2024年7月~11月 開催場所/大間崎(青森県大間町)
大間埼灯台利活用コンソーシアムは、今年度、日本財団「海と灯台プロジェクト」の助成制度「新たな灯台利活用モデル事業」の採択を受け、大間崎の沖合の無人島・弁天島にある「大間埼灯台(しろくろ灯台)」を観光資源として活用する道を探るため「本州最北端リブランディング事業」を開始。漁船での灯台ウォッチングクルーズや灯台グッズの開発、イベント「突端フェス」の試験実施という3つの検証事業とともに、大間埼灯台の多面的な価値を掘り起こす調査事業を行いました。文献調査に加え、幅広い関係者へのヒアリングの結果、大間埼灯台を支えてきた熱い思いの人々の存在が明らかになりました。
この事業は、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として、灯台を中心に地域の海の記憶を掘り起こし、地域と地域、異分野と異業種、日本と世界をつなぎ、新たな海洋体験を創造していく「海と灯台プロジェクト」の助成を受けて実施いたしました。
3つの検証事業に関するリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002905.000077920.html
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/77920/3169/77920-3169-163e17a54395553ddd5cba7e43358f7a-816x544.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
撮影:津軽海峡フェリー株式会社 清水祐大さん
調査概要
1.大間埼灯台の基礎的調査
協力者:青森海上保安部、公益社団法人燈光会
・資料や文献などの収集とヒアリング
・大間埼灯台の勤務経験者へのインタビュー
2.大間埼灯台の周辺状況と多面的な価値調査
対象:大間町、弁天神社氏子、漁業者、津軽海峡フェリー(株)、海鳥専門家
・気象、周辺環境などに関わる資料の収集、ヒアリング、インタビュー
人気マグロ漁師兄弟には、しろくろ灯台への溢れる思い出があった!
菊池正義さん(写真右)は、2024年豊洲初競りの一番マグロを仕留めた漁師。兄の菊池武一さん(写真左)も何度もメディアに登場している人気マグロ漁師。2人の祖父である菊池政二さん(故人)は、1958(昭和33)年から灯台管理が無人化される1991(平成3)年まで、「用弁者」として灯台守たちを支え続けた人でした。「海上保安庁からの感謝状は、山のようにあるよ」と武一さん。職員たちが交代する際の陸と島の行き来はもちろん、急病人が出た時は夜にも船を出したり、人命救助に当たることもありました。少年時代の菊池兄弟にとっては、祖父母のいる弁天島がスペシャルな遊び場。浜で泳いだり官舎の風呂に入れてもらったり。武一さんが成人してからは、高齢となった政二さんを手伝い、視察に訪れた海上保安庁長官を、政二さんの代わりに弁天島に乗せていったことも。島でのじーちゃんの暮らしや灯台の思い出が溢れ出てきます。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/77920/3169/77920-3169-dc461ce1cdde1a5b58fc409c3d64cdd4-774x518.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
戦禍をくぐりぬけて照らし続けたフレネルレンズを、大間に残したい!
大間埼灯台が初点灯した1921(大正10)年から1999(平成11)年まで使用されていた投光器と付属品が、北通り総合文化センター「ウイング」(大間町大間字内山48-164)に展示されています。第四等水銀槽回転式フレネルレンズ。約31km先まで光が届きました。太平洋戦争の末期には米軍艦載機の18回にわたる反復攻撃を受けて大破、さらに十勝沖地震によって壊滅的な被害を受け再構築された大間埼灯台ですが、レンズは無傷で働き続けました。
役目を終えたこのレンズは公益社団法人燈光会の所有となり、島根県の灯台の展示室に輸送されることが決まっていたとのこと。そのレンズをなんとか地元大間に残したい!と動いた人がいました。海上保安庁OBの工藤竹美さん(故人)。大間埼灯台の勤務経験があり、定年退職後にも大間町に留まり民宿を営んでいた方です。第二管区海上保安部にも直談判し、かくしてレンズは燈光会からの貸与という形で再び大間に。工藤さん自らがトラックで第二管区のある塩釜まで受け取りに行ったそうで、工藤さんは「伝説の海保OB」と呼ばれています。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/77920/3169/77920-3169-1e93f85b544959f92def45bcba9c16bf-1684x1103.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
大間埼灯台をめぐる地元ならではのストーリーを、クルージングガイドに生かす
1982(昭和57)年から4年間、初任地として大間埼灯台に勤務していた海上保安庁OBの中川隆司さんが、近隣のむつ市在住であることもわかり、当時の貴重なエピソードと大間埼灯台100周年の折の熱い思いを伺うことができました。
今年度、検証事業として取り組んだ灯台ウォッチングクルーズでは、調査事業で掘り起こした大間埼灯台ならではのストーリーをもとにコースを設定したり、ガイドに生かすことができました。灯台をめぐる人々の思いやエピソードは、貴重な地域資源。最大限に活用しつつ、「日本で一番おもしろい灯台クルーズ」を目ざして、来年度、さらなる磨き上げに取り組む予定です。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/77920/3169/77920-3169-4be3f510136e40dddd23e23b9282da07-2243x619.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
<団体概要>
団体名称:大間埼灯台利活用コンソーシアム
URL:https://yproject.co.jp/new/shirokuro/
活動内容 :大間埼灯台の価値を多面的に調査し顕在化させ、観光資源としての新たな活用法を見出し、持続可能な事業として実施できる体制の構築を目指す。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/77920/3169/77920-3169-81f73426c7395f5189cd8540d2cd7fba-371x131.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
海と灯台プロジェクト 新たな灯台利活用モデル事業
日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として、灯台を中心に地域の海の記憶を掘り起こし、地域と地域、異分野と異業種、日本と世界をつなぎ、新たな海洋体験を創造していく「海と灯台プロジェクト」。その取り組みのひとつである「新たな灯台利活用モデル事業」は、灯台の様々な利活用モデルを創出することで、灯台の存在意義を高め、灯台を起点とする海洋文化を次世代へと継承していくことを目的としています。
海と日本プロジェクト公式サイト https://uminohi.jp/
海と灯台プロジェクト公式サイト https://toudai.uminohi.jp/
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本州最北端の島にある「大間埼灯台」の多面的な価値を調査 灯台に熱い思いを寄せるマグロ漁師兄弟や伝説の海上保安庁OBがいた!
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