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岡山県が生産量の約95%を占める酒米「雄町」は、1859年(安政 6 年)に備前国上道郡高島村字雄町(現岡山市 中区雄町)の農家が発見した酒米で、栽培が難しく一時生産量が激減したことから幻の酒米と呼ばれています。酒蔵の根強い要望により再び生産量が回復し、最近では雄町の酒を愛するオマチストと称するファン層があらわれるほどの人気ぶりです。150年以上もほぼ絶えることなく栽培され、交配されずに純血を保っている酒米は全国でも珍しく、「山田錦」や「五百万石」は「雄町」の血統を引き継いだ品種となっています。
今回で3回目の開催となる「岡山蔵元大集結」では、『雄町の酒の魅力を米作りから考える』をテーマに、雄町の生産者から、まめ農園 目黒貴之氏、穂々笑ファーム 堀内由希子氏、蔵元の杜氏からは、十八盛酒造 石合敬三氏、辻本店 辻麻衣子氏、落酒造場 落昇氏が登壇し、トークセッションが行われました。その後、岡山県内 14 蔵による試飲会が開かれ、約200名の酒類流通関係や料飲店等の方が蔵元からの説明を聞いたり情報交換したりしながら、岡山の日本酒を愉しみました。
また、雄町サミットでは、第一部で酒販・酒造関係者や料飲店といった酒類業界限定の唎き酒会。第二部で、審査委員長を務めた日本酒造組合中央会 理事 宇都宮仁氏による歓評会発表/講評並びに西麻布EUREKA！オーナー千葉麻里絵氏を加えた講演会が行われました。第三部の試飲懇親会では、優等賞を受賞した酒蔵や生産者からのご挨拶などが行われる中、参加者は、審査会に出品された125蔵、221点ものバラエティに富んだ雄町の味わいを愉しみ、親睦を深めました。第15回雄町サミットは昨年を上回る延べ1,000名が参加し、イベントは大盛況で幕を閉じました。
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審査委員長 宇都宮仁氏のコメント
審査を始めてから3年になりますが、生酒のフレッシュ感が以前よりもいいものが出るようになりました。また近年では、生酛、山廃での素晴らしいお酒がでてきたと感じています。
雄町は8月下旬に花が咲くお米。非常に溶けやすい性質があり、特に生酛、山廃といった低温で長期に育成期間が必要なお酒に向いている米として知られてきました。実力を発揮するお酒が出てきていることを審査委員一同、非常にうれしく思っています。綺麗な味わいになっている受賞酒を楽しんでいただきたいと思います。
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（審査委員長 宇都宮仁氏）
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最優等賞に選ばれた（左から）雄東、望bo:、鍋島
