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ソフトバンクとエリクソン、「AITRASオーケストレーター」と「Ericsson Intelligent Automation Platform」の連携を実現

update:
エリクソン・ジャパン株式会社
~AIとRANを横断した動的な計算資源の配分により、AI-RANのイノベーションを実証~



ソフトバンク株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO:宮川潤一、以下「ソフトバンク」)は、エリクソン(NASDAQ: ERIC)と進めている共同研究開発の一環で、AI(人工知能)の処理とRAN(無線アクセスネットワーク)の制御の一体的な管理・運用に向けて、ソフトバンクが開発中のAI-RANプロダクト「AITRAS(アイトラス)」のオーケストレーター(以下「AITRASオーケストレーター」)と、エリクソンが提供するRANの管理・制御を担うO-RAN準拠のSMO※1(サービス管理オーケストレーション)基盤である「EIAP(Ericsson Intelligent Automation Platform:エリクソンインテリジェントオートメーションプラットフォーム)」を統合し、両機能が連携して動作するシステムを構築しました。これにより、AIとRANの領域を横断した動的な計算資源の配分が可能となり、「rApp (非リアルタイムRAN自動化アプリケーション)」を含む「AI and RAN」のユースケースの実証に成功しました。

本構成により、RANドメインで稼働するrAppと、独立したコンピューティングクラスター上のAIワークロードを同一サーバー上に同居させることなく統合・協調させることが可能になります。両社はこのフレームワークを通じて、非リアルタイムのRAN制御ループ、エンドユーザーのAIワークロード、そして自動化機能がシームレスに連携する様子を実証しました。これにより、ネットワークとAI推論インフラの協調を維持しながら、AIとRANの両ドメインにまたがるコンピューティングリソースの動的割当が実現しています。本取り組みは、AIおよびRAN双方のユースケースの実証に成功し、大きな成果を収めました。

※1 O-RAN ALLIANCEが定義するネットワーク管理・自動化のためのアーキテクチャー。無線アクセスネットワーク(RAN)の構成管理、性能最適化、アプリケーション(rApp)の実行管理などを統合的に行う管理基盤

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/10141/98/10141-98-7035eba5cc01c0aee91da666bfa206ed-3900x1710.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「AITRASオーケストレーター」とEIAPによるAI and RAN連携アーキテクチャー概要

背景と課題
AI and RANとは、AI-RANにおけるAIとRANという性質の異なるワークロードを一つの仮想化基盤上で動作させ、サーバーの計算資源を効率的に活用することを目指したコンセプトです。
AIの活用が進み、通信ネットワークの需要も拡大する中で、AIの処理とRANの制御に使用される計算資源の需要をリアルタイムに把握し、動的かつ柔軟に配分できる管理・運用技術が求められています。特に、AI-RAN基盤全体およびインフラを管理・制御するオーケストレーターと、rApp経由で運用されることが多いRAN領域を管理・制御するSMOの連携や役割分担は、AI-RANの実装における重要な課題です。

取り組みの概要
こうした背景の下、ソフトバンクとエリクソンは、「AITRASオーケストレーター」とEIAPの構成要素である「EIC(エリクソンインテリジェントコントローラー)」および「EO-LM (エリクソンオーケストレーターライフサイクルマネージャー)」との相互連携を可能にする手法を確立し、各要素が連携して動作するシステムを構築しました。本プロジェクトは、EIAPを用いてネットワーク環境のみならずIT環境をも統合的に協調・管理できることを初めて実証したものです。

今回の取り組みでは、EIAPが、rAppなどによるRANの要件に基づいて計算資源の利用を要求した場合、「AITRASオーケストレーター」がAI-RAN基盤全体の利用状況を踏まえて、必要な計算資源の割り当てを行う構成としました。これにより、RAN用途で一時的に必要になった計算資源をAI-RAN基盤からEIAPへ動的に割り当て、処理完了後に速やかに返却するという連携が可能となりました。

具体的には、「AITRASオーケストレーター」がRAN用途に割り当て可能なKubernetes※2クラスターを特定し、一時的に利用可能なアクセストークンを生成してEIAPに提供します。これによりEIAPは、当該クラスターをO-Cloud※3の拡張リソースとして活用し、RANに関連するアプリケーションであるrApp※4を実行します。ワークロードの実行完了後、EIAPは不要となった計算資源を「AITRASオーケストレーター」に返却します。

このように、異なる領域を管理する二つの機能が連携することで、RANとAIそれぞれの用途に必要な計算資源の動的な調整と割り当てを実現しました。

※2 Kubernetes(クバネティス)とは、アプリケーションのデプロイやスケーリングを自動化したり、コンテナ化されたアプリケーションを管理したりするためのオープンソースのシステム
※3 O-RAN ALLIANCEで規格策定されているvRANアプリケーションを搭載するためのプラットフォームのオープン規格
※4 rAppとは、O-RANアーキテクチャーにおけるNon-Real-Time RIC(RAN Intelligent Controller)上で動作し、AI等を用いて無線アクセスネットワークを高度化・最適化するためのクラウド型アプリケーション

また、本取り組みは、「AI-RANアライアンス」のAI and RANワーキンググループで議論・検討が進められている「AIとRANの協調運用や動的な計算資源配分」というユースケースを具現化したものです。
関連資料(AI-RAN Alliance公開資料):
AI-RAN Alliance Platform and Infrastructure Orchestrator White Paper
https://ai-ran.org/documents/AI-RAN-Platform-Infrastructure-Orchestrator.pdf

今後について
今回の技術に関するデモンストレーションは、「MWC Barcelona 2026」のエリクソンブースで実施する予定です。

ソフトバンクとエリクソンは、本取り組みで得られた知見を踏まえ、AI-RANのさらなる高度化に向けた研究開発および実証を継続していきます。今後も、AIとRANの協調を支えるインターフェースの在り方について検討を進め、より柔軟で効率的なネットワークの実現を目指します。

ソフトバンクの執行役員 兼 先端技術研究所 所長の湧川隆次氏は、次のように述べています。
「AI-RANでは、リソースはもはやRAN専用のものではありません。事業者が保有するGPUリソースをRANとAIで共有し、AI-RANのオーケストレーターが統合的に管理していきます。必要に応じてRAN向けにリソースを割り当て、SMOと連携することで、RANの展開や制御を柔軟に行える構成を実現しました。AI-RANのオーケストレーターとSMOが連携する統合アーキテクチャーを確立できたことは、AI-RANの実現に向けた大きな前進です」

エリクソン・ジャパン株式会社 代表取締役社長のジャワッド・マンスール(Jawad Manssour)は、次のように述べています。
「AI-and-RANは、インテリジェンスをネットワークの深部にまで届けつつ、柔軟かつ分散型のオーケストレーションを可能にするものです。ソフトバンクとの協業を通じ、rAppとAIワークロードがどのように調和してオーケストレーションされ、新たな効率性と自動化を実現できるかを示しています」


■エリクソンについて
エリクソンの高性能なネットワークは、毎日何十億人もの人々にコネクティビティを提供しています。エリクソンは150年にわたり通信テクノロジー開発のパイオニアであり続け、通信事業者や企業にモバイル通信とコネクティビティのソリューションを提案しています。お客様やパートナーとともに、エリクソンは未来のデジタルな世界を実現します。
www.ericsson.com

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