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車の乗り降りを狙う不審者に要注意!恐怖体験をつづった実録漫画に再注目

 新型コロナウイルスの影響による行動規制も徐々に緩和され、オフラインイベントもかつてのように開催されるようになってきましたが、遠征等における夜間のコインパーキング利用時における注意喚起のツイートが、3年の時を経て再び注目を集めています。

 ツイッターユーザー・梅茶さんが2020年1月に投稿した漫画には、突如として現れた不審者の行動が事細かに描かれています。日常に潜む危険に、思わず背筋がゾッとしてしまいました……。

  •  梅茶さんが事件に遭遇したのは、深夜0時半ごろ。帰宅のためにコインパーキングに停めておいた車に乗り込んだところ、後部座席からドアがガチャと開く音が。振り返って後方を見ると、そこには面識のない男性(推定40代後半)が、ドアを開けて車内を覗き込んでいました。

    漫画の1ページ目

     突然の事態に血の気が引き、動悸がしたという梅茶さん。それでも気丈に振る舞い、意を決して男に「どなたですか」と声をかけます。すると男は「スイマセン」と一言。一体何がすいませんなのか、全くわからない梅茶さんは、「閉めてください!」と語彙を強めます。

     するとドアはそっと閉められましたが、勢いがなかったため半ドア状態に。慌てて内側から閉め直し、ドアのロックをかけるも……。

    漫画の2ページ目

     その直後、ガチャガチャガチャ!とドアを開けようとする音が。「この瞬間が一番恐怖だった」と梅茶さん。慌てる気持ちを出来る限り抑え、ここで警察に連絡を入れようとスマホを手にしましたが、不審者はその場を離れたのか、ドアを開ける音は止み、車内を静寂が包みます。

     怖い思いはしたものの、ケガをしたり、窃盗に遭ったり、物理的な被害を被っていないことから、一瞬110番を躊躇します。しかし、まだ料金の精算を行っていないことから、外で見張られている可能性を懸念した梅茶さんはついに通報に踏み切りました。

    漫画の3ページ目

     電話で状況を説明すると、およそ5分後にパトカーが現場に到着。駆け付けた警察官による事情聴取や周囲のパトロールにより、梅茶さんはようやく家路につくことが出来ました。

     漫画の最後には、「誰にでも起こり得ることなんだ」と身をもって実感した、と振り返った梅茶さん。「なるべく人通りの多い道や駐車場を選ぶこと」「車に乗る前に周囲確認、乗ったらすぐにカギをかけること」「もしそれでも恐怖を感じたら、通報しよう」と、今回の事件に対する教訓を書き記し、漫画は締めくくられています。

    漫画の4ページ目

     こうした事例は男性、女性に関わらず、十分に気を付けるべきである、と言えるでしょう。私も夜間にコインパーキングを利用することがありますが。まさかこんな危険が潜んでいようとは、思いも寄りませんでした。

     また、ツイートのリプライには、信号待ちやガソリンスタンドでの乗り込みの事例も。四方を囲まれた車内にいると、そこはパーソナルスペースであると思い込んでしまいますが、施錠されていなければ、決して安全な場所とは言えないのです。と、冷静に考えると、車の乗り降りは特に狙われやすい状況と言えるのかもしれません。

     もしかすると、間違えて後部座席を開けた……という可能性も無きにしも非ずですが、「相手の意図が分からない」「自分が恐怖を感じた」、これだけでも身を守るには十分な動機です。後悔しないためにも勇気を出して助けを求めましょう。

     そして、冒頭にもあるように、オフラインイベントが再開しつつある今だからこそ、漫画の投稿から3年経った今、再度注目を集めたのかもしれません。

     イベントの終了後などは特に気分が高揚し、注意がおろそかになりがちですので、「なるべく人通りの多い道や駐車場を選ぶ」「車に乗る前に周囲確認、乗ったらすぐにカギをかける」「もしそれでも恐怖を感じたら、躊躇なく通報」と、防犯に対する意識は常に高めておきましょう。

    <記事化協力>
    梅茶さん(@mgnxx)

    (山口弘剛)

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  • 山口 弘剛‌Writer

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    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

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