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ispace EUROPE、欧州宇宙機関とローバーを使った月面探査計画「MAGPIE」のフェーズ1契約を締結

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株式会社ispace


 株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)の欧州法人であるispace-EUROPE S.A.(以下ispace EUROPE)は、欧州宇宙機関(ESA)との間で締結しているThe Mission for Advanced Geophysics and Polar Ice Exploration(先端地球物理学および極域氷探査ミッション、以下MAGPIE)におけるプリフェーズA*¹の契約に関して、本ミッションの進捗に伴い、より具体化したフェーズ1へ移行したことから契約内容を拡充させた契約へ改訂することを発表しましたので、お知らせいたします。2つのフェーズを合計した総契約金額は269万5千ユーロ(約437百万円*²)となります。
*¹ ミッションの概念設計および実現可能性を分析する前段階契約
*² 2025 年4月末時点のTTMレートを使用し円換算


MAGPIE とは、月の極域における揮発性物質の堆積物の探査と特性評価、および水氷の探索を目的としたミッションです。本契約は、ESAが推進する「Small Missions for Exploration」イニシアティブの一環としてispaceの提案したMAGPIEコンセプトが採択され、2024年12月に締結しました。このたびの契約改定に基づき、ispace EUROPEはESAと協力し、将来的な月探査ミッション実施に向けて、ペイロードの技術成熟、接続方法の開発、試作機の製造など、ミッション構想の具体化を主導していきます。


 ispace EUROPEは本ミッションに関わる複数機関で構成されるコンソーシアムを主導しています。これらの機関には、ミュンヘン工科大学(ドイツ)、オスロ大学宇宙センサー・システム・センター(ノルウェー)、KP Labs(ポーランド)、チェコ工科大学 実験応用物理学研究所(チェコ共和国)、およびオープン・ユニバーシティ(英国)が含まれます。


 ispaceとESAのMAGPIEにおける協力は、ESAが主導する初の月面探査ミッションとなります。月の永久凍土地域の科学的な知見が増えることで、MAGPIEは欧州を、ESAの示すロードマップ「Terrae Novae」および2040年戦略に定められた資源利用および月面開発に近づけることが可能となります。そして本契約は、ESAの国際的な月プログラムへの参加にも大きく貢献することとなります。


ispace EUROPE CEO、Julien-Alexandre Lamamyコメント
 「私たちは、欧州が目指す将来の月面探査の基盤を築くためにESAと協力出来ることを嬉しく思います。この契約は、政府機関にとってispaceのような商業パートナーが、次世代の宇宙探査と科学の発展において果たす重要な役割を示しています。」


 ispace EUROPEは、独自に開発した欧州初の小型月面探査車を、2025年1月にispaceのミッション2で打ち上げました。ispaceはミッション2でESAのEstrackグローバル地上局ネットワークの使用契約を締結しており、ミッション期間中RESILIENCEランダーへのコマンド送信や、データ等の情報受信の際にESAは非常に重要な役割を果たしています。


■ ispace-EUROPE S.A.について
 ルクセンブルクに拠点を置く欧州法人であるispace EUROPEは、月面探査車の開発を重点的に取り組んでいます。欧州初となる独自設計および製造、組み立てを行い、マイクロローバー(小型月面探査車)の開発をしています。世界トップクラスの人材が集まり、ロボット工学技術やルクセンブルクのエコシステムとの強固なつながりを持つispace EUROPEは、欧州における月面産業の創出を加速させ、拡大する法人や個人顧客のニーズに応えます。
 同社には、月面を模した月面ヤードや関連ミッションのシミュレーションを行うためのミッションコントロールルーム(管制室)を構え、月面探査車のナビゲーション技術の開発をサポートしています。

■ 株式会社ispace ( https://ispace-inc.com/jpn/ )について
 「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続くミッション2は2025年1月15日に打上げを完了し、最短2025年6月6日に、月面着陸へ再挑戦の予定。ミッション3(正式名称:Team Draper Commercial Mission 1)およびミッション4(旧ミッション6)は2027年に[i]打ち上げを行う予定。
 ミッション1の目的は、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化であり、ミッション1マイルストーンの10段階の内Success8まで成功を収めることができ、Success9中においても、着陸シーケンス中のデータも含め月面着陸ミッションを実現する上での貴重なデータやノウハウなどを獲得することに成功。ミッション1で得られたデータやノウハウは、後続するミッション2へフィードバックされている。更にミッション3では、より精度を高めた月面輸送サービスの提供によってNASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。




[i] 2025年6月時点の想定

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