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将来宇宙輸送システム株式会社(東京都中央区、代表取締役 畑田康二郎 以下ISC)は、「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を宇宙でも。」をビジョンに掲げ、宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指すスタートアップ企業です。
これまでISCでは、米国での離着陸試験を目指して米国連邦航空局(FAA)の許可申請手続きを進めてきておりましたが、2026年3月までに許可を得て飛行実証を行うことが極めて困難な状況を踏まえ、米国での離着陸試験を行う計画を中止する判断を行いました。
一方、国内での自社エンジン開発に関して、液体メタン燃料を用いたロケットエンジン開発に関して一定の成果を得られていることや、包括連携協定を締結した荏原製作所よりロケットエンジン用電動ターボポンプの実液試験を完了したという報告を受けたこと等を踏まえて、国内で開発するロケットエンジンを用いた離着陸試験を行う計画を進めることにしました。
今後、国内で開発するロケットエンジンを用いて人工衛星打上げ用ロケットの開発を進め、2028年3月までに北海道スペースポート(HOSPO)での人工衛星打上げ実証を行うことを目指してまいります。
米国エンジンを用いた開発計画に関する経緯
ISCは2024年4月に、米国でロケットエンジンを開発するUrsa Major Technologies社(UM社)との間で連携協定を締結し、UM社のHadleyエンジンを調達して再使用型ロケットシステムを開発するASCA 1(アスカワン)プロジェクトを始動しました。
参考プレスリリース)2024年4月配信
日米の民間企業が協働する“日本初”となる、再使用型ロケット開発「ASCA 1プロジェクト」始動。ロケットエンジン開発企業Ursa Major Technologies社と記者会見、調印式を実施
https://innovative-space-carrier.co.jp/news/20240404
一般的にロケットエンジン技術は機微技術として規制対象となりますが、米国政府の承認を得てUM社との間で技術援助協定(TAA)を締結したことにより一定程度の情報交換が可能となり、Hadleyエンジンの制御用コンピュータを日本国内に輸入して推進系や電装系のサブシステム開発を日本国内で進めてきました。2025年5月には初回の垂直離着陸試験となるASCA 1.0ミッションを発表しておりました。
参考プレスリリース)2025年5月配信
日本初となる民間宇宙スタートアップによる アメリカでのロケット垂直離着陸実験 「ASCA 1ミッション」を発表
https://innovative-space-carrier.co.jp/news/20250528
その後、米国での試験を実現するためSpaceport Americaとリース契約を締結し、FAAへの許可申請手続きを進めておりましたが、FAAの正式申請受理に時間を要し、米国政府の閉鎖による業務停止等の影響を受けたことで2026年3月までに飛行実証を行うことが不可能となったことから、米国での試験を中止する判断を行いました。
米国での離着陸試験は実現できなかったものの、FAAの正式申請受理に至るまでの審査当局との調整を通じて得た再使用ロケット実験に必要な安全確保などのノウハウや、UM社とのTAA締結を通じて得たロケットエンジン技術の獲得、推進系、電装系、構造系、地上系サブシステム開発を通じて開発技術を向上させることができました。
今後、日本国内でのサブシステム試験を通じて得た技術情報を設計にフィードバックして開発技術のさらなる向上につとめてまいります。
自社エンジンによる開発、国内での打上げ実証を目指す
これまでISCでは、2025年4月に小型の液体メタンエンジンの燃焼試験に成功するなど、自社でもロケットエンジン技術の蓄積を一定程度行ってきました。
参考プレスリリース)2025年4月配信
小型ロケット離着陸試験「ASCA hopperミッション」において国内で民間4社目となる液体メタンエンジンの燃焼試験に成功
https://innovative-space-carrier.co.jp/news/20250416
また、より大型のロケットエンジンの燃焼試験に対応するため、旭化成との間で包括連携協定を締結し、旭化成が保有する推進システム製造技術・評価施設(滋賀県高島市)を活用した試験を行う体制を確立しておりました。
参考プレスリリース)2025年3月配信
旭化成と包括連携協定を締結。同社の推進システム技術を活用し、次世代宇宙輸送システムの実現を目指す
https://innovative-space-carrier.co.jp/news/20250310
同施設を活用することで高頻度の試験が可能になり、研究・開発プラットフォーム「P4SD」による液体ロケットエンジン開発のシミュレーション技術の改良に取り組んできています。
研究・開発プラットフォーム「P4SD」における液体ロケットエンジン開発のシミュレーション改良に向け、着火・燃焼試験を実施
https://innovative-space-carrier.co.jp/news/20250908
ターボポンプ技術については、2024年9月に荏原製作所と連携協定を締結して同社が開発する電動ポンプの活用を目指していましたが、2025年9月に実液を使用した運転試験を完了したことを踏まえ、両者の連携により、国内で開発するロケットエンジンを用いた離着陸試験を行う計画を進めることを検討しています。
参考プレスリリース)2024年9月配信
荏原製作所と包括連携協定を締結。同社が開発する電動ポンプを活用したロケットエンジンの開発を目指す
https://innovative-space-carrier.co.jp/news/20240927
参考プレスリリース)荏原製作所より、2025年9月配信
実液を使用したロケットエンジン用電動ターボポンプの運転試験完了
~ 既存のシステム課題を解決し、宇宙輸送を身近なものに ~
https://www.ebara.com/jp-ja/newsroom/2025/20250918-01/
一般的にロケットエンジンは開発難易度が高いことから、ISCでは米国製ロケットエンジンの調達により開発リスクを軽減し、再使用型ロケット開発に必要なエンジン以外の技術開発に注力してきましたが、米国との連携は政治リスク等の不確実性を伴うことや、国内でのロケットエンジン開発についても一定の技術レベルの向上を実現できたことから、今後は国内でのロケットエンジン開発及び再使用型ロケット実現に向けた離着陸試験を進めてまいります。
今後、再使用型ロケットシステム「ASCA 1」の実現に向けて、ロケットエンジンや主要サブシステムの早期実現に必要なパートナーを積極的に開拓し、人工衛星の打上げ手段の不足に対応してまいります。
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