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「作曲家が託した思いを伝えたい」ーーヴァイオリニスト・高松亜衣、クラシック音楽・オンリーの新シリーズにかける思いを語る

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株式会社タクティカート
6月13日(金)、東京・浜離宮朝日ホール、7月5日(土)、神戸朝日ホールにて、クラシックコンサート vol.1《Resonance》を開催



ヴァイオリニスト・高松亜衣を核に送るクラシックコンサート《Resonance》が、6月13日(金)、東京・浜離宮朝日ホール、そして7月5日(土)、神戸朝日ホールを舞台に開催される。

公演に先立って、高松亜衣に改めて本シリーズ・公演にかける思い、そして楽曲についてのインタビューが到着。クラシック音楽の「本流」とも言える楽曲のみで挑む理由、そして今後の展望などについて聞いた。

東京藝術大学卒、オリジナル曲も交えたリサイタルシリーズが人気を博しているヴァイオリニスト・高松亜衣が、新たなシリーズを立ち上げた。その中心に高松が選んだのは、副題のない、クラシック音楽の「本流」に位置づけられる作品たちだ。

「普段のリサイタルでは、自分自身や、ヴァイオリンの魅力を届けるようにしてきたんです。たとえば、日本人ヴァイオリニストとしてのオリジナル曲や、印象的な名曲を中心に。
 でも今回は、それとは違う方向です。副題もない、純粋なクラシック音楽で、“残されるべくして残っている作品”を取り上げたいと思いました。」

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/94653/156/94653-156-23630f2c90e230ffeac4e5751a483a20-3900x2925.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
高松亜衣(ヴァイオリン)


選んだのは、ヴァイオリン、チェロ、ピアノからなる「ピアノ三重奏」の楽曲。いずれも重層的で構造の強い作品だ。
アンサンブルだからこそ可能になる豊かな響きの交差に高松は大きな魅力を感じている。

「音符が多いって、“作曲家が託した思いがそれだけある”ことだと思っていて。室内楽やオーケストラでの演奏がとても楽しいんです。
 ピアノ三重奏という編成は、室内楽としては最小限の人数ですけど、その分重厚で、濃密な音楽です。このシリーズでも、弦楽四重奏やピアノ五重奏などに今後取り組んでいきたいと思ってます」

ソリストとしてのキャリアを歩んできた彼女にとって、アンサンブルはただ役割を譲るものではない。その表現を手放すのではなく、今回で言えば、ピアニスト・黒岩航紀やチェリスト・清水陽介といった優れた共演者たちと共に、音楽の全体像を構築していく時間となる。

・・・

今回のメイン2曲は、19世紀に書かれた、ロマン派に分類される作品。
ともにその土台は同じだが、その上で表現されている音楽は全く違う、と高松は語る。

アレンスキーのピアノ三重奏曲は、ロシアにおける同編成の伝統に即した、追悼のためのピアノ三重奏でありながら、ロシア的なものに留まらない魅力があるという。“個性がない”と評されたこともあるアレンスキーだが、高松はむしろその「受容力」を肯定する。

「アレンスキーは、他の作曲家の良さをきちんと吸収して、自分の音楽に活かそうとする作曲家だったと思っています。
 ロシアらしい哀しみもあるけれど、民族風な部分から、フランス音楽やドイツ音楽、さらにはショパンのような雰囲気も出てきて、“全部入り”みたいな感じ。ロマン派の魅力が詰まってる作品ですね。」

対するブラームスのピアノ三重奏曲第1番は、比較して華やかさこそないが、魅力的な作品として、彼女の思い入れも深い。

「ブラームスは最初は取っつきにくいかもしれない。でも聴けば聴くほど、構成が見えてくる感じがすごく面白くて、惹かれるんです。
 私は“精神を整えるような音楽”だと思ってます。森の中を、小さな光に向かって進んでいくような…そんな深い呼吸ができる曲ですね」

