株式会社ビジュアルアーツは10月20日、同社が主催する「キネティックノベル大賞」小説部門の一部受賞作品について、受賞時に帰属していた翻案権などの契約を9月30日付で解約し、当該権利を著者に返還したことを発表しました。
同社はアニメ、ゲーム、音楽などのコンテンツの制作・販売などを手掛け、ゲームブランド「Key」を直営ブランドに持つことでも知られる企業。2022年に発足したキネティックノベルスは小説書籍やコミカライズなどの展開を企画し、その新人文学賞として「キネティックノベル大賞」が設けられていました。
今回の発表によると、返還の対象となるのは「悪役令嬢ですが前世で推しの当て馬王太子は私が絶対守ります!」(著:Karamimi)や「師匠殺しのテオドール」(著:年中麦茶太郎)などを含む21作品。いずれも同賞の小説部門における受賞作です。
同社は今回の措置について「著者様側の事情によるものではなく、弊社における展開見込みの不十分さに起因するもの」と説明。受賞後に予定していた書籍化などの展開が長期にわたり進行できていなかったことから、「これ以上著者様の活動を制約することは望ましくない」と判断し、権利返還を決定したとしています。
代表取締役の天雲玄樹氏は、「著者の皆様、関係各位、読者の皆様にご迷惑をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます」とコメントしました。
弊社が主催しておりました「キネティックノベル大賞 小説部門」における一部受賞作品につきまして、今後の展開を慎重に検討した結果、翻案権等に関する契約を、著者の皆様へ返還させていただくことといたしました
詳しくは、下記のアドレスにてご確認くださいhttps://t.co/4cH7UlYZHR pic.twitter.com/FjA66xAR2I
— ビジュアルアーツ(営業本部) (@visualantena) October 20, 2025
<参考・引用>
ビジュアルアーツ(営業本部)公式Xアカウント(@visualantena)
(山口弘剛)