
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/135074/97/135074-97-f826571f66a3b734bf1ef53490eca865-1500x605.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
大阪市博物館機構では、2025年大阪・関西万博開催にあわせて、大阪市の6つの博物館・美術館の収蔵品200万点以上の中から、都市大阪の繁栄とともに先人たちが収集、継承してきた多岐に渡る資料・作品のコレクションを、各館20点、計120点の「大阪の宝」として選定しました。(※)
本展は、大阪歴史博物館の「大阪の宝」20点に加えて、とりわけ皆さんにご覧いただきたい所蔵品を学芸員が選りすぐり、5つのインデックスに分類してその意義と魅力をお示しするものです。大阪歴史博物館が考える「大阪の宝」は、大阪で生まれたり育ったり、あるいはここで暮らしたり活動した人たちがのこしてくれた「モノ」・「コト」たちです。それらがもつ多様な「顔つき」は大阪の特徴をさまざまな角度から照らし出してくれるとともに、未来への示唆を与えてくれます。
大阪での人間の活動が知られるのは三万数千年前から。海に面した地理的環境により、古くから国内外との往来が盛んだった大阪ならではの壮大な人間ストーリーを、当館の「大阪の宝」でぜひご堪能ください。
※6つの大阪市の博物館・美術館(大阪市立美術館・大阪市立自然史博物館・大阪市立東洋陶磁美術館・大阪市立科学館・大阪歴史博物館・大阪中之島美術館)の「大阪の宝」は、Webサイトで公開するほか、各館で順次展示をしています。
【URL】 https://dom.ocm.osaka/treasure/
展示構成と主な展示資料
第1章 都市の力アジア、そして世界に開かれた日本の玄関口としての役割を果たしてきた大阪。その立地の重要性から蓄積されてきた都市の「力」に注目します。
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(1)【大阪市指定文化財】 金箔桐文方形飾瓦 豊臣時代(16世紀末) 大阪歴史博物館保管 五七桐文に金箔をほどこした飾り瓦です。昭和46年(1971)に中央区森の宮遺跡の発掘調査で出土しました。出土した場所はJR森ノ宮駅の西側にあたり、大坂城内に存在した武家屋敷の跡地と考えられています。豊臣政権に従った全国の大名は大坂城内やその周辺に屋敷を設け、その屋根はきらびやかな金箔瓦で飾られていました。桐の文様は豊臣氏ゆかりのもので、屋敷の主が豊臣政権と深いつながりを持つことを示しています。豊臣時代に形作られた城下町が、現代の都市大阪の基礎となりました。
第2章 風土の力
大阪という土地の自然環境や立地条件、そこで積み重ねられた歴史や培われた文化が、多くの「宝」を生み出しました。
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(2)京屋唐箕(とうみ) 嘉永4年(1851) 大阪歴史博物館蔵(平野区画整理記念館寄贈)唐箕は風力によって穀物と塵芥(じんかい)を選別する農具で、本資料は大阪市平野区平野上町で使用されていたものです。「大坂農人橋 京屋七兵衛」「嘉永四年」の墨書があり、大坂農人橋(中央区)の農具商・京屋製とわかります。京屋の唐箕は西日本で用いられた唐箕の基本形と考えられ、近畿を中心に多く残っていますが、嘉永期の紀年銘をもつものは現状で唯一です。大坂の農具職人の技術力が農業に革新をもたらし、各地の風土を育みました。
第3章 芸術の力
大阪では古代よりさまざまな芸術が生み出され、都市と人びとに活力をもたらしてきました。
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(3)龍自在置物 穐山竹林斎(あきやま ちくりんさい)作 大正12年(1923) 大阪歴史博物館蔵(西條敏弘氏寄贈)穐山竹林斎(1891~1937)は大阪・粉浜(こはま)の彫刻家です。自在置物とは、龍や海老などの関節を自在に動かせる細工を施した工芸品です。堅牢な金属で作られているのと違い、同じ動きを木製品で実現するには構造上の工夫が必要でしたが、竹林斎は金属のワイヤーを内部に仕込む創意工夫によりこの難題を解決しました。竹林斎の優れた彫刻技術に大阪人らしい柔軟な工夫が加えられることで芸術に昇華された逸品です。
第4章 市民の力
大阪という都市の文化を創りあげたのは、まさに大阪に暮らし、大阪を愛した人びとでした。
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(4)【重要文化財】折式望遠鏡 江戸時代後期(19世紀) 大阪歴史博物館蔵(羽間平安氏寄贈) 大坂の天文学者、間重富(はざま しげとみ)(1756~1816)の息子・重新(しげよし)(1786~1838)が使った天体観測用望遠鏡です。文政6年(1823)にオランダから幕府に献上され、大坂で御用測量にあたっていた重新に貸し下げられました。間重富は大坂長堀の裕福な商家に生まれ、我が国で初めて西洋天文学による寛政暦法を完成させ、幕府の改暦に貢献しました。間家の観測資料は幕府天文方の資料が限られるなかで、江戸後期の天体測量資料として大変貴重です。
第5章 未来への力
人びとは技術と情熱を持って、当時の文化をさまざまな形で残してきました。未来への希望、特にこれからを生きる子どもたちに託した想いに触れる「宝」を紹介します。
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(5)【ユネスコ「世界の記憶」登録品】 朝鮮通信使御楼船図屏風 江戸時代 大阪歴史博物館蔵(辛基秀(シンギス)コレクション) 国際交流の玄関口・大阪は、江戸時代には幕府直轄都市として、正式な外交使節である朝鮮通信使を迎えました。一行は都市の賑わいや彼らを乗せて淀川を進む豪華絢爛な川御座船に強い印象を受けたと書き遺しています。本図は一行のうち従事官を乗せた中土佐丸です。当館所蔵の朝鮮通信使資料は生涯を通信使研究に捧げた辛基秀氏の収集品で、隣国同士の友好関係を示す貴重な歴史資料として世界史的にも注目される資料です。
