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核融合による次世代クリーンエネルギーをめざすHelical Fusion、最終実証装置「Helix HARUKA」Phase 1の建設地を公表

update:
株式会社Helical Fusion
NIFS敷地内の共同研究拠点を拡充し、三次元らせん形状の高温超伝導マグネット(コイル)の組み立て・通電試験を推進



フュージョン(核融合)エネルギー実用化に向けた「ヘリックス計画(Helix Program)」のもと、日本独自のヘリカル型核融合炉を開発する株式会社Helical Fusion(本社:東京都中央区、代表:田口昂哉、以下「Helical Fusion」)は、最終実証装置「Helix HARUKA」に関し、2段階中の1段階目にあたるマグネット実証フェーズ(以下「Phase 1」)を実施する建設地を、大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 核融合科学研究所(以下「NIFS」)の敷地内にある、Helical Fusion-NIFSによる共同研究グループ(以下、HF共同研究グループ)専用スペースとすることを公表します。2027年の通電試験に向けて、すでに日本各地のものづくり企業と連携し、製造・建設に着手しています。

最終実証装置「Helix HARUKA」のイメージ

Phase 1では、三次元らせん構造の高温超伝導(HTS)コイルを組み立て、マグネットとしての性能などを実証する通電試験を行います。マグネットは、磁場閉じ込め式核融合炉において、自動車におけるエンジンのように装置全体の性能・信頼性・コストを決定づける基幹部品です。世界的に開発競争が激化する中、Helical FusionはNIFSとの共同研究基盤と、ものづくりにおけるパートナーとの実装力を掛け合わせ、設計・製作・組立・試験・改善までの一連のサイクルを高速化して優位性を築きます。
■ヘリックス計画における実証の段階
1.最終実証装置「Helix HARUKA」Phase 1(マグネット実証フェーズ)
目的:三次元らせん構造の高温超伝導(HTS)マグネットの通電試験
立地:NIFS敷地内 共同研究グループ専用スペース

2.最終実証装置「Helix HARUKA」Phase 2(統合実証フェーズ)
目的:高温超伝導(HTS)マグネット、ブランケット兼ダイバータを含む主要要素技術の統合実証による、発電初号機「Helix KANATA」への技術的見通しの確保(将来の発電所に不可欠な定常運転の確立に向けた、高温プラズマの長時間維持など)

※発電は行わない
立地:未公表

3.発電初号機「Helix KANATA」
目的:「実用発電」を達成する(正味発電をともなう定常運転、保守を含む実証)。
立地:未公表


2027年の通電試験に向けて、すでに日本各地のものづくり企業と連携し、製造・建設に着手しています。

背景
■NIFSとの連携について
NIFSは、世界有数の大型プラズマ実験装置「大型ヘリカル装置(LHD)」において、3,268秒間(約54分間)にわたるプラズマの維持や、1億度を超えるプラズマ温度の達成、そうした運転に不可欠なプラズマの安定制御にかかわる知見などを蓄積してきた、ヘリカル型(ステラレータ)核融合研究を牽引する公的研究機関です。Helical Fusionは、2021年にNIFSにおける研究成果を活用するかたちでスピンアウト、創業しました。2024年からは共同研究体制を敷き、高温超伝導(HTS)マグネットやブランケット兼ダイバータシステムなどの共同研究も行っています。
今回、第1段階の実施場所としてNIFS敷地内のHF共同研究グループ専用スペースを位置づけることで、研究開発と装置建設をより密接に接続し、工学統合・検証サイクルを加速します。

Helical Fusion 代表取締役CEOの田口昂哉(左)、核融合科学研究所 産学官連携部門長の安原亮氏(右)(岐阜県土岐市の核融合科学研究所にて、2024年撮影)

■フュージョンエネルギー開発の意義
世界の人口は2050年までに約17億人増加すると予測され、生成AIの普及も背景とした世界的な電力需要の急増に対し、既存発電方法のみで応えることは厳しい見通しです。フュージョンエネルギーは、太陽の輝きと同じ原理を使ったCO2排出がなく効率性の高い発電方法であり、海水などから豊富に採取可能な水素の仲間を燃料として用いることからも、世界的な課題を抜本的に解決する技術として期待されています。核融合プラント建設および電力市場は2050年までに世界で数百兆円規模にまで成長するとの試算もあり、今後自動車産業のように日本が世界をリードする巨大産業を創出できる可能性がある一方、国際的な開発競争も激化しています。
日本においては、かねてからフュージョンエネルギー開発を推進してきた高市早苗総理大臣が率いる新政権において、「危機管理投資」や「経済安全保障」を成長戦略の核心と位置付けられています。2025年6月には内閣府による「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」の改定により、2030年代の発電実証を目指すロードマップが提示されました。加えて、新政権が掲げる「重点投資対象17分野」にフュージョンエネルギーが挙げられ、政府として1,000億円超の予算計上(うち600億円が民間プロジェクト向け)、経済産業省が管轄する「フュージョンエネルギー室」も設置されるなど、政府としても推進体制を具体化しています。
■Helical Fusionについて
Helical Fusionは、ヘリカル型核融合炉による、フュージョンエネルギーの実用化を目指す企業です。日本独自の核融合炉形式である「ヘリカル方式」は、これまでの国立大学や公的研究機関における約70年にわたる研究開発の結果、商用発電所に求められる要件を備えやすい方式であることが評価されています。その知見を生かし、世界に先駆けたフュージョンエネルギーの実用化に向けた「ヘリックス計画(Helix Program)」を進めています。ヘリックス計画では、2020年代中をめどに二大開発要素「高温超伝導マグネット」「ブランケット兼ダイバータ」の個別実証を完了し、2030年代中には、最終実証装置「Helix HARUKA」による統合実証、および発電初号機「Helix KANATA」による世界初の実用発電を達成する計画です。
ヘリックス計画(Helix Program)詳細(https://www.helicalfusion.com/helixprogram

Helical Fusionが2030年代に「実用発電」を計画する発電初号機「Helix KANATA」のイメージ



ヘリックス計画のタイムライン

【会社概要】
会社名:株式会社Helical Fusion
所在地:東京都中央区
代表者:代表取締役CEO 田口昂哉
事業内容:ヘリカル型核融合炉の設計および技術開発
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社Helical Fusion コミュニケーションデザイン室
E-mail:contact@helicalfusion.com
1 フュージョン(核融合)エネルギー:太陽の輝きと同じ原理である核融合反応を利用し、発電等に活用するエネルギー
2 核融合科学研究所ホームページhttps://www.nifs.ac.jp/index.html
3 核融合炉の主要形式の一つ。高温プラズマを容器壁に接触させず閉じ込めるため、コイルに電流を流して作る強力な磁場を用いる。代表例としてトカマク方式、ヘリカル方式などがある。
4 プレスリリース「核融合科学研究所とHelical Fusion、世界初となる商用核融合炉の早期実用化に向け「HF共同研究グループ」および専用実験スペースを設置」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000089262.html
5 国際エネルギー機関(IEA)年次報告書 「2023年版世界エネルギー見通し」(World Energy Outlook 2023)
6 FusionX/Helixos report Global Fusion Market Analysis: Electricity, Supply Chain & Construction

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