「昔あったバネのおもちゃみたい」と、ツイッターで紹介されたのは、Uの字を逆さにしたようなポーズの猫の写真。

 上半身は階段を下っているように、下半身は登っているように見える絶妙なシーンを捉えたもので、その姿はまさに「昔あったバネのおもちゃ」。“ソトネコ”が見せた面白くてちょっと不思議なポーズに思わずクスっと笑ってしまいます。

 この瞬間を捉えたのは平井佑之介さん(@yunosukeikimono)。平井さんは犬や猫だけでなく、イルカや鮭などの野生動物を撮影する「いきもの写真家」。「ヒトと動物や自然が仲良く暮らせるきっかけになりたい」と写真家を志し、主に「今を生きる猫の姿」を、ヒトとの繋がりの中に見つけて撮影しています。

この姿はまさにあのバネのおもちゃ

 いきものとの距離を大切にし、表情や仕草から次の動きはどうなるかなと考えて撮影をしている、と撮影時の心得を話す平井さん。この日も道路脇を散策している猫を発見し、何をするのかなと遠目から様子を見ていたそう。

 すると猫が階段を駆け上がった後ジッと止まったため、何かやってくれるんじゃないか?と夢中でカメラを構えたそうです。すると猫は足元にあった小石で遊び始めました。

 動きが速かったため慌ててシャッターを切り、後で写真をじっくり見てみると、そこには体をねじっている猫の姿が。改めて知る猫の体の柔軟さに驚くと同時に、子どものころに買ってもらったカラフルな「バネのおもちゃ」の思い出が蘇り、写真を添えてツイートしたのだそう。

 平井さんも10年近く猫を見てきて初めての光景だったそうです。

 ちなみにバネのおもちゃは「スリンキー」「レインボースプリング」などと呼ばれる、30代以上には昔なつかしいおもちゃ。ツイートの返信欄にはポーズに対する驚きの声のほか「まさにバネというたとえがぴったりの猫ですね」「スプリングっていうバネ玩具ですね」と懐かしのおもちゃに関するものまで、共感の声が寄せられています。

<記事化協力>
いきもの写真家 平井佑之介さん(@yunosukeikimono)

(山口弘剛)