株式会社バンダイが展開する「ガシャポン」の「豆ガシャ本」シリーズに、10月第4週から新作が登場しました。今回のテーマは「新潮文庫」。
かの文豪たちの名作が、小さな小さな本になってカプセルの中に入っているのですが、見るからに文字が小さそう……。果たして読むことが出来るのか、気になったので調べてみました。
早速近隣の大型ショッピングセンターに赴くと、カプセルトイ売場で自販機を発見。1回500円で、ラインナップは「文鳥・夢十夜」「羅生門・鼻」「斜陽」「新編 銀河鉄道の夜」「怪人二十面相 私立探偵 明智小五郎」「李陵・山月記」の6種類。
10月第4週登場のため、おそらく最近投入されたばかりのはずですが……自販機の中を覗いてみると在庫は残りわずか。極小サイズとはいえ、人気ぶりがうかがえます。
早速コインを入れ、ハンドルを回すと出てきたのは透明のカプセル。外側から確認すると……これは「怪人二十面相」!間もなく完売となりそうなので、今回は1回だけにし、持ち帰って中を見てみたいと思います。
■ 文字の大きさは1mm!ギリギリ読めるレベル
自販機の台紙同様、実物も見ての通り手のひらに軽く収まる極小サイズで、表紙カバーや帯は付属していません。
本の直径はおよそ5cmで、文字の大きさに関してはなんと1mm程度!これがページにぎっしりと印刷されているので、目を凝らしながら読む必要がありそうです。
実際に読んでみた感想としては……ギリギリなんとか読める、というレベル。アラフォーの筆者は日常的に近視の眼鏡を愛用していますが、眼鏡を外した方が文字がくっきり見え、読みやすかったですね。
この「怪人二十面相」については、全59ページで構成されており、物語序盤、仏像になりすました小林少年が怪人二十面相と対峙する……という、先が気になりすぎるところで終了。最後のページには「後略」と書かれています。
通常の文庫本のように気軽に取り出したり、物語を最後まで読んだりといったことは出来ませんが、今も読み継がれる文豪たちの名作に興味を持つきっかけには、十分なり得る内容。先が気になりすぎて、通常版を購入する人もいるのではないでしょうか。本の新しいプロモーションの手段としても大きな可能性を秘めていると感じました。
(山口弘剛)