おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

mixi2が生成AIに対するポリシーを発表 トレーニング活用や外部クローリングを認めず

 2024年末にサービス開始した、招待制の短文投稿型SNS「mixi2」が、1月14日に「よくある質問」を更新。

 「生成AIに対するポリシー」と題し、mixi2上に投稿されたイラスト創作物を、生成AIモデルのトレーニングに活用しない方針を明らかにしました。

  •  「生成AIに対するポリシー」で公開された声明は以下の通り。

    「多くの創作者の方がSNSを通して活動を行っていることや、生成AIのトレーニングによる権利侵害に懸念を抱いていることを理解しております。
    例えばmixi2が、mixi2上に投稿されたイラスト創作物を生成AIモデルのトレーニングに活用し、それを利用した新たなイラストコンテンツを生成するプロダクトを提供することはありません」

     また、利用規約内においても、第三者によるクローリングやスクレイピングなどの行為を禁止しており、無断学習に徹底抗戦の構え。

     同じような性質を持つ短文投稿型SNS「X」においては、独自の対話型AIである「Grok」が導入されており、画像を含む投稿データを、AI学習に用いられることが利用規約で明示されています。もちろん、これを設定でオフにすることも可能。

     一方で、第三者による利用については対策が講じられており、もし仮に利用できたとしても、APIの利用料が非常に高額(Enterprise版は月額4万2000ドル=約650万円)なため、なかなか手が出せるものではありません。

     分散型SNS「Bluesky」では、2024年11月にアーティストやクリエイターの作品に対して、生成AI学習に利用しないことを明言。ただしAPIを通じて、第三者によるクローリングやスクレイピングは行えるようになっています。

     生成AIは、今後社会に必要不可欠な技術ではあるものの、法整備の不足やデータの無断利用など、様々な問題をはらんでおり、いまだ発展途上。SNSにおいては、生成AIをどう取り扱うか?が、利用者の信頼を得るカギとなりそうです。

    <参考・引用>
    mixi2「生成AIに対するポリシーについて
    Bluesky・2024年11月16日投稿

    (山口弘剛)

    あわせて読みたい関連記事
  • サクラクレパス、スペイン展示の販促物は生成AI作成と確認 チェック体制の不備を説明
    インターネット, 社会・物議

    サクラクレパス、スペイン展示の販促物は生成AI作成と確認 チェック体制の不備を説…

  • サクラクレパス、AI疑惑の海外販促物問題で第1報 ロゴ違反など判明し撤去へ
    インターネット, 社会・物議

    サクラクレパス、AI疑惑の海外販促物問題で第1報 ロゴ違反など判明し撤去へ

  • 姉から送られてきた「愛猫の謎宗教画」が神々しすぎる 新たな神の誕生に「入信します」の声続出
    インターネット, おもしろ

    姉から送られてきた「愛猫の謎宗教画」が神々しすぎる 新たな神の誕生に「入信します…

  • 「カクヨム」短期間の大量投稿に注意喚起 背景にAI生成作品の急増か
    インターネット, 社会・物議

    「カクヨム」短期間の大量投稿に注意喚起 背景にAI生成作品の急増か

  • 集英社、生成AIによる権利侵害へ厳正対応を表明 Sora2公開後の「類似映像大量発生」を受け
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    集英社、生成AIによる権利侵害へ厳正対応を表明 Sora2公開後の「類似映像大量…

  • AIで生成されたフェイク動画
    インターネット, 社会・物議

    一瞬本物かと……有名人の顔と声までAIで再現!進化する投資詐欺の実態とは

  • これは「ワンピース」では……?My Nintendo Storeの怪しすぎるSwitchゲームが話題
    ゲーム, ニュース・話題

    これは「ワンピース」では……?My Nintendo Storeの怪しすぎるSw…

  • 「mixi2」PCブラウザ版が提供開始 一部機能に限定も利便性向上
    インターネット, サービス・テクノロジー

    「mixi2」PCブラウザ版が提供開始 一部機能に限定も利便性向上

  • mixi2にブラウザ版が登場?エイプリルフール企画に見せかけ本当に開発中
    インターネット, サービス・テクノロジー

    mixi2にブラウザ版が登場?エイプリルフール企画に見せかけ本当に開発中

  • mixi2が無料で公式認証バッジを導入 条件に「Xのフォロワー数が約5万人以上」
    インターネット, サービス・テクノロジー

    mixi2が無料で公式認証バッジを導入 条件に「Xのフォロワー数が約5万人以上」…

  • 山口 弘剛‌Writer

    記事一覧

    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • 長州力が“大物”と対戦?カーテン相手に「かかってこい!」と意気込むも、試合中(つけおき中)にまさかの爆睡
    エンタメ, 芸能人

