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株式会社MeDiCU、医療データの基準形式統一に関する特許を取得

update:
株式会社MeDiCU
- 多様な病院データを画一化された基準形式に統一し、急変予測AIの臨床実装を加速 -



株式会社MeDiCU(本社:大阪府大阪市、代表取締役:木下 喬弘、以下「MeDiCU」)は、「プログラム、情報処理システム及び情報処理方法」に関する特許(特許第7780820号)を取得いたしました。

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/153831/10/153831-10-f2c17563de508edac25b97a33126feef-2667x1500.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


本特許は、病院や機器ごとに形式が異なる医療データを機械学習に適した「基準形式」へ統一し、急変予測AIの学習と運用を両立させる実装基盤技術です。今後、当社が運営するRWDプラットフォーム“OneICU”を基盤に様々なAIを開発し、医療機関での導入を拡大してまいります。

■ 特許取得の概要

発明の名称:プログラム、情報処理システム及び情報処理方法
特許番号:特許第7780820号(登録日:令和7年11月27日)
出願番号:特願2024-194087(提出日:令和6年11月6日)
発明者:木下 喬弘(切通 喬弘)/大坪 新平
特許権者:株式会社MeDiCU
国際特許分類:G16H 10/00

■ 本特許技術の背景

医療AI開発における最大の障壁
質の高いAIの開発には、構造化された大規模なデータが必要不可欠です。しかし、医療データは病院や機器ごとに大きく形式が異なり、統一された形式のデータとして保存できていません。このため、複数の医療機関にまたがる大規模データを用いたAI開発が難しく、患者の急変予測などの重要なAI開発の妨げになっているのが現状です。

■ 本特許技術が用いる解決策

“3つの基準形式”で医療データを統一
今回MeDiCUが開発した特許技術では、医療データを3つの基準形式に統一すれば良いことを明らかにしました。具体的には、年齢や性別などの患者基本情報は「静的形式」、バイタル・検査値・内服・注射など時点時点における測定・診療情報は「点時系列形式」、点滴投与や人工呼吸器設定など開始時刻と終了時刻をもって定義される診療情報は「区間時系列形式」に正規化します。これにより、施設・機器の違いを超えてAIの学習に利用可能なデータへ変換することが可能になります。

構造化データで臨床現場の診療を再現
静的形式では診療中に変わらない情報を保有、点時系列形式では、測定項目と測定結果、測定時刻を保有することで、バイタルサインや一時点の治療介入を再現します。一方、区間時系列形式では、輸液の投与速度や人工呼吸器の設定値などの診療情報とともに、開始時刻・終了時刻を保持することで、区間にまたがる処置の再現性を確保することが可能です。全ての医療データをこの3つの形式に適切に分類することにより、AI学習時に医学的な文脈が失われることを防ぎます。

急変予測AIの学習・運用を想定した設計
統一された医療データを教師データとして、患者の急変パターンなどを学習した予測モデルを開発、臨床現場で運用します。対象となる急変は、ICUの再入室、呼吸状態・循環動態の変化、播種性血管内凝固などの臓器障害、切迫心停止・心停止などの重篤なイベントを含みます。

■今後の展開

臨床現場における医療AIの導入
2025年度内に国内の複数医療機関でα版導入を開始し、電子カルテや生体情報モニタと連携した運用を確立します。今回のデータ統一基盤により、施設ごとに異なる医療データを静的形式・点時系列形式・区間時系列形式に自動変換し、導入作業を大幅に短縮することが可能になります。これにより、弊社が保有する予測アルゴリズムに関する特許(特許第7686300号)を元にした急変予測AIを、より短期間・低負荷で各施設に展開します。

アルゴリズムの継続的改善
医療AI が導入された現場から継続的に匿名化データでフィードバック・ループを回し、予測性能と説明性を段階的に改良します。今回の特許で規定する基準形式(静的/点時系列/区間時系列)により、施設間で一貫した学習データと訓練データを常時使用可能になるため、再学習により常にアルゴリズムが改善する「成長し続けるAI」を実現します。

医療機器メーカー・データベースベンダーとのパートナーシップ
電子カルテ・生体情報モニタ・各種機器データの構造の違いを吸収し、基準形式に変換することで、異なる情報基盤を持つ医療機器メーカーとの協業を可能にします。また、本特許技術をOneICUのRWD基盤にも活用することで、標準化された医療データを用いたRWD研究を加速します。

これらを通じて、MeDiCUは国内外の医療機関における早期介入をより確実に支援し、一人ひとりの患者の安全性向上に貢献してまいります。


■ 株式会社MeDiCUについて
MeDiCUは、救急・集中治療分野に特化した日本最大級のRWD(Real-World Data)プラットフォーム“OneICU”を運営し、AIを活用した医療現場支援サービスを提供しています。データ解析力と機械学習に基づくソリューションで、迅速かつ的確な臨床判断を支え、医療の質向上と医療格差解消を目指します。
URL: https://www.medicu.co.jp/

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