~診察時の会話をAIで要約・構造化し、電子カルテの記録業務の効率化を目指す~
公益財団法人がん研究会(以下「がん研究会」)と株式会社 SB TEMPUS(以下「SB TEMPUS」)は、がん診療領域における電子カルテの記録業務の効率化と記録精度の向上を目的として、生成AI等を活用した医療業務支援ツールに関する共同研究を開始します。本共同研究では、ソフトバンクロボティクス株式会社(以下「ソフトバンクロボティクス」)が医療業務支援ツールのプロトタイプ設計開発および検証を行います。
【共同研究概要】
現在医療現場では、患者数の増加や働き方改革の進展により、医師の業務負担が年々増加しています。カルテの記録業務は、時間と労力を要し、医師が患者と向き合う時間を十分に確保しづらくする要因の一つになっています。
本研究では、診察室での医師と患者の会話を収録し、生成AIなどを活用して会話内容を要約・構造化し、電子カルテ記録のためのサマリを自動生成します。そのうえで、この仕組みが医療現場で有効に機能するかを評価・検証します。
なお、会話内容の収録および活用にあたっては、がん研究会が事前に患者から同意を取得します。得られたデータは病院内で厳重に保管し、法令、ガイドライン等の各種規制を遵守します。
【実施期間】
2026年2月~2027年3月
【各社の役割】
●がん研究会
・医療現場での実証フィールドの提供
・AIにより要約・構造化されたデータが医療実務に与える効果や課題を検証・評価
●SB TEMPUS
医療現場におけるニーズの整理
●ソフトバンクロボティクス
生成AI等を活用した医療業務支援ツールのプロトタイプ設計・開発・検証
【今後の展望】
本研究を通じて医療現場での検証を重ね、診察中の多様な会話内容をこれまで記録されていなかった情報も含めて適切に要約・構造化することを目指します。これにより、医師の記録業務負担を軽減し、患者との対話により集中できる診療環境の実現を支援します。さらに、AIが構造化した診療データの活用を推進することで、医療の均質化や診療支援の高度化に貢献し、医療現場全体のさらなる生産性向上に貢献していきます。
【コメント】
がん研有明病院の佐野 武 病院長は次のように述べています。
「当院は、最先端のがん医療を提供し続けるため、医師の働き方改革と診療の質の向上を両立させることを重視しています。本共同研究では、電子カルテの記録業務に生成AIを活用し、医師の記録負担を大幅に軽減することを目指します。これにより、医師がより患者さんとの対話や診察に集中できる診療環境を実現できると期待しています。SB TEMPUSおよびソフトバンクロボティクスと共に、この革新的な技術を医療現場で安全かつ有効に機能させ、医療の質の均質化と高度化に貢献してまいります」
SB TEMPUS 代表取締役 社長兼CEOの松井 健太郎は次のように述べています。
「医療現場では、日々、医師の皆さまが患者さんと真摯に向き合い、会話を重ねていらっしゃいます。これを正確かつ構造的に記録し、医療データとして活用できるようになれば、医療現場の負担軽減につながると考えています。この共同研究を通じて、がん研究会およびソフトバンクロボティクスと共に、医療現場におけるAI活用の可能性を追求することで、日本の医療のさらなる発展に貢献してまいります」
ソフトバンクロボティクス CTOの柴田 暁穂は次のように述べています。
「医療現場では、限られた時間の中で高度な専門性が求められる診療が日々行われており、そこで生まれる多様な情報を効率的に整理・活用できる仕組みがますます重要になっています。ソフトバンクロボティクスは、最新のAI技術を活用し、診療時に生じる情報を適切に収集・構造化することで、医療業務を支援するツールの開発に取り組みます。本共同研究では、がん研究会およびSB TEMPUSが有する豊富な知見と経験を基に、実際の医療現場に寄り添ったAI技術の実装を進め、より質の高い医療の実現に貢献してまいります」
■公益財団法人がん研究会について
がん研究会は、「がん克服をもって人類の福祉に貢献する」ことを基本理念として掲げ、研究所と病院が一体となってがんの本態と個性を明らかにし、がんの診断・治療・予防に貢献すると共に、生命科学の先端を開拓することを目指しています。その実現に向けて、新薬開発のための臨床試験(治験)や、新たな治療法・ 診断法の開発につながる臨床研究を積極的に実施しています。また、基礎研究を診断・治療法の開発へつなげる橋渡し研究、いわゆる「トランスレーショナルリサーチ」も推進しています。
■株式会社SB TEMPUSについて
SB TEMPUSは、AIと精密医療のリーディングカンパニーであるTempus AI, Inc.が米国で蓄積した知見や技術を応用した個別化医療を支援するサービスを日本で提供することを目的に、ソフトバンクグループ株式会社とTempus AI, Inc.の合弁会社として設立されました。SB TEMPUSは、医療データとAIに基づく診断と治療の推進によって、日本の医療界と緊密に連携しながら、医療の飛躍的な進歩に貢献していきます。
■ ソフトバンクロボティクス株式会社について
ソフトバンクロボティクスは、2014年にいち早く人型ロボット「Pepper」を発表し、2018年には清掃ロボット、2021年には配膳・運搬ロボット、そして2022年には物流自動化ソリューションの展開を開始しました。多様な製品の取り扱いを通じて得た知見や稼働データを活かし、ロボットを効果的に導入するためのソリューションを提供することで、ロボットインテグレーター(RI)として先駆的な役割を果たしています。現在、世界9カ国、21の拠点を構え、グローバルで製品が活躍しています。このグローバルネットワークを活用し、豊富な経験と膨大な稼働データに基づいて、ロボットトランスフォーメーション(RX)を追求し、人とロボットが共生する社会に向けて邁進していきます。
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がん研究会とSB TEMPUSが生成AIを活用した医療業務支援ツールに関する共同開発を開始
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