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若手とシニアで異なるハラスメント認識。注意が起きず改善されないインシビリティの構造とは

update:
株式会社コーナー
半数がハラスメントの“グレーゾーン”と判断。感じやすさ・要因理解に世代・立場差



人事プロフェッショナルブティック「CORNER」を運営する株式会社コーナー(東京都渋谷区)は、「職場のインシビリティ(無礼な言動)」に関する調査の第2弾として、“なぜインシビリティが改善されないのか”という企業の構造的課題に焦点を当てた分析結果を公開しました。その結果、「注意が生まれない構造」と「認識・感じやすさのギャップ」 が、職場のインシビリティを固定化させる要因になっている可能性が示されました。
職場のインシビリティ(無礼な言動)は、ハラスメントのように明確な基準で判断されるケースが少なく、相談や注意が生まれにくいという特徴があります。一方、働き方の多様化や立場の違いが大きい職場環境では、価値観や期待役割のズレが日常的な摩擦につながる場面も増えています。職場のハラスメント対策の強化や、組織内コミュニケーションの改善を検討する際のヒントとして、ぜひお役立てください。
詳細レポート
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/45656/79/45656-79-8bc4774277a43c5ba6df6b49d29a9491-2400x1260.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


調査サマリー
・インシビリティを経験あるいは見かけた時の行動は「流す・距離を置く」が中心で、注意・相談など問題解消につながる行動は少ない。関係悪化への懸念や、言っても変わらないという諦めが要因となっている。
・経験の“感じやすさ”には、性別・年代で差があり、20代は「感謝・労いの欠如」「高圧的な言動」、50代は「機会の不平等」「意思決定からの排除」を経験しやすい傾向がみられる。
・発生要因の捉え方にも違いがあり、20~30代女性は「年齢・世代差」を、40~50代男性は「役職・権限差」を主な要因として選んでいる。
・全体の半数がインシビリティを「ハラスメントに該当し得る」と認識する一方、「明確にハラスメント」と判断する層は22%に留まり、半数以上が“グレーゾーン”として捉えている。
・対応ニーズは個人の改善ではなく「ルールや基準の明確化」「役割整理」「コミュニケーション基盤の整備」など、組織側への環境整備に集中している。

※インシビリティ(Workplace Incivility)とは
相互尊重という職場の規範に反しながらも、意図が明確でない低強度の逸脱行為。具体的には、言葉を遮る、感謝を示さない、貢献を軽視する、意思決定から排除するなどの行為。
主な調査結果
【インシビリティを経験した・見かけた時の行動】
「波風を立てずに距離を取る」傾向が共に強い。経験した際の上司への相談やその場でのフィードバックなどの行動は2~3割にとどまり、見かけた時は割合がやや高くなるものの、その場で伝える・記録に残すなどの行動は1~2割にとどまる。こうした行動の傾向により、組織としては表面化しづらいリスクと言える。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/45656/79/45656-79-713586f0ef864ac380d9f9e937a6f10c-1822x1021.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


【インシビリティ経験の属性差】
「感謝・労いの欠如」「高圧的な物言い」では、20代が「週2~3回程度」で最も多く経験し、「機会の不平等」「意思決定の排除」は、50代が多い。また、50代では4項目すべてで経験頻度が多い傾向にある。インシビリティは若手だけの問題ではなく、責任や役割が重くなる中堅~シニア層にも、継続的に積み重なりやすいことが読み取れる。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/45656/79/45656-79-45747cfdd62c96663a4a28f6afd9a24e-1814x1016.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


【ハラスメント認識】
インシビリティをハラスメントとみなすかどうかは、性別・年代によって判断が異なる。女性は年代が上がるにつれハラスメントとして明確に問題視する割合が高まる。男性は全般に「境界線+ハラスメントとは言えない」と捉える割合が高く、中でも40代では「ハラスメントとは言えない」と判断する割合が多く、50代は反対に「ハラスメントに当たる」と判断する割合が多い。20代では「ハラスメントに当たらない」と考える割合がやや増えるが、グレーゾーンとして受け止める傾向は依然として高い。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/45656/79/45656-79-5af3d353d91945f316a668463ad02071-1820x1017.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


解説 コーナー 代表取締役CHRO 門馬貴裕
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/45656/79/45656-79-8f008a299f0eecfa522eb7efbae338a9-817x978.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

インシビリティは、忙しさや権限差といった組織要因が発生を誘発しやすく、個人の態度の問題ではなく“仕組みとして起こりうる現象”です。組織のリスクとして表面化しづらく、改善されない背景が本調査で明らかになりました。
“どうせ変わらない”という諦めや関係悪化の懸念から注意が起きにくく、世代や立場によって“何が問題か”の基準が異なるため、組織としての共通認識が形成されにくい状況が浮かび上がっています。この「注意が起きない構造」が、インシビリティを固定化させ、協働の質や心理的安全性を下げる大きな要因になっています。
インシビリティは個人の態度ではなく、組織内の問題と捉え、コミュニケーション設計や基準づくりなど仕組みの改善が上司・同僚間の不要な摩擦を減らし、人が力を発揮しやすい組織をつくる土台になります。本調査が、企業のハラスメント対策や働きやすい職場文化づくりを進める上でのヒントとなれば幸いです。



調査概要
調査タイトル:職場におけるインシビリティ実態調査
調査対象:日本国内の就業中の20~50代男女
調査期間:2025年9月17日~9月19日
サンプル数:624名
調査実施者:株式会社コーナー/マクロミル
調査方法:Webアンケート調査
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ダウンロード
※資料および本ページにて記載しているデータおよび情報を引用・転載する際は出典を明記していただけますようお願いいたします。
※出典明記の際には弊社HPのURLも併記お願いいたします。
 URL:https://www.corner-inc.co.jp
株式会社コーナーについて
「人事を変え、組織を変え、世界を変える」のパーパスのもと、代表の門馬貴裕が2016年に創業し、人事プロフェッショナルブティック「CORNER」を提供しています。採用、労務、制度設計、組織・人材開発、人的資本の情報開示やDE&I推進など、個別多様な組織課題を解決し事業を成長させたい企業と、即戦力となるパラレルワーカー(複数の企業に関わって働く人)を繋ぎ、コーナーの人事コンサルタントとワンチームになって実働型で支援しています。パラレルワーカーの登録は1万人を突破しています。(2025年1月時点)
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【会社概要】
代表者:代表取締役 門馬貴裕
所在地:東京都渋谷区渋谷1-1-3 第35荒井ビル 8・9F
事業内容:人事・ESG領域に特化した課題解決支援サービス
会社HP:https://www.corner-inc.co.jp/

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