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のんほいパークにもラッコはいた! 愛知県・豊橋市自然史博物館でラッコの標本展示中

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豊橋市


のんほいパークにもラッコはいた! 愛知県・豊橋市自然史博物館でラッコの標本展示中



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/25583/674/25583-674-cc23daf66fbc34d780998e26a42b74f4-1488x1000.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 国内で飼育されている個体が2頭のみとなったラッコ。かつて愛知県の豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)でもラッコが飼育されていました。来園者に愛されていたラッコたちは現在、標本となり教育普及活動や調査研究に活用され、第二の人生(ラッコ生!)を送っています。これらラッコの標本が、2025年3月31日(月、臨時開館)まで、のんほいパーク内の豊橋市自然史博物館で展示されています。「のんほいパークにもラッコがいたということを多くの方に知ってもらいたい。また、お父さんお母さん以上の世代だと、のんほいパークで実際にラッコを見た方も少なくないと思うので、家族の会話のきっかけの一つになれば」と、博物館では多くの来場を呼びかけています。



120頭以上いたラッコも今は2頭に



 ラッコは、毛皮を求めて乱獲されたことや生息海域の環境悪化などで野生の個体数が激減。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは、絶滅危惧種に指定されています。一方、かつて国内では約30カ所の動物園・水族館で120頭以上が飼育されていましたが、輸入の規制に加え、繁殖も難しく、徐々に姿を消していきました。


 現在、国内の動物園・水族館で飼育されているラッコは鳥羽水族館(三重県)の高齢の雌2頭のみで、国内で気軽に見ることができない動物となりました。 のんほいパークでは、1994年の極地動物館のオープンに伴いラッコの飼育・展示を開始しましたが、 2014年に雌の「ヤヨイ」が死亡して以降、ラッコの飼育は行っていません。


のんほいパークで愛されていたラッコの組立骨格とはく製を展示

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/25583/674/25583-674-bbbe667c483db616a72972f4d8d6cb2c-1492x990.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]




 今回、自然史博物館イントロホールに登場したのはヤヨイの組立骨格です。1994年生まれのヤヨイは、1996年にのんほいパークに来園。2014年に老衰のため死亡するまで、多くの来園者に親しまれました。
 死亡時は、国内で飼育されているラッコの中で2番目の高齢である19歳10カ月でした。



[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/25583/674/25583-674-f1257076463be212435b7a7074bbe963-1490x986.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 組立骨格で注目してほしい場所は、後あし。泳ぐ際にヒレのように後あしを使うため、後あしの指は人間とは異なり、小指が1番長く、薬指、中指、人差指、親指と短くなっていきます。
 また、貝やカニなど固い殻を持った生き物を餌とするため、それらをかみ砕くための強力な顎の筋肉が付着する平たく頑丈な頭骨と上下の顎に並んだ碁石のような歯を観察することができます。



[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/25583/674/25583-674-3f875bd444edf4e217a8b68a7d935b72-1484x986.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 組立骨格の他にも、のんほいパークで飼育されていた別個体のはく製も展示。とても愛らしい小さな耳介や親指のないミトンのような形の前あしが見られます。前あしに注目すると、発達した肉球や出し入れ可能なカギ爪が確認できます。また、全身を覆う長い毛は哺乳類の中で最も毛の密度が高く、今回の展示では触れることはできませんが、フワフワで柔らかな質感がはく製から伝わってきます。
ラッコの仲間も登場



[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/25583/674/25583-674-86d56dcd5141fc51b99a0e064e7349aa-1498x986.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 ラッコは食肉目イタチ科に属し、中でもカワウソ類に近縁な動物です。今回の展示では、イタチ科の動物で広く日本に分布しているニホンイタチのはく製と、カワウソ類の一種でのんほいパークでも飼育しているコツメカワウソの組立骨格も展示しています。
 また、ラッコの頭骨標本をスキャンして作製した3D模型を使った展示解説も随時開催する予定です。
影の功労者たちが自然史博物館で果たす役割

[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/25583/674/25583-674-4d2bfeeb0ff523cf545e616b2da9c251-1494x992.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 のんほいパークでも人気を博していたラッコ。死亡した後も骨格標本やはく製として自然史博物館で大切に保管され、調査研究や教育普及活動に活用されています。


 「ラッコを知るには生態や行動の観察だけではなく、体の形状や骨の形態を十分に調べる必要があります。そのため、死亡した飼育個体から作製した骨格標本やはく製は、野生個体からそれらを製作することができない現状において、非常に貴重な資料です」と今回の展示の企画者で主任学芸員の安井謙介さんは説明します。

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 博物館と動物園が同じ敷地内にあるのんほいパーク。その強みの一つは、死亡した飼育個体を組立骨格やはく製といった標本として博物館で半永久的に保管し、将来に渡ってそれらを利用していくことが可能なことです。


 「現在、普通に飼育展示されている動物といえども、ラッコのように10年後、20年後には見られなくなるかもしれません。その際に標本があれば、それら動物の実態を標本から知ることができます。また、最近は 標本からDNAを取り出す技術の発展が著しく、これまで以上の情報を標本から取り出すことが可能になると思われます。次世代に標本を残すことには、大きな学術的意義があります」と話します。


 標本として第二の人生を送るラッコたちを通して、往時の愛らしい姿を思い出すだけでなく、博物館が果たす役割についても考える機会にしてみてください!



【トピック展示 「ラッコ」 】
■開催期間:3月31日(月・臨時開館)まで
■開催場所:豊橋市自然史博物館 イントロホール
■観覧料:無料 ※ただし、豊橋総合動植物公園入園料が別途必要
■展示物:ラッコ     はく製1点、組立骨格1点、頭骨1点
     コツメカワウソ 組立骨格1点
     ニホンイタチ  はく製1点

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