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講談社、国産の文章校正特化型AI「wordrabbit」APIを採用

update:
株式会社Remedies
~汎用AIでは困難だった出版水準の校正品質で、講談社の校正支援システムの品質と生産性を向上~



株式会社Remedies(本社:東京都千代田区、代表取締役:福澤 剛、以下「当社」)は、株式会社講談社が、文章校正AI「wordrabbit(ワードラビット)」APIを講談社開発の校正支援システム「ごじとる」の文章校正エンジンのひとつに採用したことをお知らせします。「wordrabbit」は、これまで汎用的な大規模言語モデル(LLM)では対応が難しかった、出版水準の日本語校正に特化して、独自に開発された国産AIモデルです。今回の導入により、講談社の編集現場における品質向上や制作効率化を支援し、魅力ある作品をより多くの読者へ届けることに貢献します。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/134632/4/134632-4-db6772c13e1449f0071778392ca1894e-3900x2535.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


AIを取り巻く背景 ~なぜ今、特化型AIなのか~
各社でAIの導入が進む中、特定領域に最適化した「特化型AI(バーティカルAI)」という領域が、近年期待を集めています。特化型AIは、幅広い分野に対応する一般的な汎用AI(ホリゾンタルAI)とは異なり、限定された分野に深く入り込むことで高い精度と効率性を実現するAIです。このような特化型AIが注目される背景には、特定業務においては汎用AIが「合格ライン」に達せず、業務に深く入り込んでいくのが難しいという実情があります。実際、2022年のChatGPTの登場からすでに3年が経ちますが、「企業レベルでは大多数がまだ実験段階にある(But at the enterprise level, the majority are still in the experimenting or piloting stages)(※)」ことが、明らかにされています。
こうした状況に対する一つの解とされるのが特化型AIです。特化型AIは特定領域の課題を掘り下げることで、汎用AIでは対応しきれない現場特有の複雑な要件を満たし、実運用に耐えうる高い信頼性を確保します。
出版業など、日本語の高い品質が求められる領域では、誤字脱字をはじめ、表記揺れ、固有名詞の確認など、品質維持のための多くの業務が存在します。これらの業務の負担は大きく、出版や記事公開のリードタイムにも影響するため、業務効率化が望まれている部分です。「wordrabbit」はこうした校正業務に特化することで、汎用AIでは到達が困難だった、プロフェッショナルな現場で求められる水準の校正品質を実現し、編集者がより創造的な業務に注力できる環境を創出します。
(※)出典:McKinsey & Company「The State of AI in 2025: Agents, Innovation, and Transformation」
講談社のコメント
編集総務局 デジタル校閲部 部長 大橋 日登美様
校閲業務は、文字の職人ともいえる校閲者の地道な手作業によって品質を担保する仕事です。そんな職人芸である校閲業務が、じつはデジタルと非常に相性がよいことはあまり知られていないかもしれません。
私たちが開発した講談社の校正支援システム「ごじとる」は、100年を超える講談社校閲部の知見をつぎ込んだシステムです。
さらに、すさまじい勢いで発展するAIの時代を迎え、AIのポテンシャルを「ごじとる」に組み入れたいと考えました。
ただ、一般的なAI商材は、いまだプロの校閲業務のすべてを任せられるものではありません。とくに問題となるのは、校閲者がもっともやってはいけない「間違った指摘をすること」を、AIが簡単にしてしまうことです。
wordrabbitの特化型AIは、こうした問題をよく制御できていると感じました。「ごじとる」とは互いの長所を活かし短所を補えるうえ、基本的な設計思想も非常によく似ています。それが今回、wordrabbitを「ごじとる」のAIバックエンドに採用した理由です。
すでに社内で高評価を得ていた「ごじとる」に、wordrabbitを組み合わせたことで、校正精度のさらなる向上が可能になりました。今後、講談社が発するすべての情報のブラッシュアップに、この校正支援システムを活用していきます。
文章校正AI「wordrabbit」の仕組み
「wordrabbit」は、日本語文章の校正に特化して開発された国産AIモデルです。助詞の誤用、漢字の誤変換、タイプミス、文法の誤りなど、文章校正で頻出する問題をリアルタイムに検知し、適切な修正案を提示します。このAIモデルは日本国内で構築しており、海外製LLMにデータを送信することなく、国内に閉じた環境で校正処理を実行することができます。
[画像2: https://prtimes.jp/api/file.php?c_id=134632&t=animationGifImage&f=df73b12eb322df1ac6e5b08cb98d84d4.gif ]


選定された理由
wordrabbitの選定につながった理由は、大きく4点です。
1.高精度で安定した校正能力
高い精度で、編集現場に求められる校正品質に対応できる点が選定につながりました。汎用AIとは異なり、不必要な検知数を抑えながら、毎回同一の結果を適切に出力することが可能です。
2.迅速な処理
出版の現場では、一度に数千文字から数十万文字の文章を処理します。このような大量の文章をスピーディに処理することが可能です。
3.入力内容が学習されない環境
AIを業務利用するうえで、機密性の高い原稿データを安全に扱うことは必須条件です。「wordrabbit」は国内で開発されており、入力内容がAI学習に一切利用されない設計です。
4.業務要件に応じて機能を使い分けられる柔軟性
「wordrabbit」は文章校正の現場で必要とされるさまざまな校正項目を備えており、機能の有効化・無効化を状況に応じて切り替えることができます。
「wordrabbit」について
「wordrabbit」は、日本語文章の校正に特化したAIソリューションです。書籍・雑誌・ウェブメディアをはじめ、製造業のマニュアルや営業資料など、100%の品質を目指す、多様な日本語のチェックに活用されています。出版業で求められるPDFデータの校正に加えて、Microsoft WordやPowerPointの拡張機能、Chrome拡張機能に対応しているため、現場業務にフィットさせて利用することができます。従来は完全手作業で実施されてきた校正業務にAIを取り入れ、ヒューマン・イン・ザ・ループ(※)を回すことで、文章品質の向上を支援します。
https://wordrabbit.jp/
(※)ヒューマン・イン・ザ・ループは、AIによる提案や判断に対して、最終的な意思決定や確認を人間が行う仕組みです。
[画像3: https://prtimes.jp/api/file.php?c_id=134632&t=animationGifImage&f=3e82c77a19208421335bfd3dee154c43.gif ]


株式会社Remediesについて
Remediesは、日本語×AIに関する独自技術をもとに、日本語に特化したソリューションを手掛けるAIスタートアップ企業です。2024年には国内最大級のスタートアップピッチコンテスト「IVS LaunchPad」のファイナリストに、2025年には東京都女性ベンチャー成長促進事業「APT Women」に選定されています。同年12月より、CEO・CTOが国立国語研究所共同研究員として参画しています。
企業情報
株式会社Remedies
所在地:東京都千代田区神田神保町3-2-5
代表者:福澤 剛
設立:2017年7月24日
URL:https://remedies.jp/
お問い合わせ先:support@wordrabbit.jp
本リリースの元記事
https://wordrabbit.jp/news/145
本プレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。

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