ブラームスとの相性は、自然な蓄積から生まれている。幼い頃からヴァイオリンで親しんだバッハの存在、ベルリン芸術大学の元教授である豊田氏に師事した経験。ドイツ音楽への素地が、今回の選曲と演奏にも深みを与えるに違いない。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/94653/156/94653-156-baa6ef0b8b685d1dec349b59b55383da-2703x1520.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
高松亜衣 クラシックコンサート Vol.1 「Resonance」


 クラシック音楽の「本質」にあるもの。華やかな演奏会も重要だが、クラシック音楽の良い伝統を正しく受け継ぎ、伝えていく奏者でありたい。このシリーズは、クラシック音楽を演奏するヴァイオリニストとしての、高松亜衣の意志の表明でもある。

「ヴァイオリン・ソロとは違って、華やかさはあまりないけれど、作曲家が心血を注いで書いて、今まで伝わるべくして伝わってきた作品たちがある。そういう曲を一つずつ、きちんと演奏していきたいんです。
 クラシックの良い伝統を受け継いでいく奏者になりたい。自分の中でも、大事な柱になるシリーズにしていきたいですね」

「クラシックが好きな方、作品そのものを愛している方に届いてほしい。でも同時に、ファンの方が “クラシック音楽ってこういう面白さもあるんだ” って思ってもらえる入口になれば嬉しいです」

《Resonance》というタイトルは、“奏者たちとの共鳴” という意味だけでなく、“聴衆への波紋” という願いも込められているのだろう。
高松亜衣が、改めてクラシック音楽と向き合う本シリーズ。時間をかけて築き上げていくシリーズの初回として、本公演の様々な「響き」をたしかに感じ取りながら、次の音楽へとつないでいく大切な始まりとなるだろう。

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/94653/156/94653-156-8d782f472a7af6881df875f2a573485b-3900x2925.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
高松亜衣(ヴァイオリン)

(文 = 藤原 健太)
作品の良さを伝えたい。高松亜衣がヴァイオリニストとして挑むもう一つの世界。
ピアノ三重奏曲、室内楽、そしてクラシック音楽の魅力にもう一度気づく、そんなコンサートとなりそうだ。

当日は18:40より、出演者3名によるプレトークの実施が決定。
本編で演奏される楽曲への想いなど、生の言葉で語られる時間となる。
室内楽公演が初めての方でも、作品世界に親しみやすいひとときとなるだろう。

チケットは好評発売中。下記URLからお申し込みを。

東京公演チケット
神戸公演チケット


【公演情報】
高松亜衣 クラシック・コンサート Vol.1「Resonance」
■出演:高松亜衣(ヴァイオリン)、黒岩航紀(ピアノ)、清水陽介(チェロ)
■プログラム:
・アレンスキー:ピアノ三重奏曲
・ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番 ほか

■日程・会場:
【東京公演】
日時:2025年6月13日(金)19:00開演(18:00開場)
会場:浜離宮朝日ホール
 〒104-8011 東京都中央区築地5-3-2 朝日新聞東京本社・新館2階

【神戸公演】
日時:2025年7月5日(土)19:00開演(18:00開場)
会場:神戸朝日ホール
 〒650-0035  神戸市中央区浪花町59番地

■チケット料金(全席指定・税込):
 一般 5,000円 / U25 3,500円

■teketにて販売:
  東京公演:https://teket.jp/5288/49338
  神戸公演:https://teket.jp/5288/49342

 (東京公演のみ)
  朝日ホール・チケットセンター:03-3267-9990(日・祝除く10:00~18:00)

 (神戸公演のみ)
  神戸朝日ホール https://www.kobe-asahihall.jp
   ※神戸朝日ホールホームページよりチケット購入ページにお進みください。

■主催:株式会社タクティカート
■お問い合わせ:concert@tacticart.co.jp / 03-5579-6704

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