配管や間取り図など、いつもユニークで面白いデザインのミニマットを作っている8Sumorehandmadeさん。今回SNSに投稿したのは、クロスワードパズル。Instagramには問題も掲載されており、楽しさが詰まった作品となっています。

 そもそも8Sumorehandmadeさんがミニマットを作り始めたきっかけは、机などに置いておいた新品のリモコンやゲームのコントローラーが擦れてしまい、悲しく思ったこと。その悲しみを「自分の好きなデザインのもので払拭できたら」と思い、ミニマットを作り始めたそうです。

 ハンドメイドの経験は無かったものの、ネット動画を見たり書籍を読んだりして試行錯誤。2022年の春に始め、現在までに生み出した作品は80を超えています。

ミニマットのクロスワードパズル

 今回、作品のテーマを「クロスワードパズル」に決めた理由は、ミニマットを作り始めた当初に苦労していた直線の表現が安定してきたこと。直線だけで構成されているデザインにチャレンジしたくなり、クロスワードパズルを選んだのだとか。

 今回は実作業よりもデザインを考えることに時間がかかったそう。クロスワードパズルをテーマに決めたからには「実際に問題が成立する枠組にしたい」と思い、問題を考えながらマス目を配置。

 さらに本物のクロスワードパズルは問題の番号がマス目にも書かれていますが、ミニマットは限られた毛糸の目数で表現しなければなりません。そこで8Sumorehandmadeさんは、「赤」や「青」の色で分けることに。このようなデザインを考える作業に5日を要し、「かなり苦労しました」と語っていました。

Instagramには問題も掲載

<例題>
※ひらがな、カタカナで埋めます

赤:乳牛を英語で
緑:鳴き声がネコに似ていることが由来とされる留鳥
青:牛乳を英語で
紫:臼の相棒
茶:フランス発祥の「稲妻」が名の由来の洋菓子
橙:カカオ豆から作られる飲み物

答:ワイン瓶の栓に使われている素材

 8Sumorehandmadeさんが作るミニマットは、刺繍のように布に毛糸を刺して描いていくパンチニードルという手法が用いられています。魅力は、毛糸や布のクセを利用すると曲線も作れるところ。その表現を作品全般とおして一番こだわっているそうです。

 その他にも実際にマットとして使った時、困らないように毛並みを平らに整えてあります。一方で、「手仕事の風合いも残したい」という思いから完璧には整えず、あえて少し凹凸感が残るように仕上げているところも「隠れたこだわり」なのだとか。

 これからは自分の路線を貫きつつも、様々なサイズの作品にも挑戦していきたいと語る8Sumorehandmadeさん。今後の作品にも注目していきたいですね。

<記事化協力>
8Sumorehandmadeさん(Twitter:@8SumoRe/Instagram:8sumorehandmade

(佐藤圭亮)