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味覚嗜好を“座標化”するワイン味覚地図アプリ「TasteMap」を開発

update:
株式会社TasteDatabank
ー 研究参加型プロジェクトとして応援購入サービス「Makuake」にて先行公開 ー



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/174791/1/174791-1-f8bc5cede223133c19a0e8ae5fde3dde-1380x776.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


株式会社TasteDatabank(愛知県安城市、代表取締役:神谷豊明〈信州大学大学院博士課程在籍〉)は、ワインの味覚嗜好を二次元の座標空間として可視化する味覚解析アプリケーション「TasteMap」を開発しました。本アプリは、TasteDatabankが20年以上にわたり蓄積してきた約8,000本のワインの色彩・風味データ(全530項目)と、信州大学繊維学部 田原研究室の味覚等の化学感覚に関するセンシング技術を用いた多変量解析・数理モデル技術を統合することで、個人の味覚嗜好を“位置情報”として表現する新しい手法を採用しています。
本研究成果を一般消費者にも体験いただくため、TasteMap初期版を 研究参加型プロジェクト として応援購入サービス「Makuake(https://www.makuake.com/project/taste-map/)」にて先行公開いたします。消費者が入力する味覚評価データは、味覚科学研究およびアプリの推定アルゴリズムの高度化に活用されます。

■ 本プロジェクトの3つのポイント
1. 多次元風味データの統計的縮約による「味覚座標空間」の構築
2. 消費者の主観的評価を体系的に収集する研究参加型モデル
3. 産学連携による研究成果とサービス実装の両立

■ 味覚座標化の手法と意義(TasteMapアプリ)
TasteMapアプリでは、味覚特性530項目から構成される高次元風味データを、多変量解析および非線形次元削減によって低次元化し、風味の類似度構造を保持した座標空間(味覚地図)として可視化しています。さらに、ユーザーが入力する酸味・甘味・ボディといった主観評価を統合することで、“ユーザー固有の味覚位置(座標)”を推定します。これにより、個々の「おいしい」が二次元空間上に表現され、味覚を言語表現に依存せず構造的に理解できる点が、本技術の重要な意義です。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/174791/1/174791-1-a917ffd1862ebf4eb351fc0cf26e02ea-1531x2298.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
アプリ画面は開発段階のもの

■ 基準のワインの導入
味の感じ方には個人差が大きく、その差異を補正するためには、味覚評価の「基準点」を揃えておく必要があります。TasteMapアプリでは、この基準点を設定するための初期評価用 基準ワイン(Reference Wine) を独自に設計・商品化しました。ユーザーはまず基準ワインを評価することで、酸味・甘味・ボディといった主要味覚指標における初期値が取得されます。この基準値をもとに、以降に評価される各ワインの味覚座標を高精度に推定できるようになり、個々の嗜好推定における 一貫性・再現性が向上します。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/174791/1/174791-1-29b46e6d396e07f79bb8980ecf8db011-960x1280.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
基準のワイン 300ml(缶) 希望小売価格900円(税別) 製造販売者:モンデ酒造株式会社

■ 社会実装に向けた研究参加型実証モデル(Makuake)
TasteMapは、研究で得られたアルゴリズムや風味データ統合手法を、実際の消費行動に適用して検証する実証モデルとして位置づけています。今回、応援購入サービス Makuake (https://www.makuake.com/project/taste-map/)における先行公開を通じて、ユーザーが入力する味覚評価データが研究基盤に蓄積されます。これにより、(1)味覚科学研究の高度化 →(2)アプリケーションの改良 →(3)ユーザー体験の向上 という循環が形成され、学術研究と社会実装が相互に発展していく枠組みを構築します。

■ 今後の展開
本研究およびTasteMapの社会実装は、味覚情報学の体系化を長期的な目標とし、今後以下の展開を予定しています。
嗜好構造の高度解析 | 消費者の嗜好クラスタリング、年代・地域など人口統計属性による差異分析を通じ、嗜好形成メカニズムの解明を進めます。
他酒類・食品領域への応用 | 日本酒、ビール、発酵食品、加工食品など、異なるカテゴリーへの風味解析技術の展開を図ります。
小売・外食産業における実装 | 店舗の棚割り最適化、料理とのペアリング支援など、味覚データを活用した実務的意思決定を支援する仕組みを開発します。
大規模嗜好データベースの構築 | 消費者の主観評価と客観的風味データを統合した基盤データベースを整備し、食品開発・マーケティング・品質設計への応用を促進します。

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/174791/1/174791-1-72119c56bd8b7727c4b75b57b9df8163-2025x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
株式会社TasteDatabank 代表取締役/信州大学大学院 博士課程 神谷豊明 日本ソムリエ協会認定シニアソムエ
当社は20年以上にわたり、ワインの風味を科学的に計測・整理し、官能評価の高度化に取り組んできました。今回のTasteMapは、その知見をもとに、消費者一人ひとりの“おいしい”を科学的に扱える形へと転換する試みです。
研究機関との協働により、味覚の可視化という難易度の高い課題を実装可能な技術として成立させることができました。今回のMakuakeでの先行公開は、味覚科学を社会に広く還元する第一歩であり、得られたデータをもとに、より精度の高い味覚推定アルゴリズムの開発を進めてまいります。




[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/174791/1/174791-1-73f040030436d1c6f643f4ed92450f57-520x760.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
信州大学大学院繊維学部 機械・ロボット学科 田原祐助 准教授[指導教員]
味覚や嗜好の構造化は、これまで心理学的・感覚評価的アプローチが中心であり、科学的に扱うための定量基盤が十分ではありませんでした。本研究では、膨大な風味計測データを統計的手法により空間構造として整理し、個人の嗜好特性を同一空間で扱える枠組みを構築しました。
TasteMapは、その研究成果を社会で実際に活用するための重要な試金石となるものです。消費者から得られる嗜好データは、味覚研究の深化に貢献すると同時に、食品領域における新たな価値創出にもつながると期待しています。





▪️本件に関する問い合わせ先
<サービス・社会実装に関するお問い合わせ>
株式会社TasteDatabank
代表取締役:神谷豊明
E-Mail:t-kamiya@taste-databank.com
TEL:0566-70-7806

<田原研究室について>
信州大学大学院 繊維学部 機械・ロボット学科
田原研究室 
准教授 田原祐助
人の五感のうちの味覚や嗅覚といった化学感覚の研究は、物理感覚である触覚・聴覚・視覚に比べて発展途上な学問分野である。当研究室では、味覚や嗅覚といった化学感覚のセンシング技術に関する研究開発を進めている。
E-Mail:ytahara@shinshu-u.ac.jp
TEL: 0268-21-5462


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