ボクシングのディフェンスで重要なのは、間合いと目だという説があります。相手のパンチが届かない間合いを把握し、パンチの予兆をいち早く見つけることで、パンチを避けることができるのだとか。

 まさに達人!という話ですが、それを会得した犬がいるようです。猫ちゃんの繰り出すワンツーパンチを、見事に見切って避けています。

 猫のねこちゃんと、ミニチュアダックスのボンちゃんは、飼い主であるちとせさんのお家で暮らす2匹。ちとせさんいわく、ボンちゃんは「愛すべきアホで、ねこちゃんのことが異様に大好き」とのこと。

 そんなボンちゃんのことを、ねこちゃんは「ボンちゃんの世話を焼いたり、遊んであげたりウザがったり、時にはケージに入れるよう人に要求したりもします。弟のように思っているのかもしれません」という感じ。

 弟という表現は、なんとなく想像がつきそうです。きっと、ねこちゃんに「大好き!大好き!」と過剰に接したりしちゃうんでしょうね。

 この日もボンちゃんは、猫ちゃんに対して「遊ぼう!」と、再三にわたってアピールしていたんだそう。それがだんだんウザくなってきたのか、ねこちゃんはボンちゃんに猫パンチ。綺麗なワンツーです。

 しかし、ねこちゃんの猫パンチを受け慣れているボンちゃん。スッとスウェーバックして、ねこちゃんのパンチをやり過ごします。ボンちゃんは「ふふ、見切っちゃってるもんね」と涼しげな表情。

 おそらく、これほど綺麗に避けられるというのは、数限りなく猫パンチされてきたからなんでしょうね……。ねこちゃんとしては「うるさいからあっち行って!」と、ちょっと牽制するだけで攻撃の意図はないでしょうが、ボンちゃんも少し「遊んで!」アピールを控えたほうがいいのかもしれません。

 飼い主のちとせさんによると、こういったやりとりは「いつもだいたい5分くらいです」とのこと。今回も「ねこちゃんが高いところに登ると犬は手も足も出ないので、上にいるねこちゃんを眺めてじっと座って待っていました」と、ボンちゃんはねこちゃんが遊んでくれる気になるのを待っていたようです。

 猫に比べると、犬は「大好き!」アピールが情熱的なので、ねこちゃんが少しウザがるのも分かるような気がします。それでも、普段は仲良しのボンちゃんとねこちゃん。これからも元気に暮らしてほしいですね。

<記事化協力>
ちとせさん(@inunonekochan)

(咲村珠樹)