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疾患を有するスマートウォッチ利用者601名を対象に “健康管理の実態” を調査

update:
株式会社テックドクター
利用者の多くが疾患情報の記録・管理目的で活用。一方で精度不安や世代間ギャップも明らかに



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/71267/72/71267-72-134ecfeb6e3bd7c61e711aa3d147a8bb-3900x2054.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


株式会社テックドクター(代表取締役:湊 和修、本社:東京都中央区、以下、「テックドクター」)は、疾患を有するスマートウォッチをはじめとするウェアラブルデバイス利用者601名を対象に、データ活用の現状と課題を把握するアンケート調査を実施しました。

■調査実施の背景

近年、Apple Watchの一部機能が医療機器として承認される*など、スマートウォッチやウェアラブルデバイスの医療分野への応用が進んでいます。これらのデバイスが日常生活の中で収集するバイタルデータは、医療現場にとって新たな情報源となりつつあります。

一方で、こうしたデータの中心となるのは「患者自身の利用行動」です。疾患を抱える人々が、どの程度ウェアラブルデバイスを使いこなせているのか、どのような目的でデータを見ているのか。その実態は十分に把握されていません。

そこでテックドクターでは、医師向け調査に続き、疾患を有するウェアラブルデバイス利用者を対象に、データ活用の現状と課題を把握する調査を実施しました。医師と患者の双方の視点を捉えることで、データのより良い活用に向けた次の一歩を探ることを目指しています。

*参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/about-reviews/devices/0052.html

■調査サマリー

- 「疾患の記録・管理」などで活用する人が2~5割となる結果に。一方、利用目的として最も多かったのは「活動量の管理」(56.9%)。
- ウェアラブルデバイスのデータを「ほぼ毎日確認している」人は約2人に1人。全体の52.9%。
「週に数回程度」まで含めると約8割に。
- ウェアラブルデバイスのデータが「役に立っている」と感じている人は約4人に3人。
多くの利用者が活用実感を持っている。
- 年代別に「ウェアラブルデバイスのデータを医師に共有する行動」が大きく異なることが判明。
高齢層ほど医療機関へのデータ共有に対するハードルが高い実態が浮き彫りになった。
- 不安点の最多は「測定結果の正確性」。


調査概要

調査期間 :2025年11月6日(木)
有効回答数 :本調査 601サンプル
調査方法 :インターネットリサーチ


■調査結果

1. 「疾患情報の記録・管理」などを目的として活用する人は2~5割となる結果に。
  一方、利用目的として最も多かったのは「活動量の管理」(56.9%)。

調査の結果、ウェアラブルデバイスを見る目的として最も多かったのは「活動量(歩数・消費カロリーなど)を管理するため」で、全体の56.9%にのぼることが分かりました。日々の歩数や消費カロリーは、多くの利用者にとって“最も身近な健康指標”として定着している様子がうかがえます。

一方、こうした生活ログだけでなく、「心拍や血圧など体調の変化を確認するため」「疾患の経過や症状の変化を記録するため」「治療の管理(通院・服用)に使用するため」といった用途で利用している人はそれぞれ2~5割を超える結果となり、ウェアラブルデバイスが疾患管理ツールとして広く浸透しつつある実態も明らかになりました。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/71267/72/71267-72-17edc96efc251146fcf1965091741ef6-1110x622.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



2. ウェアラブルデバイスのデータを「ほぼ毎日確認している」人は約2人に1人。
 「週に数回程度」まで含めると約8割に。

「ほぼ毎日確認している」人は全体の52.9%。「週に数回程度」まで含めると約8割が日常的にデータを確認しており、多くの人が習慣的にデータを確認している実態が明らかになりました。

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/71267/72/71267-72-77bf489d494d64a557069216fc7dee8c-1108x619.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



3. ウェアラブルデバイスのデータが「役に立っている」と感じている人は約4人に3人。

ウェアラブルデバイスのデータが「疾患管理に役立っている」と感じる人は 「非常に役立っている(29.0%)」 と 「ある程度役立っている(43.6%)」を合わせて72.6%にのぼりました。
多くの利用者が、日々の心拍・睡眠・活動量などのデータを“自身の体調変化をつかむ手がかり”として実感を持って活用している様子がうかがえます。

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/71267/72/71267-72-dc5b229baf88216495bab475776063d3-1109x619.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



4. 年代別に「ウェアラブルデバイスのデータを医師に共有する行動」が大きく異なることが判明。高齢層ほど医療機関へのデータ共有に対するハードルが高い実態が浮き彫りになった。