    長州力が“大物”と対戦?カーテン相手に「かかってこい!」と意気込むも、試合中(つ…

  • BOSSが大相撲とコラボ 「両国ブレンド」の微糖缶「土俵際の底力」発売へ
    商品・物販, 経済

    BOSSが大相撲とコラボ 「両国ブレンド」の微糖缶「土俵際の底力」発売へ

  • 「本屋で、夜明けだ。」 紀伊國屋書店新宿本店が初のオールナイトフェス「KINOFES 2026」開催
    企業・サービス, 経済

    「本屋で、夜明けだ。」 紀伊國屋書店新宿本店が初のオールナイトフェス「KINOF…

  • Netflixシリーズ「イクサガミ」シーズン2制作決定 世界を熱狂させた“侍バトルロワイヤル”が再び
    TV・ドラマ, エンタメ

    Netflixシリーズ「イクサガミ」シーズン2制作決定 世界を熱狂させた“侍バト…

  • 大阪王将が餃子の皮から生まれたドーナツ「ぎょーナツ」発売 まさかの「餃子味」も
    商品・物販, 経済

    大阪王将が餃子の皮から生まれたドーナツ「ぎょーナツ」発売 まさかの「餃子味」も

  • 「『刀剣乱舞 ONLINE』 鶴丸国永の恵方巻」
    商品・物販, 経済

    ファミマ、2026年恵方巻に「刀剣乱舞」再臨 鶴丸国永をイメージ

  • トピックス

    1. 「LINEグループ作成」を要求する詐欺メールに注意 海外のサイバー監視が日本向け攻撃を警告

      「LINEグループ作成」を要求する詐欺メールに注意 海外のサイバー監視が日本向け攻撃を警告

      海外のサイバー脅威情報を発信する「Hackmanac」が12月19日、日本国内の複数の組織を標的とし…
    2. 電話対応の様子(NORAD Tracks Santa Newsroom)

      NORAD、サンタ追跡作戦に万全の体制 即時追跡方針を強調

      米国防総省は、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)による重要ミッション「サンタ追跡作戦」を、2025…
    3. Google、ダークウェブレポートを終了 実用的な対処支援へ重点移行

      Google、ダークウェブレポートを終了 実用的な対処支援へ重点移行

      Googleは12月16日、個人情報がダークウェブ上に流出していないかを確認できる「ダークウェブ レ…

    編集部おすすめ

    1. 「漆黒の指輪」は実在したものの……サン宝石、カプセルトイ「中二病が疼くリング」の“誇大表現”を謝罪

      「漆黒の指輪」は実在したものの……サン宝石、カプセルトイ「中二病が疼くリング」の“誇大表現”を謝罪

      アクセサリーや雑貨の販売で知られる「サン宝石」は12月16日、同社が展開するカプセルトイ「中二病が疼くリング」について、公式サイトおよびSN…
    2. 雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく

      雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく

      国土交通省と気象庁は12月16日、雨や洪水などの危険を伝える「防災気象情報」について、2026年(令和8年)の大雨シーズンから新たな運用を始…
    3. コミケの名物現象がまさかのグッズ化 「食べられるコミケ雲(わたあめ)」爆誕

      コミケの名物現象がまさかのグッズ化 「食べられるコミケ雲(わたあめ)」爆誕

      夏コミ名物、会場の熱気と参加者の汗が昇華して天井付近に発生するという伝説の現象「コミケ雲」。まさかそれを口にできる日が来るとは、誰が想像した…
    4. Reactに「CVSS 10.0(最高)」の脆弱性 IPAが注意喚起

      Reactに「CVSS 10.0(最高)」の脆弱性 IPAが注意喚起

      情報処理推進機構(IPA)は12月10日、多くのウェブサービスで使われている開発技術に重大な問題が見つかり、国内でも悪用したとみられる攻撃が…
    5. ライバー事務所4社に公取委が注意 「移籍しづらい」契約に懸念

      ライバー事務所4社に公取委が注意 「移籍しづらい」契約に懸念

      ライブ配信アプリ「Pococha(ポコチャ)」で活動するライバーをサポートしている事務所4社が、所属ライバーの“退所後の活動”を不当にしばっ…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト