
クラスメソッド株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:横田聡、以下 クラスメソッド)は、Anthropic社のAIエージェント駆動型コーディングツール「Claude Code」の活用を体系化・効率化するフレームワーク「Tsumiki(積み木)」を本日よりオープンソースとして公開いたします。
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■公開の背景と課題
昨今、AIを活用した「Vibeコーディング」(AIに自然言語で指示を出してコードを生成する開発手法)により、プログラミング経験の浅い方でも簡単にシステムを作れる時代となりました。しかし、企業の開発現場では以下のような深刻な課題が顕在化しています。
・「思った通りに実装されていない」 - 仕様の曖昧さによる手戻りの多発
・「動くけど、おそらく保守が難しい」 - テスト不足による技術的負債の蓄積
・「簡単なデモには活用できるが、本番は怖い」 - 品質保証プロセスの欠如
クラスメソッドは過去12ヶ月間、40社以上の顧客企業とAIを活用した開発を実践する中で、これらの課題を解決するには「AIの賢さを追求」するだけではなく、「開発プロセスの規律」が不可欠であることを見出しました。
また、Claude Codeの活用実績を通じて、多くの企業から以下のようなニーズが寄せられました。
・「テスト駆動開発(TDD)の体系的な実践方法を活用したい」
・「チーム全体で標準化されたワークフローを構築したい」
・「品質を保証しながらAIを活用した開発プロセスを確立したい」
・「個人のプロンプトスキルの格差を解消したい」
これらのニーズに応えるため、クラスメソッドがAI支援型のテスト駆動開発により蓄積したノウハウを体系化し、フレームワークとして公開することといたしました。
■Tsumikiの概要と特長
Tsumikiは、AI支援型のテスト駆動開発(AITDD:AI-assisted Test-Driven Development)という新たな開発手法を通じて、「仕様書ファースト」「テストファースト」「品質ファースト」の原則に基づいた、本番環境で信頼できるシステム構築を実現します。
「動くコード」の生成にとどまらず、「仕様が明確で、テストで保護され、保守可能な本番品質のシステム」をAIの力を最大限に活用しながら効率的に構築することを可能にします。
Tsumikiの位置付け
AI駆動開発のエコシステムにおいて、Tsumikiは以下の階層に位置します。
Claude(AIモデル)→ Claude Code(ミドルウェア)→ Tsumiki(フレームワーク)→ 業界テンプレート → 個別アプリケーション
Tsumikiは、Claude Codeの強力な機能を実務レベルで活用するための橋渡し役として機能します。
AITDDと従来のAI活用開発との違い
AITDDは、従来のテスト駆動開発(TDD)にAI技術を組み合わせ、開発効率を向上させる手法です。
基本的な開発サイクル
要件展開 → 設計 → タスク分割 → TDD実装
(要件定義→テストケース作成→Red→Green→Refactor→Verify)
拡張TDDサイクルの特徴
・Red(テスト作成): まず「あるべき動作」をテストとして定義
・Green(実装): AIがテストを満たす最小限のコードを生成
・Refactor(改善): AIがコードを読みやすく最適化
・Verify(検証): 実装が要件を満たしているかAIが最終確認
従来のAI活用開発との違い
Tsumikiは、単にAIがコードを生成するだけでなく、以下の点で品質を保証します。
・仕様書の自動生成と管理:要件を明文化し、実装との整合性を保証
・コードレビューの自動化:AIによる客観的な品質評価
■Tsumikiの主要コンポーネント
Tsumikiは以下の主要コンポーネントで構成されています。
1.Kairo(回路)コマンド群: 要件展開から実装までの包括的な開発フローを提供
・要件展開、設計、タスク分割、実装の自動化
・一貫したプロセス管理
2.TDDコマンド群: テスト駆動開発の各ステップをAIが支援
・Red-Green-Refactor-Verifyサイクルの実践
・品質基準に基づく自動判定
3.統合ワークフロー
・複数のコマンドを組み合わせた開発プロセスの自動化
・AITDD専用コマンドセット(/kairo-*シリーズ, /tdd-*シリーズ)
■公開情報
リポジトリ:https://github.com/classmethod/tsumiki
ライセンス:MIT License(商用利用可能)
■今後の展望
Tsumikiは、業界別テンプレートへの拡張も予定しており、金融、ヘルスケア、製造、小売など、各業界の特性に応じた専門的なテンプレートを順次提供してまいります。
【クラスメソッドについて】
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クラスメソッド株式会社は、アマゾン ウェブ サービス(AWS)をはじめ、データ分析、モバイル、IoT、AI/機械学習など、クラウドネイティブな技術領域を中心に、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する技術パートナーです。
AWS支援では、2015年から継続して最上位パートナーに認定され、これまでに国内の最優秀パートナーを表彰する「AWSコンサルティングパートナー・オブ・ザ・イヤー」を4度受賞。2022年にはグローバル最優秀パートナーとして「SI Partner of the Year」を受賞、翌2023年にもファイナリストとなり、名実ともに世界トップクラスのAWSパートナーです。 これまでに支援してきた企業は約5,000社、管理・構築を支援したAWSアカウント数は累計35,000件以上にのぼります。エンジニアによる技術発信文化にも力を入れており、オウンドメディア「DevelopersIO」では5万本を超える技術記事を公開。また、技術者向けナレッジ共有プラットフォーム「Zenn」も運営し、技術コミュニティの発展にも貢献しています。 「すべての人々の創造活動に貢献し続ける」という理念のもと、お客様の事業価値向上につながる最適な技術を提案してまいります。
本社所在地: 東京都港区西新橋1-1-1 日比谷フォートタワー26階
代表者 : 代表取締役社長 横田 聡
事業内容 : クラウド導入支援、ビッグデータ基盤構築、モバイルアプリ開発、LINE技術支援、AI/機械学習技術支援
オフィシャルサイト : https://classmethod.jp/
技術ブログ「DevelopersIO」: https://dev.classmethod.jp/
技術情報コミュニティ「Zenn」: https://zenn.dev/
Facebookページ : https://www.facebook.com/classmethod/
公式YouTubeチャンネル : https://www.youtube.com/c/classmethod-yt/
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