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東日本大震災の孤児遺児の支援を目的とした「全音楽界による音楽会」が13回目の開催。子どもたちへの支援を実現

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株式会社キョードーメディアス


3月11日、「第13回『全音楽界による音楽会』3.11 チャリティコンサート」が東京・サントリーホールで開催された。2011年3月11日に発生した東日本大震災の被害状況を見た三枝成彰、湯川れい子、コシノジュンコ、林真理子らが、「何か自分たちに出来ることはないか?」という思いで、趣旨に賛同し、ボランティアで出演するアーティスト、オーケストラの有志メンバー、関係各団体の協力のもと、同年4月20日にチャリティコンサートを開催したのが始まりだった。
コンサートの入場料は無料、入場時に一人につき1万円以上の寄付金を寄付するというシステムで、アーティストたちもこの趣旨に賛同し、無償で出演。経費以外の寄付金は全て「公益社団法人3.11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構(3.11塾)」を通じて、東日本大震災で被災した子どもたちを支援するための資金に充てられる。

開演前に、発起人である三枝成彰、湯川れい子、コシノジュンコに加え、出演者のジョン・健・ヌッツォが囲み取材を行い、本チャリティーコンサートへの想いを語った。




三枝成彰(発起人/プロデューサー)
「このチャリティコンサートですが、会場のサントリーホール、出演者、我々スタッフももちろんボランティアです。15年続けてくださいまして本当に感謝しております。皆さんのおかげだと思っております。震災で親を亡くされた子どもたちの親に我々がなれるわけではありませんが、遠くの知り合いのおじさんとおばさんという感じでサポートできたらいいなと思いまして始めました。3.11塾の卒業生でお医者さんになっている人が2人、パイロットになってる人が1人、今日話している新沼実歩さんはシドニーでサイバーセキュリティーの勉強をしてらっしゃいます。それぞれいい仕事に就かれていて良かったなと思います」

湯川れい子(発起人/プロデューサー)
「15年というと随分長い間やってきてるような気がしますけど、この『全音楽界による音楽会』は年に一回ですから、15年といってもものすごく大変な思いをしてきたという感じはしておりません。三枝さんはクラシックの世界の方で、私はポップス、歌謡曲のほうにまたがっているものですから、そういう世界から熱心に出演していただく方がいらして、頭が下がります。私自身、そこに携わらせていただいて音楽を聞かせていただけるだけでも幸せを感じています。そういうコンサートですから15年が長かったような、あっという間のような感覚です」

コシノジュンコ(発起人)
「震災が起こった時、私たちに何かできることがあるんじゃないかと思いまして、三枝さんに相談しました。私は合唱団の団長をしておりますし、三枝さんも湯川さんも合唱団に関わっておられますので、集まれば何かできると思いました。これが15年続いているということは素晴らしいことだと思いますし、どこまで続くかという先は決めてませんが、出来るだけ実績を残していきたいと思いますし、今後、何があるか分かりませんけれど、この経験は大きいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします」

ジョン・健・ヌッツォ(テノール歌手)
「僕も初回から出演させていただいております。ありがとうございます。震災の後、山本リンダさんやジュディ・オングさん、橋幸夫さんと一緒に慰問に回っていました。ミニバンに乗って移動していたのですが、木の上に船があったりして、『ウソ!?』って思うような光景が広がってきて驚いたのを覚えています。そういう被災に遭った場所で「アヴェマリア」「アメイジンググレイス」を歌ったりしました。実は僕の父は三沢にある米軍基地の先生(医者)だったので、盛岡とか福島とかに縁があったりするんですけど、いつもドライブしていたところがひどい状況になっていました。その後、三枝先生や林真理子さんと一緒に被災地に行くことができて、子どもたちに歌のほかに英語を教えたりして、『英語ができると世界へ行けるよ』って伝えて、将来の選択肢の一つとしてそういうことも教えてあげられたことも良かったかなと思っています。いつも思うのは、人って強いなってことです。こちらがいろんなものを持っていくのに、最後に『わざわざ来てくれてありがとう』ってみかんをいっぱいくれたりするんです。僕は自分ができること、音楽で元気を届けることをこれからもしていきたいと思っています」


