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ベッコフ、「TwinCAT CoAgent for Operations」を発表

update:
ベッコフオートメーション株式会社
AIエージェントが機械操作を支援



ドイツの大手制御機器メーカー、ベッコフオートメーション株式会社(神奈川県横浜市 代表取締役社長 川野俊充)は、AIエージェントが機械の運用・保守を支援する新モジュール「TwinCAT CoAgent for Operations」に関する最新の製品情報を公開しました。これにより、制御開発やプログラミング支援に特化していたTwinCAT CoAgentを、機械の運用・保守フェーズへと拡張します。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/27362/60/27362-60-4aebfe05d3914c3267116d8dd4f59cae-2079x1488.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
TwinCAT CoAgent は、自動化ライフサイクル全体を支援する強力なAIアシスタントです。(写真提供:ベッコフオートメーション)


TwinCAT CoAgentは、生成AIを活用したチャットベースの対話型AIツールで、TwinCAT環境における開発および運用を支援します。これまでは、TwinCAT CoAgent for Engineering(TE1700)により、PLCコードの提案や最適化、ドキュメント検索、レポート作成などを通じて、エンジニアリング業務の支援に特化していました。今回発表されたTwinCAT CoAgent for Operations(TF1700)は、このエージェント型AIのアプローチを、稼働中の機械操作やサービス業務支援へと拡張します。

TwinCAT CoAgent for Operationsで実現できること
TwinCAT CoAgent for Operationsは、プロセス値、ログファイル、KPIを継続的に監視し、異常の兆候を検出すると、サービス担当者と対話しながら問題解決を支援します。単なるアラーム通知にとどまらず、仮説の立案、根拠に基づく診断、手順を追っての対策提案まで、AIが一貫してサポートします。警告やイベントを状況に基づいて評価することで、誤警報を低減し、重要度の高い不具合を優先的に扱えるようになります。これにより、トラブル対応時間の短縮や、サービス品質の均一化が期待されます。
また、本モジュールは自動レポート生成機能も備えており、根本原因の分析や、影響範囲、是正措置を含むサービスレポートに加え、KPIやトレンドをまとめた運転シフトごとのレポートを自動的に作成します。これにより、機械運用の透明性が向上し、機械の保守や改善の継続的な実施を支援します。

タスク特化型AIとの相互補完的な活用
さらに、TwinCAT CoAgentは、TwinCAT Machine Learning Creatorと組み合わせることで、タスク特化型AIと、エージェント型AIを相互補完的に活用できます。Machine Learning Creatorは、信号や時系列データ、画像データを用いたAIモデルを自動生成し、PLC上でリアルタイムに実行可能なタスク特化型AIです。一方、エージェント型AIのCoAgentは、プロジェクトや運用データのコンテキストを解釈し、人と機械の間に立つ知的なサービスエージェントとして機能します。

MCPによる柔軟な拡張
TwinCAT CoAgentは、Model Context Protocol(MCP)※に対応したオープンアーキテクチャを採用しています。これにより、多様な言語モデルが、顧客固有のナレッジベースに柔軟にアクセス可能になります。ベッコフは、開発から運用、サービスに至るオートメーションライフサイクル全体をAIで支援することで、複雑化する製造現場の課題解決と、持続可能な生産性向上に貢献していきます。

※ Model Context Protocol(MCP)とは:大規模言語モデル(LLM)と外部のシステムやデータソースを接続するために設計されたオープンプロトコル。


[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/27362/60/27362-60-e8098372914766ef441b26be6b853b0c-1983x1136.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
TwinCAT CoAgentは、Model Context Protocol(MCP)によりオープンアーキテクチャを実現しており、異なる言語モデルの活用や、お客様固有の拡張機能との柔軟な組み合わせが可能です。(写真提供:ベッコフオートメーション)



ベッコフオートメーション日本法人 代表取締役社長である川野俊充は、TwinCAT CoAgent for Operationsの発表を受け、以下のようにコメントしています。
【ベッコフオートメーション 川野 俊充 コメント】
TwinCAT CoAgent for Operationsは、装置内で動作するAIとして、アラートやログ、運転データを継続的に解析し、異常対応だけでなく予兆検知や予防保全にも活用できます。GPU搭載型IPCを選択することで、データを外部に出さず、リアルタイム性を確保した運用が可能です。クラウド利用も含め、現場の運用方針に応じた構成を選べるAI基盤をベッコフでは提供していきます。


TwinCAT 3 : AI関連製品の概要
■ エージェント型AI
- TwinCAT CoAgent for Engineering(TE1700):制御エンジニア向けのAIアシスタントとして、コード提案や最適化、I/O構成支援、HMI開発、ドキュメント検索を自然言語で支援します。既存プロジェクトのコンテキストを理解し、開発業務の効率化を支援します。

- TwinCAT CoAgent for Operations(TF1700):運用フェーズにおいて、プロセス値やログ、KPIを監視し、異常検出時には診断と対策検討を対話形式で支援します。仮説立案から根拠に基づく分析、具体的な対応手順の提示まで、サービス担当者とともに構造化された問題解決プロセスを支援します。


■ タスク特化型AI
- TwinCAT Machine Learning Creator - Computer Vision(TE3851):外観検査、位置決め、分類など、画像処理に特化したタスク向けのAIモデルを自動生成します。データサイエンスの専門知識を必要とせず、生成されたモデルはPLCコードの一部としてリアルタイム実行可能です。

- TwinCAT Machine Learning Creator - Signals and Time Series(TE3852): 電流、温度、振動、圧力などの時系列データを用いたAIモデルを自動作成します。異常検知、予知保全、プロセス最適化、エネルギー効率向上といった用途を想定し、制御システム内に存在する機械データの活用を支援します。


※すべての製品は、現時点ではベータ版として提供されています。配布先や利用条件は製品ごとに異なり、正式な発売時期については未定です。最新情報および正式リリース時期については、ベッコフオートメーションのWebサイトをご確認ください。

※本プレスリリースは、2025年11月にドイツ・ニュルンベルクで開催された国際展示会「SPS - Smart Production Solutions 2025」において公開された情報ならびに、ベッコフの機関誌「PC Control」に掲載された内容の抄訳を基に作成しています。製品の仕様は変更となる可能性があります。


▶︎ 参考動画:TwinCAT CoAgent for Operationと 産業用ロボットモジュールATROによる配列デモ。
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=4JDnN1UHF00 ]

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