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太陽光発電施設向け気象災害リスク評価サービスの改定

update:
   
東京海上ディーアール株式会社
~雪災リスク評価手法改定~



東京海上ディーアール株式会社(代表取締役社長 水野一幸、以下「TdR」)は、再生可能エネルギー施設向け雪災リスク評価手法を改定いたしました。全国の任意地点・任意再現期間の積雪量の推定が可能となったことに加え、積雪荷重による太陽光発電設備の被害推定についてより説明性の高いリスク評価が可能となりました。TdRではこれまでも再生可能エネルギー施設向けの気象災害リスク評価サービスとして浸水害、土砂災害、風災、雹災、雪災などのリスク評価を提供しており、今回の新手法の適用により、雪災の懸念がある太陽光発電事業者や、投資家・金融機関等の迅速な意思決定を季節問わず一層サポートいたします。

1.背景
TdRは、再生可能エネルギー開発が活発化してきた2010年代から、太陽光発電をはじめとする各種再生可能エネルギー施設に対し、様々な自然災害のリスク評価を実施してまいりました。近年、国内では積雪により太陽光発電施設に甚大な被害をもたらすケースが増加し、説明性の高いリスク評価が求められていました。
雪災リスクを評価する場合、積雪量の推定には気象観測所のデータが有用ですが、観測所の数には限りがあり、また全ての観測所が雪の観測を行っているわけではないため、任意地点の積雪量を推定することが必要となります。また 2012年のFIT制度開始以降10年以上が経過する中で、太陽光発電施設における積雪の被害事例が蓄積されていること、安全規制等の見直しが行われていることから、これらを反映した予想最大損失(PML:Probable Maximum Loss)などのリスク評価が求められていました。


2.開発概要
このような背景のもと、太陽光発電設備に対する雪災リスク評価に関し、積雪データならびに積雪荷重に対する設備の脆弱性評価手法を改定いたします。
- 積雪データの更新

積雪データについては、新たに国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(以下、農研機構)が提供する「メッシュ農業気象データ」を活用しています。こちらは、気象庁の各種観測データを1kmメッシュ毎に標高・気温・湿度・日射量・降水量・風速などの様々な気象場に関する諸条件に対して補正処理*1を行っているため、地域特性を反映した推定積雪データとなっています。このデータを弊社にて統計解析することで、日本全国の任意再現期間の年最大積雪重量の取得を可能としました。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/128655/47/128655-47-89f2112af80dcb01aa442baeff85159e-1460x698.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図 再現期間100年の積雪荷重分布図(左:従来手法*2、右:新手法*3) ※弊社作図

- 脆弱性評価ロジックの高度化

2017年以降のJIS規格の厳格化、また適合維持義務等の安全規制の見直し、さらに近年の被害事例等を勘案することで、被害程度を施設全体で一様とするのではなく、被害程度にばらつきがあるものとする信頼性工学に基づく脆弱性評価となるよう、ロジックの高度化を図りました。改定により、パネルの脱落などの軽微な損傷からアレイ全体の架台変形などの全損被害まで、複数の損傷モードを考慮した損失評価が可能となります。

3.さいごに
弊社では雪災リスク評価をはじめ、8種*4の自然災害や火災爆発等のリスク評価レポートを提供しております。再生可能エネルギーの発電事業者が災害・事故リスクを網羅的に把握し、備えを検討する際や、機関投資家への事業の健全性を説明する際の基礎資料としてお役立ていただけます。

*1:Ohno, H.; Sasaki, K.; Ohara, G.; Nakazono, K. Development of grid square air temperature and precipitation data compiled from observed, forecasted, and climatic normal data. Clim. Bioshere 2016, 16, 71-79.
*2:日本建築学会『建築物荷重指針・同指針2004』より取得した年最大積雪重量
*3:農研機構『メッシュ農業気象データ』より、弊社が算出した年最大積雪重量
*4:自然災害リスク評価レポート、PML評価レポート(地震リスク、風災リスク、河川氾濫リスク、高潮リスク、土砂災害リスク、雪災リスク、火山噴火リスク)

以上

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