労働人口の減少や働き方の多様化が進む中、多くの企業が人材確保に課題を抱えています。特に近年は、応募者数の減少やスキルミスマッチなど、採用活動における困難さが増している状況です。こうした背景を踏まえ、今回、採用の最前線で活動する人事・採用担当者を対象に、現場が直面している課題や今後の見通し、そして対応策について調査を実施しました。
採用担当者の約9割が「採用は難しい」と回答
現在の採用活動の難易度について尋ねたところ、「やや難しい」が61.2%、「非常に難しい」が28.6%と、合わせて89.8%が採用の困難さを感じていることが明らかになりました。
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過去3年で「難化した」との声も75.5%に
さらに、過去3年間との比較では、「非常に難しくなった」が30.6%、「やや難しくなった」が44.9%と、75.5%が採用難の深刻化を実感しています。一方で「やや容易になった」はわずか6.1%にとどまり、採用環境の厳しさが年々増していることが浮き彫りになりました。
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採用難の要因、トップは「応募者のスキル不足」63.3%、次いで「応募者数の減少」55.1%
採用が難しいと感じる要因について複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「応募者のスキル不足(ミスマッチ)」で63.3%でした。次いで「応募者数の減少」が55.1%と、量と質の両面で課題を抱えている実態が明らかになりました。
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また、「自社の知名度不足」(24.5%)や「採用競合企業の条件が良い」(16.3%)といった、企業間競争に関する課題も一定数見られました。「求人要件が厳しすぎる」との回答は10.2%にとどまり、多くの企業が外部環境の変化に苦慮している様子がうかがえます。
自由回答では、「本人希望のキャリアパスと給与条件とのミスマッチ」「採用に時間がかかる」といった声が寄せられ、条件面での折り合いや採用プロセスの長期化に悩む現場の実情が浮かび上がりました。
採用が難しい職種の上位は「技術職」57.1%、「営業職」44.9%
特に採用が難しい職種について尋ねたところ、「技術職(エンジニア・研究開発など)」が57.1%で最多となりました。DX推進やIT人材不足が叫ばれる中、専門スキルを持つ技術者の獲得競争が激化している状況が反映されています。
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次いで「営業職」が44.9%と高い割合を示しました。事業成長の要となる営業人材の確保も、多くの企業にとって喫緊の課題となっています。一方、「管理職」(16.3%)や「事務職・バックオフィス」(14.3%)は比較的低い割合にとどまりました。
今後3年間の見通し、69.4%が「さらに難化する」と予測
今後3年間の採用難の見通しについて尋ねたところ、「さらに難化する」との回答が69.4%に上りました。「現状維持」は26.5%、「緩和する」はわずか4.1%にとどまり、採用担当者の多くが今後も厳しい採用環境が続くと予測していることが分かりました。
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この結果から、一時的な課題ではなく、構造的な人材不足が継続すると多くの担当者が認識している実態が浮き彫りになりました。
難化すると予測する理由について自由回答で尋ねたところ、多様な意見が寄せられました。
・少子化・労働人口減少
「少子高齢化の進行により若年層の求職者が減少する」
「子どもがどんどん減っており、自立心も落ちている印象がある」
・応募者の価値観の多様化
「応募者の価値観が多様になっていて、単に条件を提示するだけでは響かない」
「ゆとり世代の価値観の違いが一層大きくなる」
・企業間格差の拡大
「中小企業では簡単に給料アップはできないし、現状の職場環境と待遇では、新しい人材の獲得はますます難しくなる」
・AIの台頭
「AIが業務に入ってくるのでより経験者を探すのが大変になる」
一方で、「医療業界の採用は、給与が上がれば少しは緩和されると思っている」「採用条件を見直したため一定数応募がある」といった、業界特性や自社の取り組みによって状況改善の可能性を見出している回答も見られました。
最優先施策は「給与・待遇改善」75.5%、次いで「採用広報・ブランディング強化」38.8%
採用難を乗り越えるために注力している、または注力したい施策について複数回答で尋ねたところ、「給与・待遇改善」が75.5%で圧倒的多数を占めました。人材獲得競争が激化する中、報酬面での競争力強化が最重要課題と認識されています。
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次いで「採用広報・ブランディング強化」が38.8%、「採用要件の見直し(ポテンシャル採用など)」が34.7%と続きました。待遇改善だけでなく、企業の魅力発信や柔軟な採用基準の設定など、多角的なアプローチの必要性が認識されていることがうかがえます。
また、「教育・研修による人材育成」(28.6%)も一定の割合を占め、採用だけでなく既存社員の育成による人材確保も視野に入れている企業が少なくないことが分かりました。
自由回答では、「社員紹介の仕組みをもう少し強化したい。身近な人のつながりからの紹介って信頼度が高いですし、会社の雰囲気にも合う人が多い。」「SNSや採用ページで"中の人の声"を出していくことも意識している」という具体的な取り組みや、「様々な業務に精通したマルチスキルの人材育成」といった、既存社員の多能工化を目指す動きも見られました。
【調査概要】
調査期間：2025年11月7日～11月21日
調査方法：インターネット調査
調査人数：53名（有効回答数：49）
【運営者概要】
運営元：旭化成アミダス株式会社
本社所在地：東京都千代田区神田錦町3-22 テラススクエア5階
代表取締役：原田 光浩
会社HP：https://www.amidas.co.jp/
サービスページ：https://www.amidas.co.jp/client/index.php
運営元：未知株式会社
本社所在地：大阪府大阪市北区中津1-18-18 若杉ビル6階
代表取締役：下方 彩純
会社HP：https://www.mchs.co.jp/
サービスページ：https://www.mchs.co.jp/service/contents_seo
