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水を吸って酸素がスイスイ動く?

update:
国立大学法人熊本大学
-次世代燃料電池を支える新しいセラミックスの秘密を解明-



[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/124365/286/124365-286-767629509a4f30a9ceadf75c3ca16292-540x304.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


【ポイント】
・セラミック材料(Ba7Nb4MoO20)(※1)が水を吸い込むと、内部で酸化物イオン(O2-)(※2)の移動がより活発になることを発見
・Ba7Nb4MoO20が水蒸気を取り込むことで、酸化物イオン(O2-)の動きが速くなり、電気をよく通すようになる仕組みを解明
・燃料電池や水蒸気電解セルなど、クリーンエネルギー技術に欠かせないイオン伝導体の開発を大きく前進

【概要説明】
 東京科学大学 理学院 化学系の八島正知教授、作田祐一特任助教(現・熊本大学産業ナノマテリアル研究所助教)、巾崎潤子研究員らの研究グループは、九州大学 カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所の松本広重教授ら、および英国インペリアル・カレッジ・ロンドン 材料学科のスキナー・スティーブン(SKINNER Stephen)教授らとの国際共同研究により、水蒸気を取り込むことで、内部の酸化物イオン(O2-)が動き易くなる―そんな新しい機能を持つセラミック材料のしくみを明らかにしました。すなわち、水蒸気と反応(=水和)することで酸化物イオンが移動し易くなる現象を発見し、そのメカニズムを原子レベルで解明しました。この成果は、燃料電池や水蒸気電解セルなどの高効率化に貢献すると期待され、カーボンニュートラル社会の実現やSDGs(持続可能な開発目標)に資する重要な一歩といえます。
 本研究成果は、材料化学の国際学術誌「Journal of Materials Chemistry A」に、2025年7月18日(ロンドン時間)電子版として掲載され、同誌において特に優れた科学的意義・革新性・注目度が高い論文HOT Papersに選定されました。

【今後の展開】
今後は、今回解明された水和とイオン拡散の関係を応用し、より高性能なデュアルイオン伝導体の設計や最適化に取り組みます。また、他の材料系にも本知見を展開することで、次世代の燃料電池、電解セルおよびセンサーなどの材料への幅広い応用が期待されます。

【用語説明】
(※1)
Ba7Nb4MoO20:バリウム、ニオブ、モリブデンおよび酸素から構成される酸化物。六方ペロブスカイト関連酸化物と呼ばれる物質群の1つである。この物質群はイオン伝導体として注目されており、六方ペロブスカイト関連酸化物のイオン伝導は、新しい研究分野である。今回合成したBa7Nb4MoO20は水和しており正確な化学組成はBa7Nb4MoO20y H2Oであるが、本記事では簡単に通常Ba7Nb4MoO20と記す。
(※2)
酸化物イオン(O2-)伝導体:外部電場を印加したとき酸化物イオン(O2-)が伝導する物質を酸化物イオン伝導体という(酸素イオン伝導体ともいう)。この酸化物イオンが伝導することによる電気伝導度を酸化物イオン伝導度という。酸化物イオン伝導体には、純酸化物イオン伝導体や酸化物イオン-電子混合伝導体などがある。

【論文情報】
掲載誌:Journal of Materials Chemistry A
論文タイトル:Hydration-Driven Enhancement of Interstitialcy Oxide-Ion Diffusion(水和により駆動される準格子間酸化物イオン拡散の促進)
著者:Yuichi Sakuda, Mudasir A. Yatoo, Bhuvaneshwari Manivannan, Vediyappan Veeramani, Junko Habasaki, Stephen J. Skinner, Hiroshige Matsumoto, Masatomo Yashima* (*責任著者)
DOI:10.1039/D5TA04728E
【詳細】 プレスリリース(PDF1279KB)

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