開催概要
[表: https://prtimes.jp/data/corp/135074/table/97_1_db6f8291f9e5b08b8726acac8d5c74ed.jpg?v=202506060416 ]スペシャルコンテンツ「大阪の宝バーチャル体験展示室」
「大阪の宝 in 大阪歴史博物館」の展示品の中から、「大阪の宝」をより味わい深く鑑賞できるWebコンテンツを公開しています。社会科学習にも役立つコンテンツとしてもご利用いただけます。【URL】 https://dom.ocm.osaka/treasure/sp/
(1)「関ヶ原合戦図屏風」を大きくしてみよう・動かしてみよう
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[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/135074/97/135074-97-071d300d1660f5bc3e81a3a8969d0a2a-893x500.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【重要文化財】 関ヶ原合戦図屏風 右隻より 行軍する家康(部分) 江戸時代 大阪歴史博物館蔵(前田コレクション)
本資料は、慶長5年(1600)の関ヶ原合戦を前日と当日の二場面に分けて描いた最古の合戦図屏風です。「大阪の宝バーチャル体験展示室」では、このうち右隻の高精細画像を拡大してご覧いただけるほか、揖斐川を渡り本陣とした赤坂に向かう家康軍、石田三成が居る大垣城周辺の様子をアニメーションでお楽しみ頂けます。
「大阪の宝 in 大阪歴史博物館」の展示場では、右隻・左隻を展示するほか、モニターで高精細画像をご覧いただけます。
(2)「明王贈豊太閤冊封文(みんおうぞうほうたいこうさくほうぶん)」を読んでみよう
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【重要文化財】 綾本墨書 明王贈豊太閤冊封文 文禄5年(1596) 大阪歴史博物館蔵
本資料は文禄5年(1596)、「文禄の役」の講和交渉に際し、明(中国)皇帝から豊臣秀吉に贈られた国書です。「大阪の宝バーチャル体験展示室」では、資料を見ながら現代語訳の朗読を聴くことができます。
(3)「大塩焼図(おおしおやけず)」と「出潮引汐奸賊聞集記(でしおひきしおかんぞくもんしゅうき)」で大塩の乱ゆかりの地を見てみよう
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[画像12: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/135074/97/135074-97-2a59c27fd475368ba6f28757cde83ee4-800x597.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
出潮引汐奸賊聞集記 江戸時代 大阪歴史博物館蔵
大塩勢が炎の中を行軍する図は大塩平八郎の乱の様子として、教科書などでもおなじみですが、これは大塩の与力時代の仕事ぶりから、乱を起こして処刑されるに至るまでの聞き書きを集めた冊子「出潮引汐奸賊聞集記」の挿絵です。「大阪の宝バーチャル体験展示室」では、この冊子の挿絵とともに、大塩の乱ゆかりの地を、江戸時代の絵図「大塩焼図」と現代地図の上で確認できます。
関連行事
(1)16mmフィルム〈表情1970〉 デジタルリマスター上映会~カプセルに封印された昭和の記録、甦る20世紀の日常~
日時 :令和7年9月15日(月・祝)13:30~14:45(13:00から4階受付にて整理券配布)
内容 :タイム・カプセルEXPO’70に収納するため製作された映画を16mmフィルムからデジタル化し
て上映します。人びとの営み、政治、文化、芸能、民俗…60年代~70年代を中心に日本のさ
まざまな断面を捉えた貴重な記録映像をご覧いただけます。
会場 :大阪歴史博物館 4階講堂
定員 :250名(事前申込不要、当日先着順)
参加費:無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です)
(2)わくわく子ども教室「金箔瓦をつくろう、郷土玩具であそぼう」
日時 :令和7年9月21日(日) 13:30~15:30 (13:00から4階にて受付)
内容 :豊臣期の金箔瓦の複製を粘土で作る体験ができます。また、大阪の郷土玩具の複製品で遊んで
頂けます。
会場 :大阪歴史博物館 4階第1研修室、第3会議室
対象 :小・中学生
定員 :10組(保護者同伴可、要事前申込)
※小学校4年生以下は必ず保護者が同伴してください。
※1組1家族まで
参加費:500円
(3)フィールドワーク「朝鮮通信使と大坂」
日時 :令和7年10月5日(日) 12:00~16:00
内容 :朝鮮通信使一行が立ち寄ったゆかりの地を、クルーズ船での遊覧もまじえながら巡ります。
集合 :OsakaMetro長堀鶴見緑地線 ドーム前千代崎駅1番出口前
コース:(乗船)大阪ドーム千代崎港出航→木津川水門→大浪橋→大正橋→大渡橋→昭和橋→越中橋→
錦橋→栴檀木橋→天満橋→(下船)中之島ローズポート港(徒歩)→北御堂ミュージアム
案内 :大澤 研一(大阪歴史博物館 館長)
定員 :40名(要事前申込)
参加費:728円
※詳細につきましては、後日、当館ホームページ等にて、ご案内します。
【URL】 https://www.osakamushis.jp/
取材について
取材をご希望の場合は、事前に下記担当までご連絡ください。(連絡先)大阪歴史博物館 企画広報課
電話 06-6946-5728 ファックス 06-6946-2662