おそらく多くの方が目にしたことがあるであろう児童用文具「クレパス」。その使いやすさはもちろんのこと、温かみのあるパッケージも印象的ですが、これを「木彫りのぽっぽ」さん(以下、ぽっぽさん)が、まるごと木工彫刻で再現してみせました。

 色の付いているクレパス一本一本は、木の色をそのまま生かした無着色で制作。100%天然色の木彫りのクレパスは、手作業ならではの温かみを感じる出来栄えに仕上がっています。

 独学で木彫りを始めてから、まだ1年半ほどという短い期間ながら、さまざまなアイデア作品を多数制作してきたぽっぽさん。前職で小学校の教員を務めていたこともあり、クレパスはとても身近な存在でした。

 自然の木にもさまざまな色の木があることを知り、何かカラフルな作品を作りたいと考えてたところ、親しみのあるクレパスが思い浮かび、木彫りで再現してみようと思ったのだそう。

サクラクレパスを完全再現

 今回ぽっぽさんがモデルにしたのは、「クレパス太巻12色」。カラフルな芯を再現するために、ホームセンターやネットで入手した11種類の木材を用いて、完全無着色で制作しています。これはぽっぽさんが特にこだわったポイントのひとつ。

11種類の異なる木材

 また、特に難しかったと話すのは、クレパスの軸の部分に書いてある文字の表現。長さおよそ7cm、幅1㎝の間に「サクラクレバス」の文字と色名、色番号を掘っていくわけですから、たしかに一筋縄ではいかないでしょう。しかもそれを12本分彫るわけですから……。

文字を掘るのは苦労したポイント

 こうした作業をひたすら続けること2週間。ついに作品が完成しました。その出来栄えにはぽっぽさん自身も、「自然の色を活かした、かわいらしい作品が出来て大満足しています」と、納得の様子。

木材の温かみを感じる作品です

 ツイッターへの投稿には、1万件もの「いいね」が付き、誰もがその表現方法に感嘆の声を寄せているほか、なんとサクラクレパスの公式ツイッターアカウントも反応。木材本来の温かみを最大限に生かした作品は、多くの方を魅了したようです。

 なお、作品制作の様子は、ぽっぽさんのYouTubeチャンネル「ぽっぽの木彫りチャンネル」でも見ることが出来ますよ。

<記事化協力>
木彫りのぽっぽさん(@warkingpoppo)

(山口弘剛)