました。

・2012年 トルコ地震(M6.1)
築数年の円形アースバッグ住宅が無被害。所有者は「自宅だけが踊るようにしなやかに揺れ、損傷がなかった」と証言しました。

・2017年 プエルトリコ:ハリケーン・マリア
カテゴリー4の暴風雨直撃を受けたドーム群が無損傷で居住継続。曲面形状が風圧を受け流し、厚い土壁が飛来物や火災の拡大から住人を守りました。

・2010年 パキスタン洪水
砂利充填の土嚢基礎が浸水圧を逃がし、構造被害を回避。洪水後、泥を洗い流すだけで生活が再開できたと報告されています。

こうした事例から、アースバッグ建築は地震・台風・洪水・火災に総合的に強く、国連やNASAも人道支援住宅や月面基地構想への応用に注目しています。
一方で日本では、制度的な未整備のため普及が進まず、建築確認の枠外に置かれてきました。今回の共同研究は、その「遅れ」を取り戻す歴史的な第一歩です。
■プロジェクト締結にあたってのコメント
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/42714/18/42714-18-e6290b2ec70b08531cd71aee12e1dacf-506x518.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
三井 紀代子/Kiyoko Mii(貴凛庁株式会社 代表取締役)
震災を経験した私たちにとって、『いのちを守る住まい』をどう地域に根付かせるかは、長年の課題でした。アースバッグハウスは、地域の土を活かしながら環境に優しく、かつ地震や洪水にも強いという特徴を持っています。これを日本で正式に制度化できれば、地域資源を活かした循環型のまちづくりが大きく前進します。
今回、佐藤淳准教授とともに科学的な裏付けを持って挑戦できることは、私たちにとっても歴史的な一歩です。『地域でつくり、地域を守る』住まいづくりを通じて、災害に強い暮らしのモデルを東松島から全国へ、そして世界へ広げていきたいと考えています。




[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/42714/18/42714-18-27a16ac0a4e65c736f4293fbe890f646-1681x1890.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
佐藤淳 / Jun Sato(東京大学大学院准教授)
土はどこにでもある魅力的な材料です。植物繊維を混ぜて強くすることも、海から採れるカルシウムやマグネシウムで固めることもできます。ただし難解な材料です。固まったときの強度、粒子が剥離する挙動、地震に対する摩擦、曖昧なことだらけです。でもだからといって使えない訳ではありません。土を使った構造体は世界的にはたくさんあります。日干レンガにもアドべにも、古代から皆が使ってきました。材料の性質を肌で感じて作り上げてきました。いま我々にそんなことができるでしょうか。文明が発達すると「できなくなる」ことがあるようです。日本は過酷な場所です。雨風にさらされ霜も下ります。地盤は柔らかく大地震も起きます。だから少し丁寧に安全性を把握する必要があります。すると土を使うことが難題になります。でも曲面をうねらせて強い形を見つける最適化技術も発達しました。引張が発生しない圧縮場のみで形成される形状も探索できます。そして土なら自由な形を作れます。見つけた形をそのまま作ることができます。アースバックという長細い袋に土を詰めて固める手法なら素早く作れて、独特の曲面も生まれます。そうして安全でありながら自由な空間に暮らす、そんな建築を作れる技術を創っていきたいと思います。




■団体概要
・地域の素材で家を創るDAO合同会社
地域の土・木材・竹などを活用した循環型建築を研究・推進する合同会社。環境負荷を抑えつつ、防災性と持続可能性を兼ね備えた「地域でつくり、地域に残す住まいづくり」を実践している。
リンク: https://dao.kibotcha.com/iedao
・KIBOTCHA スマートエコビレッジDAO合同会社
宮城県東松島市を拠点に、小学校跡地を活用した「スマートエコビレッジ」を展開。食料・エネルギー・住居を「自らの手でつくる」実証拠点として、地域資源を活かした実験的取り組みを進めている。
リンク:https://dao.kibotcha.com/
・貴凛庁株式会社
スマートエコビレッジ事業全体を統括する企画・設計・制度設計の専門企業。特にアースバック建築に関しては、制度化や大臣認定取得に向けた技術・法制度面でのサポートを担い、東京大学との共同研究を通じて「地域素材による次世代型住宅」の社会実装を推進している。
リンク:https://kirintyou.co.jp/
■施設・報道関係に関するお問い合わせ
地域の素材で家を創るDAO合同会社 
〒981-0411 宮城県東松島市野蒜字亀岡80番
担当:澤 海渡(kaito sawa)
メールアドレス:iedao@kibotcha.com

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