株式会社設備保全総合研究所(本社:東京都目黒区、代表取締役CEO:相原章吾、以下EML)は、工場・インフラ向けアセットマネジメントシステム「EMLink」のAI活用機能群「EMLink Intelligence」に、新たに「CAPEX/OPEXシミュレーション機能」を搭載したことを発表いたします。
設備投資の意思決定に、合理的な根拠はありますか?
製造業において、新工場の建設や生産ラインの増設は経営の根幹に関わる意思決定です。初期投資(CAPEX)については設備メーカーの見積もりをもとに比較検討が行われますが、稼働後の運用・保全にかかる継続的なコスト(OPEX:定期点検費・部品費・外注修繕費・ダウンタイム損失など)については、根拠のある数字を算定できている事業者様は多くありません。保全費の実績データは社内に存在するものの、その多くが現場・経理・購買に分散しており、例えば設備単位での集計は容易ではありません。結果、OPEXの見積もりはベテラン社員の経験則に頼らざるを得ないのが実情です。
さらに、OPEXは経年劣化とともに増大するため、現時点の修繕費をそのまま将来に当てはめることはできません。合理的な投資判断を行うためには、更新・修繕継続といった複数シナリオを長期キャッシュフローで比較検討する必要があります。
『EMLink Intelligence』を用いた合理的な意思決定を
EMLink上には、設備単位の保全費実績(部品費・外注工事費・人工コスト・ダウンタイム損失)や、保全活動・技術的な検討事項が日々蓄積されています。ERPは会計コードでの集計が中心のため設備単位の分析には向かず、Excelでの手集計にも限界があります。設備に紐づいた保全コストの実績データ──これが、他のツールでは代替できないOPEXシミュレーションの"種"です。
本機能は、この種を投資判断の根拠へと変換します。対象設備および類似設備の保全コスト実績を自動集計するとともに、過去の保全・点検履歴から故障率・突発修繕率を参照。設備種別・容量・台数を入力するだけで、これらの実績データをもとにOPEXを試算します。
加えて、設備投資のコストは初期取得(CAPEX)だけでは完結しません。経年劣化に伴う部分修繕・主要部品の更新・オーバーホールといった追加的な資本支出も、長い時間軸の中で繰り返し発生します。本機能では、こうした将来のCAPEXイベントとOPEXの増大トレンドを組み合わせ、10~20年単位のライフサイクル全体にわたるコストシミュレーションが可能です。
- ケース1:新設備のコスト試算 新設・更新を検討する際、初期CAPEXだけでなく将来の部分修繕コストと運用OPEXを長期キャッシュフローとして試算。「安い設備が10年後に最もコスト高になる」といったリスクを事前に可視化できます。
- ケース2:更新vs.修繕継続のシナリオ比較 新設・更新・修繕継続の複数シナリオをLCC(ライフサイクルコスト)で並列比較。NPV・IRR算出やDefender-Challenger分析にも対応し、「いつ入れ替えるのが最も経済的か」に定量的な解を出します。人件費・資材費の高騰など感度分析も可能です。
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EMLink Intteligence機能追加
*設備投資/保全コスト合理化の考え方については弊社メディア「設備保全.ai」でも公開
活用シーン・ユースケース
- 新工場・新ラインのコスト積算に「来期、第3ラインにコンプレッサーを3台新設したい」──初期投資だけでなく10年先までの保全費を含めた「本当のコスト」を、自社の実績データから試算できます。- 設備メーカー選定の判断材料にCAPEXだけ見れば海外メーカーが安い。しかし過去の類似設備の保全実績を見ると突発修繕率が高く、LCCでは5年後にほぼ同額、以降はむしろ高くなる──。こうした比較がEMLinkデータに基づいて可能になります。
- 「延命か更新か」の見極めに過去の保全費推移からOPEXの増加トレンドを予測し、どの時点で更新した方が経済的かをシミュレーションできます。
- 合理的な中期設備投資計画の策定に設備ごとのLCC予測を積み上げることで、向こう5~10年の設備投資計画を実績データに基づいて策定できます。「いつ、どの設備に、いくら投じるべきか」を全社横断で可視化し、場当たり的な投資から計画的なポートフォリオ管理へ転換できます。
EMLink Intelligenceが工場・インフラ経営にもたらす変化
これまで、設備投資の意思決定において保全データが効果的に活用される場面は限られていました。本機能により、以下のような変化が期待されます。- OPEXの見積もりが「勘と経験」から「過去実績に基づく将来の試算」に変わる
- 設備投資の議論が「初期コストの比較」から「ライフサイクルコスト全体の比較」に広がる
- 保全部門が蓄積してきたデータが、経営の投資判断を支える根拠として活きる
- 投資計画策定、経営意思決定において「キャッシュベースの意思決定」を明示的に実現できる
本機能が想定する利用シーン
本機能は、年間数億~数十億円規模の設備投資を行う中堅~大手製造業での活用を想定しています。化学・素材・機械製造・自動車部品・食品飲料・電子部品・医薬品など、大型の生産設備を保有する装置産業全般が対象です。工場長や製造部長をはじめ、CFO・経営企画・生産技術など、設備投資の検討から意思決定に至るまで幅広い部門でご活用いただけます。
現場の保全データが、経営の意思決定を支える
毎日の点検記録、部品交換の履歴、修繕のコスト──。現場が地道に蓄積してきたデータは、保全業務を効率化するだけのものではありません。それは、次の設備投資をどう判断するかという経営の問いに答えるための、最も信頼できる根拠になり得ます。
株式会社設備保全総合研究所について
EMLは、工場・インフラ向けアセットマネジメントシステム「EMLink」を開発・提供するメンテナンス・テック・カンパニーです。「社会・産業インフラを黒子として支える」をミッションに掲げ、石油・化学・自動車・インフラ・自治体など100社以上の業界リーディングカンパニーに導入されています。- 会社名:株式会社設備保全総合研究所(Equipment Maintenance Laboratory, Inc.)
- 代表者:代表取締役CEO 相原章吾
- 事業内容:工場・インフラ向けアセットマネジメントシステム「EMLink」の開発・販売および関連コンサルティング
- 公式サイト:https://em-labo.co.jp/
- 自社メディア「設備保全.ai」:https://www.hozen.ai/