本調査にて、ウェアラブルデバイスのデータを医師に共有する行動に大きな年代差があることが明らかになりました。20~40代では「定期的に共有している」「体調変化があったときのみ共有している」と回答した人が各世代で5割前後に達し、データを積極的に活かそうとする姿勢がみられました。

一方で、50代以上では「共有したことはないし、必要性も感じない」という回答が最も多く、特に60代以上ではこの割合が5割を超えています。高齢層ほど医療機関へのデータ共有に対する心理的ハードルが高く、共有行動にまで至っていない実態が浮き彫りになりました。

さらに、「共有したいが方法が分からない」「共有したいが医師が関心を示さない」という声は全世代で一定数みられ、データ活用を進めるためには“共有方法の分かりやすい提示”や“医療者側の受け皿づくり”が求められることも示唆されています。

[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/71267/72/71267-72-60c38918261edcd275c8c8dd8b8c4d10-1108x619.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



5. 不安点の最多は「測定結果の正確性」。一方で50代以上では「特に困っていない」と回答した人も目立ち、高齢層は“受動的利用”に留まっている可能性が示唆される。

どの年代でも最も多く挙げられた不安点は「測定結果の正確性」(43.9%)。ウェアラブルデバイスのデータを健康管理に活かすうえで「精度への信頼」が依然として課題であることが分かりました。

一方で、50代以上では「特に困っていない/難しさは感じない」という回答がそれぞれ29.4%(50代)、34.8%(60代以上) と、若年世代に比べて高い傾向が見られました。
高齢層ほど“データを深く解釈して活用する”というよりも、デバイスが自動で取得する数値を“受動的に眺めるだけ”の利用に留まっている様子が伺えます。

[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/71267/72/71267-72-3d2195f7000f5564fc68a5fe6e04fec4-1108x618.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/71267/72/71267-72-50347664d24c79c8345aac755f491461-1113x621.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


総括
本調査では、ウェアラブルデバイスを“疾患の記録・管理”に活用したい層が想定以上に多く、日常的にデータを確認しながら体調変化を把握しようとする行動が広がっていることが分かりました。一方で、「測定結果の正確性」への不安は依然として高く、特に高齢層ではデータを深く活用するというよりも“受動的な利用”にとどまっている傾向もみられました。こうした状況は、ウェアラブルデバイスのデータが本来持つ価値を十分に引き出すには、ユーザー側と医療側双方にまだ課題が残されていると考えられます。

テックドクターでは、ウェアラブルデバイスのデータから心身の変化をとらえるデジタルバイオマーカーを基盤に、患者向けアプリや医療者向けダッシュボードとして提供する取り組みを進めています。日常のデータが、自分の状態を理解したり、必要に応じて医療につなげたりできる“よりよい体験”につながるよう、今後もサービスの向上と価値創出に努めてまいります。


■参考 | 医師向けの意識調査結果(2025年4月 テックドクター調べ)

医師400名に聞いた、スマートウォッチ活用の実態と可能性の調査を発表
https://www.technology-doctor.com/news/20250417


【 テックドクターについて 】
株式会社テックドクターは「データで調子をよくする時代へ」をビジョンに掲げ、ウェアラブルデバイスをはじめとした日常のセンシングデータから健康に関するインサイトを導く「デジタルバイオマーカー*」の開発と、その社会実装を進めています。医療・製薬・食品関連企業や研究機関と連携し、データに基づくAI医療の実現を目指しています。
代表者 :湊和修
本社 :東京都中央区京橋二丁目2番1号 京橋エドグラン4階
設立 :2019年6月21日
事業内容 :デジタルバイオマーカー開発プラットフォーム「SelfBase」の開発および運用、デジタル医療ソリューションの提供
URL :https://www.technology-doctor.com/


* デジタルバイオマーカー
デジタルバイオマーカーとは、スマートフォンやウェアラブルデバイスなどから取得される日常的な生体データをもとに、疾患の有無や病状の変化、治療の効果を連続的かつ客観的に評価する指標です。
従来のバイオマーカーは、医療機関で一時的に測定される「点のデータ」でしたが、デジタルバイオマーカーは日常生活の「線のデータ」を継続的に取得できる点が特徴です。運動、睡眠、心拍などの指標をもとに、病気の早期発見や治療モニタリング、さらには薬剤開発における新たなエンドポイントとしても期待されています。海外では2019年頃から開発が進み、国内でも注目が高まっています。

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