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ゲーマー御用達Discord、ちょっと本気を出す ティーン向け安全設定が強めに

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 ゲーム好きにはおなじみのコミュニケーションサービス「Discord(ディスコード)」が2月9日、未成年ユーザー向けの安全対策を世界規模で強化すると発表しました。新たな安全機能は3月上旬から順次公開される予定です。

 Discordはゲーム仲間と通話したり、共通の趣味でつながったりできる一方で、未成年者を狙った悪質ユーザーの存在や、年齢にそぐわないコンテンツに触れてしまうリスクも以前から指摘されてきました。今回のアップデートは、そうした課題への対応を一段進める形となります。

  • ■ ティーン向けの安全設定が「最初から強め」に

     今回のアップデートの柱となるのは、「デフォルト安全設定の強化」と「年齢保証」の仕組みです。昨年末から英国とオーストラリアで先行導入されていた機能が、世界規模に拡大されます。

     特徴は、初期設定の段階で全ユーザーに未成年向けの「デフォルト安全設定」が適用され、未成年ユーザーが最初から危険なコンテンツに近づきにくい設計となっている点です。

     フィルター機能が強化され、センシティブと判断されたメディアは自動的にぼかし表示となり、必要に応じて閲覧を制限。うっかり不適切な画像が目に入ってしまう事態を防ぐ狙いがあります。

     ただし、機能が万全というわけではありません。Discordはサポートページの中で、現時点で検出できるのは画像中心で、動画にはまだ対応していないと説明しています。さらに、自動判定のため、露骨なコンテンツが検出されないケースもあり得るとのことです。

     他にも今回の取り組みでは、年齢制限のあるチャンネルやサーバーへのアクセス、ステージチャンネルでの発言などは、成人であることが確認されたユーザーのみ可能になります。

    ■ 年齢確認は「必要なときだけ」 プライバシーにも配慮

     とはいえ、年齢確認がすべてのユーザーに一律で求められるわけではありません。

     年齢制限コンテンツへのアクセスを希望した場合や、安全設定を変更しようとした場合など、必要な場面に限って実施されます。

     Discordはこの仕組みを「年齢保証」と呼び、できるだけ手続きが簡単に済むよう設計していると説明。プライバシーを最優先に設計している点も強調しています。

     判定のため導入される「年齢“推定”」技術では、言動やアカウントにひも付くその他の手がかりから、成人かどうかを高い確率で判断するとしています。多くの成人ユーザーが追加の手続きを経ずに年齢制限機能へアクセスできるようになるとのこと。

     一方、誤判定が生じた場合には、顔年齢推定や身分証スキャンといった追加手段も用意されます。ただし、取得したデータは最小限に抑え、確認後は速やかに削除される仕組みです。

    ■ 「ティーン委員会」設置も発表

     今回の発表では、安全施策を「未成年者のために」だけでなく「未成年者とともに」作る姿勢も示されました。

     Discordは初となる「Teen Council(ティーン委員会)」を設置し、米国在住の13~17歳を対象に応募を受け付けています。若年層の声を安全性やウェルビーイング施策に反映させる狙いです。

     なお、この発表は2月9日の「Safer Internet Day(セーファーインターネットデー)」に合わせて行われました。オンライン上の安全について考える国際的な啓発活動で、世界180以上の国・地域が参加しています。

    ■ 実効性は今後の運用次第

     世界規模での安全対策拡充は一歩前進といえますが、未成年者を巡る課題が長年続いてきたのも事実です。実際、保護者の間ではDiscordは以前から「トラブルに巻き込まれかねない場」として警戒される存在でもありました。

     フィルター機能もまだ万能ではなく、新たな仕組みがどこまで現場で機能するのかは未知数。一部からは早くも、「Safer Internet Day」に合わせた対外的なアピールに過ぎないのでは、との声も聞かれます。

     運用を含めた継続的な改善が求められるとともに、今後も世間から厳しい目が注がれそうです。

    <参考・引用>
    Discord「Discordによる未成年者にとってより安全な体験の構築
    Discord「Discordのセンシティブなコンテンツに対するフィルター

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