ポケットモンスターシリーズに登場する、幻のポケモン「デオキシス」。かわいいキャラクターが多い印象の本シリーズにおいて、SF作品に登場する宇宙人のような、少し不気味な容姿が特徴。入手難度も含め、高い人気を誇るポケモンです。

 そんなデオキシスを、独自の解釈でアレンジしたフルスクラッチの粘土作品に注目。等身が高くなり、体のスジ彫り等により「リアル化」した姿は、まさに「うちゅうウイルスのDNAがとつぜんへんいした」という設定どおり、未知の生物感あふれるビジュアルになっています。

 作品を制作したのはツイッターユーザー・びたびたびたーさん(@bita2bitter1)。粘土造形は2020年11月から始め、それ以前は漫画を描いていたという経歴の持ち主。造形を始めたのは、作品に登場するキャラクターのフィギュアが欲しくなったことがきっかけなのだそう。

 以来、粘土造形の楽しさに大ハマり。主に自分の好きな漫画やゲームに登場するキャラクターを制作し、SNSにて公開しています。その再現性はもちろんのこと、独特の世界観によるリアルな作品はどれも目を引くものばかり。過去に制作した、「リザードン」や「ヘラクロス」も、より写実的に表現されています。

びたびたびたーさん制作のリザードン

びたびたびたーさん制作のヘラクロス

 今回のデオキシスもその流れをくむ作品。宇宙人のようなデザインや色の組み合わせに惹かれたことや、あまり作ったことのない人型クリーチャーを作ってみたかったことなどを理由に、挑戦を決意。

 長く伸びる腕の触手や鋭利な刃物のような脚、鋭い眼光はまさに未知の宇宙生物。時折、現実にポケモンがいたらなぁ……と想像することはありますが、このデオキシスだけには、絶対に遭遇したくないですね。恐怖で腰を抜かしてしまい、ボールを投げるどころではありません。

長く伸びた触手が印象的

後ろ姿にも余念がありません

 びたびたびたーさんが特にこだわったと話すのはその表情。「顔の下に歯のようなものを作ってニヤニヤ笑ってそうな感じにしてみました」と語る通り、設定ビジュアルにはない、いびつな形の歯が見えています。怖い、怖すぎる。

 しかしながら、出来栄えについては「粗い部分や反省点はたくさんあり過ぎて、もっと上手くなりたいと思います」とまだまだ納得がいっていない様子のびたびたびたーさん。

 1か月に1体作ることを目標としており、次作は明確には決定していないそうですが、「ポケモンだとレックウザを作ってみたいです」とのこと。一体どんな解釈のレックウザが見られるのか、その姿が楽しみになってしまいますね。

<記事化協力>
びたびたびたーさん(@bita2bitter1)

(山口弘剛)