法人会員向けに与信管理クラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本太一、以下リスモン)は、リスモン調べ「大阪・関西万博による景気動向」調査結果を発表いたしました。
調査の背景
1970年以来、大阪では55年ぶり2回目の開催となった「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」は、10月13日の閉幕まで約6か月間にわたり国内外から多くの来場者を集め、地域経済、観光、関連産業など幅広い分野に影響を与えました。今回、盛況のうちに幕を閉じた大阪・関西万博が、周辺経済にどのような影響を与えたのかを把握するため、関西圏の企業を対象にアンケート調査を実施しました。
◆「大阪・関西万博による景気動向」調査サマリー◆
万博開催による自社業績、変化なしが半数超
万博開催による自社業績への影響は、「変化なし」が55.3%、「良化」が37.0%となりました。
地域別「大阪府」、売上高規模別「5億円以上」の企業で業績良化の回答割合が高い結果に
大阪府では「良化」が42.3%、大阪府以外では30.6%となり、大阪府を中心に好影響が広がっています。また、売上高規模別での良化の回答割合は「5億円未満」が14.8%にとどまる中、「5億円以上50億円未満」58.8%、「50億円以上」78.1%となり、規模が大きい企業ほど経済効果を得られた傾向が顕著に表れました。
小売、建設、サービス業にプラス効果
業種別では「サービス業」「建設業」「小売業」で良化の回答割合が高く、来場者による消費拡大や周辺のインフラ整備・建設特需などが、業績を押し上げたと考えられます。
▼本調査は、「リスモン調べ」掲載サイトからもご覧いただけます。
https://www.riskmonster.co.jp/study/research/
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▼動画版はこちら 「YouTube リスモンちゃんねる」
https://youtu.be/oHn_Y05eY90
調査概要
・調査名称:「大阪・関西万博による景気動向」調査・調査方法:インターネット調査
・調査エリア:大阪府・京都府ほか4県
・期間:2025年10月31日(金)~11月5日(水)
・調査対象者:企業400社
・有効回答数:400サンプル
調査結果
(1)万博開催による自社業績、変化なしが半数以上大阪・関西万博の開催が自社業績にどのように影響したかを聞いたところ、「変化なし」が55.3%で半数以上、「良化」が37.0%という結果となりました。
地域別に「大阪府」と「大阪府以外」の企業を比較すると、「良化」では大阪府が42.3%、大阪府以外では30.6%となり、大阪府の方が11.7ポイント高い回答となっています。他方、「悪化」は大阪府が3.6%に対し、大阪府以外では12.8%となり、大阪府以外が9.2ポイント高い回答となっています。このことから、万博開催による経済的な恩恵は、関西圏全体に及んでいるものの、特に開催地である大阪府を中心に好影響が強く表れていることがわかります。
また、売上高規模別にみると、売上高規模が大きい企業ほど「良化」の回答率が高い傾向が顕著に表れています。これは、規模が大きい企業ほど万博関連事業との関係が深く、経済効果を直接的に得られた可能性が高いと考えられます。(図表A)
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/107/2438-107-5c962cf4942e122b1caf7c1000915113-786x324.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図表A
(2)小売、建設、サービス業に好影響が色濃く
業績の変化を業種別に集計したところ、「良化」割合が高い業種に、「サービス業」や「建設業」、「小売業」が挙げられます。
「サービス業」や「小売業」は、万博来場者によって生み出された消費や関連キャンペーンを通じ、売上が拡大し業績を押し上げたものと考えられます。「建設業」では、周辺の交通インフラ整備や、開催地の施設建設などの特需が業績に好影響をもたらしたとみられます。
その一方で、「卸売業」では、良化した企業もあるものの、悪化の回答が全体回答割合の2倍以上にのぼっています。このことから、一部の企業にはデメリットが生じていることが浮き彫りとなりました。(図表B)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/107/2438-107-578530f1c92dbf5b546dee14266f458c-750x423.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図表B
(3)今後の見通しには慎重な姿勢がみられる
今後の関西圏の景気見通しについて聞いたところ、「変化なし」が73.3%で最も多く、「良化」が12.3%にとどまっています。(1)の回答と比較すると、企業の回答は慎重な姿勢がうかがえます。
自社業績への影響毎に集計したところ、業績が「良化」した企業では、約2割が景気見通しも「良化」(21.6%)と回答しており、景気見通しが明るい傾向がみられます。他方、業績が「悪化」した企業では、過半数(58.1%)が景気見通しも「悪化」と回答しており、万博開催で業績改善が得られなかったことで、将来への不安が強く表れる結果となりました。(図表C)
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/107/2438-107-ada0ffab1665a91e20ac096172cda470-743x239.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図表C
総評
大阪・関西万博は、多くの来場者数を集め、盛況のうちに幕を閉じました。本調査の結果では、企業の4割近くが「業績が良化した」と回答するなど、万博そのものが成功しただけでなく、万博誘致の目的である地域経済の活性化にも一定の好影響を及ぼしたことから、成功と評価できるのではないでしょうか。一方で、万博の経済効果はすべての業種や企業に等しく及んだわけではなく、売上高規模が大きい企業や、特定の業種に偏りが生じていることがわかりました。また、万博により業績悪化企業では、さらなる悪化を予想する回答が多く、成功の陰には課題も残していることがうかがえます。
これらを踏まえ、万博跡地に予定されている統合型リゾート(IR)などの地域開発では、その恩恵がより広い地域、より多くの企業や人々に及ぶように計画されることを期待します。
▼本調査は、「リスモン調べ」掲載サイトからもご覧いただけます。
https://www.riskmonster.co.jp/study/research/
▼動画版はこちら 「YouTube リスモンちゃんねる」
https://youtu.be/oHn_Y05eY90
リスモン調べとは
リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまで企業活動関連の調査として「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しており、今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでいます。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/107/2438-107-cda2bbb3ef969064be49f9ea44719771-725x519.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]リスクモンスター株式会社
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しています。
リスモングループ会員数は、2025年9月末時点で14,710(内、与信管理サービス等8,072、ビジネスポータルサイト等3,034、教育事業等3,079、その他525)となっております。
【会社概要】
社名:リスクモンスター株式会社
本社所在地:東京都中央区日本橋2-16-5 RMGビル
代表取締役社長:藤本 太一
設立:2000年9月
上場区分:東証スタンダード市場(証券コード:3768)
HP:https://www.riskmonster.co.jp/























