「【新選組】発足期を支えた歴史的建築物『旧前川邸』東の蔵の修繕サポーター募集!」というプロジェクトが、9月1日よりクラウドファンディングサイト「Makuake」にて実施されています。豪雨により崩落した、蔵の屋根の修繕資金をつのるプロジェクトです。

 既に最初の目標金額500万円は突破していますが、予定の終了日2022年10月30日18時まで募集を行うため、リターンの追加が急遽行われています。

 リターン内容は、金額によって異なり、10月9日に開催される「旧前川邸での日本刀展示・講演会」への招待の他、復元に使用する瓦への名入れや、新選組をテーマにした漫画「風光る」の作者、渡辺多恵子先生によるポストカードのセットなどが用意されています。

銘板と門鑑入り特注瓦

ポストカード10枚セット

 「新選組屯所 旧前川邸」は、新選組発足期の聖地として知られる京都・壬生に位置し、かつて新選組の詰所や宿所として使用された建物。新選組総長・山南敬助の切腹が行われた場所であり、新選組の戦士たちが約2年間を過ごした場所でもあります。
 
 「旧前川邸」は、現在でも個人所有の住居として使用され、剣術の稽古が行われたとされる玄関土間部分のみが曜日限定で公開されています。

雨の日には剣術の稽古が行われたという玄関土間

 今回のプロジェクトで修繕が予定される「東の蔵」は、池田屋事件の発端になった、土方歳三による古高俊太郎への拷問が行われた歴史のある建築物です。

拷問に使われた縄は、本来荷物を昇降するためのもの

 以前から中を見学したいとの希望が多く、内部公開に向けて動き出した矢先に、2021年8月の豪雨によって屋根が崩落してしまったとのこと。

むきだしになった土台の土

 前川家の財力によって建築された「旧前川邸」。蔵の修繕には相当な費用を要するものの、可能な限り忠実に再現することを目指しているそうです。

素屋根が組まれた現在の東の蔵

情報提供:新選組屯所 旧前川邸