コンサートの進行役でもある総合司会は、今年も露木茂と永井美奈子が担当。冒頭で、司会の2人があいさつを行い、露木が「犠牲になられました1万8,000人を超える方々に黙祷を捧げていただきたいと思います」と伝え、観客も起立し黙祷を捧げた。主催者を代表して湯川れい子が本公演の趣旨などを改めて説明し、「寄付金は全額、孤児・遺児の支援に充てさせていただきます。ご協力いただきました各社、そして全出演者の皆様、ご来場いただきましたすべてのお客様に心から感謝申し上げます」と感謝の気持ちも伝えた。
ここで、3.11塾生の新沼実歩さんが登壇し、スピーチを行った。「新沼実歩と申します。私は東日本大震災で両親、祖父母を亡くしました。それでも今日ここに立てているのは多くの温かいご支援のおかげです。正直申し上げると、家族の死という喪失があったからこそ、たくさんの方に支えていただき、それによって見えるようになった景色がありました。3.11塾のおかげでアメリカ留学という、自分ひとりでは決して届かなかった夢に挑み、貴重な経験をすることができました。ありがたさと同時に、自分だけがこんな経験をさせていただいていいのだろうかと申し訳なさを感じることもありました。でも、その思いがあったからこそ、支えてくださった皆さんに胸を張れる自分でいたいと願い、努力を続けることができました。そしてある時、こう思ったのです。『支えてくださった方が喜んでくださるのは、私が前へ進もうとする姿なのではないだろうか』と。今年の4月からはオーストラリアの大学院でサイバーセキュリティーを学ぶ予定です。15年前に失ったものは戻りませんが、ここまで導いてくださった全ての方々の感謝を胸に、これからも前に進み続けます。そしていつか、今度は私が誰かへ恩送りをしていきたいと思っております。このたびは、このような場所でお話をさせていただき本当にありがとうございました」




そしていよいよコンサートがスタート。オープニングを飾ったのは、中川翔子。昨年双子を出産した中川は「綺麗ア・ラ・モード」を力強く、明るく歌唱。続いて、ソプラノ歌手の桜井万祐子がビゼーの歌劇『カルメン』より「ハバネラ」を、テノール歌手の樋口達哉がレオンカヴァッロの歌劇『道化師』より「衣装をつけろ」を歌唱し、厳かな雰囲気に。松本伊代は代表曲「センチメンタルジャーニー」でポップな世界観を作り、クミコは美輪明宏の「ヨイトマケの唄」をカバーし、歌詞に込められた強いメッセージをしっかりと届けた。
序盤からジャンルの枠を超える歌手、アーティストが登場したが、本コンサートは、中川翔子やクミコをはじめ、南こうせつ、稲垣潤一といったポップス系アーティストと、上野耕平(サクソフォン)、coba(アコーディオン)といったミュージシャン、ジョン・健・ヌッツォ(テノール)、桜井万祐子(ソプラノ)、樋口達哉(テノール)、村松稔之(カウンターテナー)、笛田博昭(テノール)、小林沙羅(ソプラノ)といったクラシック系歌手、仲道郁代(ピアノ)、熊本マリ(ピアノ)、横山幸雄(ピアノ)、大谷康子(ヴァイオリン)らクラシック系演奏会が出演。さらには、湯川れい子が団長を務める「東京女声合唱団」、コシノジュンコが団長の「神楽坂女声合唱団」、三枝成彰が団長の「六本木男声合唱団ZIG-ZAG」といった合唱団も出演した。コンサートマスターの永峰高志(元NHK交響楽団)らによる「3.11チャリティコンサート有志オーケストラ」が演奏し、ポップス系の指揮を渡辺俊幸、
クラシック系の指揮を三ツ橋敬子が務めた。
仲道郁代はシューマンの「子供の情景」より「見知らぬ国々と人々のこと」、熊本マリは三枝成彰の「鳩」などを演奏し、ジョン・健・ヌッツォは本コンサートではお馴染みとなったプッチーニの歌劇『トゥーランドット』より「誰も寝てはならぬ」を披露して、その伸びやかな歌声で会場を盛り上げた。さらに、林芳正総務大臣は、オーケストラの指揮者として、ベートーヴェンの交響曲第五番「運命」の第1楽章を演奏した。南こうせつは「銀色のオルゴール」を、宮城出身の稲垣潤一は「unlimited」を歌唱し、今回のラストは六本木男声合唱団ZIG-ZAGによる「民衆の歌が聞こえるか?」で締めくくった。




全出演者の歌唱・演奏が終わった後、発起人の三枝、林、湯川、コシノらが再びステージに登壇し、今回の寄付金の総額が1912万368円(3月11日19時30分の時点での募金額)にのぼったことを発表された。


ジャンルを越えた音楽のチカラを!
第13回「全音楽界による音楽会」3.11チャリティコンサート
公益社団法人3.11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構03-3584-1608(10:00~18:00/平日のみ)
主催/第13回「全音楽界による音楽会」3.11チャリティコンサート実行委員会
(公益社団法人3.11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構、エンジン01文化戦略会議)
公式ホームページ http://www.311juku.jp/311charityconcert/


(広報:キョードーメディアス)

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